Sun Java System Communications Services 2005Q4 リリースノート

第 3 章 Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 リリースノート

Version 7 2005Q4

このリリースノートには、Sun JavaTM System Instant Messaging 7 2005Q4 のリリース時点で判明している重要な情報が記載されています。ここでは、新機能、拡張機能、既知の問題と制限、およびその他の情報について説明します。Instant Messaging 7 2005Q4 の使用を開始する前に、このリリースノートをお読みください。

Instant Messaging を最善の方法で配備するため、このバージョンの製品用の最新パッチを SunSolve Online からダウンロードしてください。

このリリースの最新版は、Sun Java System マニュアルの Web サイトで参照できます。ソフトウェアをインストールおよび設定する前、およびそれ以降も定期的にこの Web サイトをチェックして、最新のリリースノートと製品マニュアルを確認してください。このリリースノートには、以下の項目があります。

このリリースノートにあるサードパーティーの URL を参照すると、追加および関連情報を入手できます。


注 –

このマニュアルで述べる外部 Web サイトの可用性について Sun は責任を負いません。こうしたサイトやリソース上またはこれらを通じて利用できるコンテンツ、広告、製品、その他の資料について Sun は推奨しているわけではなく、Sun はいかなる責任も負いません。こうしたサイトやリソース上で、またはこれらを経由して利用できるコンテンツ、製品、サービスを利用または信頼したことに伴って発生したいかなる損害や損失についても、Sun は直接的にも間接的にも、一切の責任を負いません。


リリースノート 改訂履歴

表 3–1 Sun Java System Instant Messaging 改訂履歴

日付 

変更の説明 

Part No. 

2005 年 6 月 

ベータリリース 

819-3489 

2005 年 10 月 

最終リリース 

819–2568 

Instant Messaging 7 2005Q4 について

Sun Java System Instant Messaging を使用すると、セキュリティーが確保され、機能性の高いメッセージ交換をリアルタイムに行うことができるため、コミュニティーのユーザーが迅速かつ安全に通信および共同作業を行うことができます。Sun Java System Instant Messaging は、メッセージング機能に、会議室、アラート、ニュース、調査、およびファイル転送機能を一体化させることで、共同作業を行う優れた環境を提供します。このソフトウェアは、LDAP、Sun Java System Access Manager、または Sun Java System Portal Server を使用して管理されている既存のコミュニティーを活用します。

このリリースの新機能

この節には、以下の項目があります。

インストール

Instant Messaging インストールガイド』はなくなりました。Instant Messaging 7 2005Q4 を初めてインストールする場合は、『Sun Java Enterprise System インストールガイド』でインストール方法を参照してください。以前のバージョンの Instant Messaging からアップグレードする場合は、『Sun Java Enterprise System アップグレードガイド』を参照してください。

Access Manager を Instant Messaging と共に使用する場合は、Java Enterprise System インストーラを使って旧バージョン (Version 6.x スタイル) の Access Manager をインストールする必要があります。このバージョンの Instant Messaging は、レルム (Version 7.x スタイル) の Access Manager と互換性がありません。

新機能

ここでは、このリリースで Instant Messaging に追加された次の新機能について説明します。

SunTM Cluster を使用したフェイルオーバーのサポート (Solaris のみ)

このリリースの Instant Messaging では、Sun Cluster を使用して Solaris 用のフェイルオーバーをサポートします。これにより、Instant Messaging の可用性が向上すると共に、ソフトウェアおよびハードウェア障害の監視および障害からの復旧機能が提供されます。

この機能の詳細については、「高可用性に対応した Instant Messaging の設定 (Solaris のみ)」を参照してください。

要件

ここでは、Instant Messaging ソフトウェアのインストール要件を示します。インストールを実行する前に、最小限のハードウェアおよびオペレーティングシステム要件を満たしていることを確認してください。JRE 1.4 は、サーバーとクライアントの両方でサポートされています。また、インストールする前に、製品のパッチをすべて確認してください。

