次の表は、論理アーキテクチャー内の論理 Messaging Server コンポーネントの CPU 能力の見積もり値を示しています。この表は、「CPU 見積もりの更新」の節で計算した最終見積もり値を再掲しています。
表 5–6 サポートするコンポーネントのための CPU 見積もりの調整
コンポーネント |
CPU の数 |
メモリ |
---|---|---|
Messaging Server (MTA、着信) |
2 |
4G バイト |
Messaging Server (MTA、発信) |
2 |
4G バイト |
Messaging Server (MMP) |
2 |
4G バイト |
Messaging Server (メッセージストア) |
2 |
4G バイト |
たとえば、技術要件フェーズで、次のサービス品質要件が指定されたとします。
可用性: システム全体の可用性は 99.99% (予定された停止時間は含めない) とする。個々のコンピュータシステムの障害によってサービス障害が発生してはならない。
スケーラビリティー: 日々のピーク負荷時において、どのサーバーも 80% を超えて利用されてはならない。 また、システムは 1 年当たり 10% の長期成長に対応する必要がある。
可用性要件を満たすには、各 Messaging Server コンポーネントについてインスタンスを 2 つずつ、それぞれを異なるハードウェアサーバーに提供します。一方のコンポーネントのサーバーに障害が発生した場合、もう一方がサービスを提供します。次の図は、この可用性戦略のネットワーク図です。
上の図では、CPU の数は元の見積もりの 2 倍になっています。CPU の数は、次の理由から 2 倍になりました。
一方のサーバーに障害が発生した場合、残りのサーバーが CPU 能力を提供して負荷を処理するため。
ピーク負荷時にどのサーバーも 80% を超えて利用されてはならないとするというスケーラビリティー要件に基づき、追加分の CPU 能力でこの安全マージンを提供するため。
1 年当たり 10% の負荷増大に対応することというスケーラビリティー要件に基づき、追加分の CPU 能力により、さらなる拡張が必要とされるまで増大する負荷を処理できる潜在処理能力を高めるため。