Sun Java System Instant Messaging の最新の必須パッチリストを参照するには、SunSolve Online を開いて、「Patch」または「Patch Portal」をクリックしてください。「Sun Java System Instant Messaging」のリンクを参照します。システムのパッチ要件が変わり、Java Enterprise System コンポーネントのパッチが利用できるようになると、SunSolve から、最初は推奨するパッチクラスタの形で更新機能が提供されます。

このリリースの Instant Messaging ソフトウェアのハードウェアおよびソフトウェア要件については、次の節で説明します。

サーバーのオペレーティングシステム要件

このリリースの Sun Java System Instant Messaging では、次のプラットフォームがサポートされます。

SolarisTM 用の推奨パッチについては、SunSolve Online を参照してください。

サーバーのソフトウェア要件

このバージョンの Instant Messaging は、次のバージョンのほかのサーバーソフトウェアと互換性があります。

サーバーのハードウェア要件

Instant Messaging インストール時の最小ハードウェア要件は、次のとおりです。

クライアントのオペレーティングシステム要件

今回のリリースは、次のクライアントプラットフォームに対応しています。

クライアントソフトウェアの要件

Windows 上では、次のブラウザの Java Plug-in を使用して Instant Messenger を実行できます。

クライアントマシンに Java 1.4 以降のバージョンがインストールされている場合は、そのままの状態で Java Plug-in および Java Web Start を使用できます。Netscape Navigator v7 および最近のバージョンの Mozilla ブラウザには、Java v1.4 以降が含まれています。Internet Explorer には最新版の Java は含まれていません。Java 1.4 がインストールされたクライアントで問題が発生する場合は、5.0 にアップグレードしてください。JDKTM 5.0 は、Sun Java System Instant Messaging に含まれています。

クライアントマシンに Java v1.4 以降がインストールされていない場合、Java Web Start をインストールする必要があります。Java v1.4 は、Java Technology Web サイト からダウンロードして、インストールできます。

Java Web Start は、Java Web Start Technology Web サイトからダウンロードして、インストールできます。

HTML リンクは、Instant Messenger を介して交換できます。Instant Messenger 内で HTML リンクをクリックすると、リンクがアクティブになります。リンクがアクティブになると、メッセンジャーによりブラウザが起動されます。表 3–2 に、サポートされているオペレーティングシステムとブラウザの組み合わせの一覧を示します。

表 3–2 Instant Messaging でサポートされるクライアント OS とブラウザの組み合わせ

オペレーティングシステム 

ブラウザ 

SolarisTM

NetscapeTM Communicator 4.79 以降

Red Hat Linux 7.x 

NetscapeTM 4.79 以降

Red Hat Linux 8.0 以降 

MozillaTM 1.2 以降

Windows 98/ME/NT/2000/XP 

制限なし 

Mac OS X 

制限なし 

クライアントのハードウェア要件

Instant Messenger は、大半のプラットフォーム上で 20 〜 40M バイトのメモリを使用します。メモリー要件を見積もる際には、クライアントマシンで使用するほかのアプリケーション (オペレーティングシステムを含む) の要件も考慮してください。Instant Messenger およびほかのアプリケーションを快適に使用するためには、ほとんどの場合、128M バイト以上の RAM を搭載することが推奨されています。メモリー消費量の多いオペレーティングシステムを使用する場合、より多くのメモリが必要になります。

インストールに関する注意事項

Instant Messaging の設定時に、Sun Java System Access Manager を使用してポリシーを保存するように選択すると、次のようなポリシーが作成されます。

互換性に関する問題

表 3–3 に、Instant Messaging 7 2005Q4 と以前のバージョン間に存在する、既知の非互換性の問題の一覧を示します。

表 3–3 Instant Messaging 7 2005Q4 の互換性に関する問題

非互換性 

影響 

コメント 

Instant Messaging 7 は、Access Manager 7.x (2005Q4) とは互換性がありません。 

Access Manager をインストールする場合は、Java Enterprise System インストーラで、「レルムモード」(Version 7.x スタイル) の代わりに「旧バージョンモード」(Version 6.x スタイル) を選択してください。 

 

Instant Messaging 7 は、Portal Server および Messaging Server の 2004Q2 バージョンと互換性がありません。 

Instant Messaging 7 をアップグレードする際に、Portal Server および Messaging Server もアップグレードしてください。 

 

プロトコルが変更されたため、Instant Messaging 7 2005Q4 サーバーは、連携配備された以前のバージョンのサーバーと通信することはできません。 

Instant Messaging の連携配備サイトは、すべてのサーバーをアップグレードする必要があります。既存の配備でサーバーをアップグレードしない場合は、コラボレーションセッションファクトリオブジェクトのプロパティーを明示的に設定して、旧バージョンのプロトコル実装を使用する必要があります。 

サーバーの相互通信が不可能になる期間が一定範囲内に抑えられるように、アップグレードを調整してください。 

クライアント - サーバー間の通信 

プロトコルが変更されたため、以前のバージョンのクライアントと新バージョンのサーバーとの通信が双方向とも不可能になります。 

クライアントとサーバーの両方を同時にアップグレードする必要があります。 

Sun Java System Instant Messaging 6 2004Q2 は、Sun Java Enterprise System 2005Q4 に同梱の共有コンポーネントと互換性がありません。 

すべての Instant Messaging コンポーネントをアップグレードする必要があります。この非互換性の詳細については、『Sun Java System Access Manager リリースノート』を参照してください。 

 

Instant Messaging/Presence プロトコルの Instant Messaging SDK 実装が、バンドルされるようになりました。 

デフォルトでは、Instant Messaging SDK API が、XMPP プロトコルに基づく実装を使用します。アプリケーションは、コラボレーションセッションファクトリオブジェクトのプロパティーを明示的に設定して、旧バージョンのプロトコル実装を使用する必要があります。 

 

SDK コンポーネントには、追加の jar ファイルが含まれます。Instant Messaging SDK は、JSO (JABBER Stream Objects) ライブラリを使用します。

XMPP を活用するためには、Instant Messaging SDK を使用する以前のアプリケーションに合わせて classpath を修正する必要があります。

 

Instant Messaging 6 2004Q2 サーバーは、最新バージョンの SDK のデフォルト動作と互換性がありません。 

6 2004Q2 サーバーを現在の IM SDK で使用するには、コラボレーションセッションファクトリオブジェクトのプロパティーを設定して、旧バージョンのプロトコル実装を使用する必要があります。手順については、「既知の問題と制限事項」 の 問題番号 6200472 を参照してください。

 

マニュアルの更新

ここでは、マニュアルの変更点およびエラーに関する情報について説明します。次の節が含まれます。

マニュアルセット

Instant Messaging の 2005Q4 リリースでは、次のバージョンの管理ガイドが使用されます。

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド

管理ガイド

ここでは、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』に加えられた次の変更点について説明します。

HA 環境でのコンポーネントの開始、停止、および更新

Sun Cluster の稼働する HA 環境では、imadmin startimadmin stop、および imadmin refresh コマンドを使用しないでください。その代わりに、Sun Cluster 管理ユーティリティーを使用してください。

Access Manager を使用した配備で実行する、インストール後の追加手順

(問題番号: 6189148) Instant Messaging サーバーとは異なるホストに Access Manager をインストールする場合は、設定ユーティリティーの実行後に、imServices_* ファイルを Instant Messaging サーバーホストから Access Manager ホストに手動でコピーする必要があります。

これを行うには次の手順に従います。

  1. Instant Messaging サーバーホスト上で imService_*.properties ファイルを検索します。デフォルトでは、これらのファイルは、Solaris では /opt/SUNWiim/lib/に、Linux では /opt/sun/im/lib/ 内 (Linux) に存在します。

  2. ファイルを Access Manager ホスト内の locale ディレクトリにコピーします。このファイルを Sun JavaTM System Access Manager ホストの locale ディレクトリにコピーします。デフォルトでは、このディレクトリは、Solaris では /opt/SUNWam/locale に、Linux では /opt/sun/identity/locale に存在します。

iim_agent.enable パラメータのデフォルト値の変更

(問題番号: 5102072) このリリースでは、 iim_agent.enable パラメータのデフォルト値が false に変更されました。この変更は、『管理ガイド』に反映されていません。

Instant Messenger 用のカレンダーポップアップリマインダの設定

「Instant Messaging Server を設定する」の手順 1 が正しくありません。SUNWiimag という名前のパッケージは存在しません。この手順は省略してください。

iim.conf から削除されたパラメータ

『管理ガイド』のパラメータ一覧に iim_server.msg_archive.auto 設定パラメータが含まれていますが、これは誤りです。このパラメータは、現在ではサポートされていません。

Java プラグイン用の Instant Messenger アーカイブコントロールコンポーネントの有効化

(問題番号: 6244099) 『管理ガイド』に記載されている Instant Messenger アーカイブコントロールコンポーネントの有効化手順は、正しくありません。代わりに、「HTML アプレットページおよび pluginLaunch.jsp ファイルの変更」に記載されている手順を実行してください。

HTML アプレットページおよび pluginLaunch.jsp ファイルの変更

Instant Messenger の起動に Java プラグインを使用している場合は、次の手順を実行して、Instant Messenger のアーカイブコントロール機能を有効にしてください。

ProcedureJava プラグイン用の Instant Messenger アーカイブコントロールを有効にするには

手順
  1. Instant Messenger のドキュメントルートディレクトリに移動して、im.html および imssl.html ファイルを検索します。

    デフォルトでは、このファイルは、次の場所にインストールされています。

    /etc/opt/SUNWps/desktop/default/IMProvider

  2. テキストエディタで、.html ファイルを開きます。

  3. 必要に応じて、次の行を追加または編集します。


    <PARAM NAME="archive_control" VALUE="true" />
    <EMBED archive_control=true;/>

アーカイブされたメッセージをデフォルトでない Portal Server 検索データベースに格納する

この手順を実行すると、エラーが発生します。具体的に言うと、次のディレクトリが正しくありません。

/etc/opt/SUNWps/desktop/default/IMProvider/

正しいディレクトリの書式は、次のとおりです。

/etc/opt/SUNWps/desktop/default_locale/IMProvider/

次に例を示します。

/etc/opt/SUNWps/desktop/default_ja/IMProvider/

新規ユーザー登録を可能にするサーバー設定

『管理ガイド』に記載されている新規ユーザー登録機能の説明は不十分です。新規ユーザー登録を可能にするには、Instant Messenger のカスタマイズに加えて、サーバーを設定する必要があります。

これを行うには、iim.conf に設定パラメータを 4 つ追加してから、サーバー設定を更新する必要があります。表 3–4 に、追加する設定パラメータを示します。

表 3–4 新規ユーザー登録を可能にするサーバー設定パラメータ

パラメータ 

説明 

iim.register.enable

TRUE の場合、サーバーは、Instant Messaging の新規一般ユーザーが Instant Messenger を使用して自己登録 (ディレクトリに追加) することを許可します。

iim_ldap.register.enable

TRUE の場合、サーバーは、Instant Messaging の新規一般ユーザーが Instant Messenger を使用して自己登録 (ディレクトリに追加) することを許可します。

iim_ldap.register.basedn

自己登録が有効の場合、このパラメータの値は、ユーザーのエントリが格納される LDAP ディレクトリ内の場所の DN になります。次に例を示します。 

"ou=people,dc=siroe,dc=com"

iim_ldap.register.domain

新規ユーザーが追加されるドメイン。次に例を示します。 

directory.siroe.com

Procedure新規ユーザー登録が許可されるようにサーバーを設定するには

手順
  1. iim.conf をテキストエディタで開きます。

  2. 表 3–4 の説明に従って、設定パラメータおよび適切な値を追加します。

  3. iim.conf を保存して閉じます。

  4. imadmin コマンド行ユーティリティーを使って、サーバー設定を更新します。

    imadmin refresh server


    注意 – 注意 –

    Sun Cluster を使用する HA 環境では、imadmin startimadmin stop、および imadmin refresh コマンドを使用しないでください。その代わりに、Sun Cluster 管理ユーティリティーを使用してください。


XMPP トラフィック用の追加ロギングパラメータ

(問題番号: 5070998) このリリースでは、XMPP メッセージを別個のログファイルにまとめるためのロギングパラメータが追加されました。このパラメータは、マニュアルには記載されていません。

Procedureサーバーを設定して XMPP メッセージログを作成するには

手順
  1. iim.conf を開きます。

    デフォルトでは、 iim.conf ファイルは、次の設定ディレクトリにインストールされます。

    • Solaris:

      /etc/opt/SUNWiim/default/config/iim.conf

    • Linux:

      /etc/opt/sun/im/default/config/iim.conf

    Instant Messaging のインスタンスを複数作成した場合、 /default ディレクトリの名前はインスタンスに合わせて変化します。

  2. コメント文字を削除して、次の行を有効にします。


    iim.log4j.config=log4j.conf

    この行が存在しない場合は、追加してください。

  3. iim.conf を保存して閉じます。

  4. log4j.conf という名前のファイルを作成して、設定ディレクトリに保存します。

  5. 次の内容を log4j.conf に追加します。


    log4j.logger.xmppd=INFO, A1
    
    # DEFAULT TO RollingFileAppender
    log4j.appender.A1=org.apache.log4j.RollingFileAppender
    log4j.appender.A1.file=${logdir}/xmppd.log
    log4j.appender.A1.append=true
    log4j.appender.A1.maxBackupIndex=7
    log4j.appender.A1.maxFileSize=5mb
    # More example appenders..
    # Straight to console..
    # log4j.appender.A1=org.apache.log4j.ConsoleAppender
    # log4j.appender.A1.ImmediateFlush=true
    # Rollover at midnight..
    # log4j.appender.A1=org.apache.log4j.DailyRollingFileAppender
    # log4j.appender.A1.DatePattern='.'yyyy-MM-dd
    # log4j.appender.A1.file=${logdir}/xmppd.log
    # log4j.appender.A1.ImmediateFlush=true
    # log4j.appender.A1.append=true
    # Send to SMTP..
    # log4j.appender.A1=org.apache.log4j.SMTPAppender
    
    # PATTERN LAYOUT AND OPTIONS
    
    # DEFAULT TO PatternLayout
    log4j.appender.A1.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
    # For full dates..
    log4j.appender.A1.layout.ConversionPattern=[%d{DATE}] %-5p %c [%t] %m%n
    # IM traditional output format..
    #log4j.appender.A1.layout.ConversionPattern=%d{HH:mm:ss,SSS} %-5p %c [%t] %m%n
    # More example layouts
    # XMLLayout for chainsaw consumption
    # log4j.appender.A1.layout=org.apache.log4j.xml.XMLLayout
    # TTCCLayout for NDC information
    # log4j.appender.A1.layout=org.apache.log4j.xml.TTCCLayout
    # log4j.appender.A1.layout.DateFormat=ISO8601
    # log4j.appender.A1.layout.TimeZoneID=GMT-8:00
    # log4j.appender.A1.layout.CategoryPrefixing=false
    # log4j.appender.A1.layout.ThreadPrinting=false
    # log4j.appender.A1.layout.ContextPrinting=false
    
    # Now we list logger/appender/layout for the other default loggers, but
    # only the defaults..
    log4j.logger.iim_wd=ERROR, A2
    log4j.appender.A2=org.apache.log4j.RollingFileAppender
    log4j.appender.A2.file=${logdir}/iim_wd.log
    log4j.appender.A2.append=true
    log4j.appender.A2.maxBackupIndex=7
    log4j.appender.A2.maxFileSize=5mb
    log4j.appender.A2.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
    log4j.appender.A2.layout.ConversionPattern=[%d{DATE}] %-5p %c [%t] %m%n
    
    # For separate xmpp traffic log, disabled by default.
    log4j.logger.xmppd.xfer=DEBUG, A3
    #log4j.appender.A3=org.apache.log4j.varia.NullAppender
    # Select next block instead of previous line to enable separate transfer log
    log4j.appender.A3=org.apache.log4j.RollingFileAppender
    # log4j.appender.A3.file=${logdir}/xfer.log
    # log4j.appender.A3.append=true
    # log4j.appender.A3.maxBackupIndex=7
    # log4j.appender.A3.maxFileSize=5mb
    # log4j.appender.A3.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
    # # Note, simpler default output than above 3 loggers:
    # log4j.appender.A3.layout.ConversionPattern=[%d{DATE}] %-5p %c [%t] %m%n
    
    log4j.logger.agent-calendar=ERROR, A4
    log4j.appender.A4=org.apache.log4j.RollingFileAppender
    log4j.appender.A4.file=${logdir}/agent-calendar.log
    log4j.appender.A4.append=true
    log4j.appender.A4.maxBackupIndex=7
    log4j.appender.A4.maxFileSize=5mb
    log4j.appender.A4.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
    log4j.appender.A4.layout.ConversionPattern=[%d{DATE}] %-5p %c [%t] %m%n
    
    log4j.logger.net.outer_planes.jso.BasicStream=OFF, A5
    log4j.appender.A5=org.apache.log4j.RollingFileAppender
    log4j.appender.A5.file=${logdir}/jso.log
    log4j.appender.A5.append=true
    log4j.appender.A5.maxBackupIndex=7
    log4j.appender.A5.maxFileSize=5mb
    log4j.appender.A5.layout=org.apache.log4j.PatternLayout
    log4j.appender.A5.layout.ConversionPattern=[%d{DATE}] %-5p %c [%t] %m%n
  6. log4j.conf を保存して閉じます。

  7. サーバーを更新します。


    imadmin refresh server
    

    注意 – 注意 –

    Sun Cluster を使用する HA 環境では、imadmin startimadmin stop、および imadmin refresh コマンドを使用しないでください。その代わりに、Sun Cluster 管理ユーティリティーを使用してください。


Procedure別個の XMPP ログファイル作成を無効にするには

別個のログファイル作成を無効にしても、XMPP メッセージは引き続きサーバーログに書き込まれます。

手順
  1. log4j.conf を開きます。

  2. 次の行をコメントにします。


    log4j.logger.xmppd.xfer=DEBUG, A3

Instant Messaging の高可用性

この機能に関する説明は、「高可用性に対応した Instant Messaging の設定 (Solaris のみ)」で参照できます。

オンラインヘルプ

次の情報は、製品のオンラインヘルプまたはクイックレファレンスのいずれにも説明されていません。

「起動」画面

「起動」画面から Instant Messenger を起動できます。Java Web Start を使用している場合は、画面中央にある「起動」ボタンを押してください。Java プラグイン (Windows ユーザーのみ) を使用している場合は、画面上部の「Java プラグイン」ボタンをクリックしてください。「オンラインヘルプ」および「クイックリファレンス」ボタンから、一般ユーザー向けの製品ヘルプを表示できます。

このリリースで修正されたバグ

表 3–5 に、この Instant Messaging 7 2005Q4 リリースで修正された問題を示します。

表 3–5 Instant Messaging 7 2005Q4 で修正された問題

問題番号 

説明 

5076386 

一般ユーザーが有効なプライバシプロファイルを削除した場合、Instant Messenger ではそのプライバシプロファイルが削除されたことを表示しているにもかかわらず、サーバーでは削除された有効なプライバシプロファイルの適用を継続します。 

回避策: 一般ユーザーがアクティブなプライバシプロファイルを削除すると、Instant Messenger が「すべてのユーザーに表示」プライバシプロファイルを自動的にアクティブにします。一般ユーザーは、異なるプライバシリストを作成してから、「すべてのユーザーに表示」プロファイルを再度アクティブにする必要があります。 

6189338 

以前は、日本語などの、英語以外のロケールでは、会議室へのアクセス権を「読み取り」に変更できませんでした。逆に、保存時に、アクセス権が「なし」に変更されてしまいました。この問題は修正されました。 

6190366 

連絡先リストにユーザーを追加する際、Instant Messenger クライアントのメインウィンドウの「会議室」タブにフォーカスが移動することはなくなりました。 

6198525、6207036 

会議室とニュースチャネルでは、特別なアクセス権を付与する前に、ユーザーに対してデフォルトのアクセス権を設定する必要があります。 

6206530 

以前は、フランス語にローカライズされたリソースファイルを使用している場合、リソースファイルのアポストロフィにエスケープ文字を追加する必要がありました。この操作は不要になりました。 

6211624 

日本語で configure ユーティリティーの実行中に、画面要素のタイトルの一部が表示されませんでした。

6212843 

マルチバイト文字を含む電子メールアラートが、読み込み可能になりました。 

6215222 

LDAP ディレクトリ内のユーザーエントリに加えられた変更は、キャッシュが再検証されるまで Instant Messaging に反映されません。デフォルトでは、これは 10 分ごと、または Instant Messaging サーバーの起動ごとに発生します。 

回避策: Instant Messaging サーバーを再起動するか、キャッシュの検証間隔をより適切な数値に設定します。この間隔を変更するには、iim.policy.cache.validity パラメータおよびその目標値を iim.conf に追加します。

既知の問題と制限事項

ここでは、Instant Messaging 7 2005Q4 リリース時の、重要度の高い既知の問題の一覧を示します。

パッチ更新は、頻繁に発行されています。Instant Messaging のインストールまたは使用時に問題に遭遇した場合は、その問題の修正を入手可能かどうかを Sun Support にお問い合わせください。または、SunSolve Online にパッチを入手可能かどうかお問い合わせいただくこともできます。

表 3–6 に、既知の問題と制限事項の一覧を示します。

表 3–6 既知の問題と制限事項

ID 

概要 

4609599 

マルチバイト文字のフォントをカスタマイズするためには、最初にテキストを入力して、次にそのテキストを強調表示してフォントのカスタマイズを適用する必要があります。 

4632723 

アイドル状態の検出機能は、Mac OS には実装されていません。 

ユーザーが Instant Messenger セッションから退出しても、ユーザーの不在は自動的には検出されません。 

回避策: 

Mac OS ユーザーは、退室前にステータスを明示的に「不在」に設定する必要があります。 

4806791 

画像の埋め込まれたアラートが、正確に表示されません。 

受信者が画像の埋め込まれたアラートを受信した場合、画像が中央に表示されず、添付のテキストのフォント情報が失われます。 

4841572 

カスタマイズされたステータスが削除できません。 

回避策: 

最も少なく使用されたステータスが、最終的に削除されます。ステータスを即座に削除するには、カスタマイズした 5 つの新規ステータスを追加します。すると、最も古いステータスが消滅します。 

4846542 

MAC OS 上で、Java Web Start クライアントから印刷を試みると、Instant Messenger がハングアップします。 

回避策: 

メッセージをコピーし、ほかのアプリケーションに貼り付けてから、印刷を行ってください。 

4852882 

Calendar Server のアラームタイプが text/xml に設定された場合、つまり、

caldb.serveralarms.contenttype = "text/xml"

と設定された場合、Instant Messenger の「タスク期限のリマインダ」アラートウィンドウの「リマインダ」フィールドが空白になります。 

回避策: 

このフィールドを "text/calendar" に設定します。

4858320 

ある会議への参加権限を持たないユーザーにその会議への参加を依頼した場合、その操作の結果が正しく表示されません。そのユーザーは実際には参加依頼を受け取っていないのに、そのユーザーに参加が依頼されたかのように表示されます。 

4860906 

特定の gb18030 文字を使用すると、conf_room/news を作成できません。

会議とニュースの ACL ファイル名は、Instant Messenger から提供された名前を使って記述されるため、それらの名前にチベット文字またはアラビア文字が含まれていた場合、ACL の作成時に問題が発生します。

4871150 

一部のロケールでは、Instant Messenger の印刷時にエラーが発生します。 

回避策: 印刷するテキストを、印刷可能な別のアプリケーションにカット&ペーストします。 

4922347 

チャットルーム内で読み取り専用ユーザーと完全な権限を持つユーザーとを区別する方法がありません。このため、あるユーザーが読み取り専用権限を持つユーザーにメッセージを送信する場合、混乱が生じる可能性があります。読み取り専用ユーザーは、メッセージを受け取れません。 

4929247 

モデレータがあるユーザーに対して Presence アクセスを拒否すると、そのユーザーはメッセージを送信できません。 

4929295 

複数の Instant Messaging ポリシーがユーザーに適用されている場合、ポリシー間で矛盾が生じる可能性があります。たとえば、「一般」と「会議室管理者」のポリシーが 1 人のユーザーに適用されている場合、このユーザーは会議室を管理できません。 

回避策: 

「会議室の管理権限」チェックボックスの選択を解除して、正会員のユーザーポリシーを編集します。こうすることにより、2 つのポリシーが矛盾しなくなります。 

4944558 

「アラート」ウィンドウの「Web 表示」タブに、Web ページが正しく表示されない場合があります。これは、Java HTML レンダリングの制限です。

回避策: 

「Web 表示」タブの代わりに「メッセージ作成」タブを使用して URL を送信してください。 

4960933 

Windows のタスクバーのメニューラベルが、マルチバイト文字を使用する一部のロケールでは正しく表示されません。メニュー機能への影響はありません。 

4978293 

zh_HK ロケールでは、Instant Messenger が英語で表示されます。

回避策: 

ログインに zh_HK ロケールを使用するマシン上で繁体字中国語 (zh_TW) のメッセージを表示するには、zh_TW へのシンボリックリンクを作成する必要があります。 

5004449、5084745 

Linux では、configure ユーティリティーを実行すると、画面に警告メッセージが表示される場合があります。通常、これらの警告メッセージは、次のテキストで始まります。 


WARNING: Cannot parse rpm files
by running "/bin/rpm -qp --queryformat

実際にエラーが発生したわけではないので、設定は期待どおりに機能します。 

5042884 

一般ユーザーが検索結果でアーカイブしたデータを閲覧できてしまいます。これはアーカイブのプロバイダに問題があります。 

5050973 

ニュースメッセージのプロパティーが、ニュースメッセージと一緒に送信されません。その結果、次のクライアント機能が影響を受ける可能性があります。 

  • 件名がニュースメッセージと一緒に表示されません。

  • ニュースメッセージで改行ができないため、全体が判読不能になっています。

  • ニュースメッセージのフォーマットが失われる可能性があります。

  • 添付ファイルを送信できません。

  • 画像を送信できません。

5051299 

サーバー間の通信で、一般ユーザーに対してニュースチャネルのアクセス権が機能しません。たとえば、アクセス権が NONE に設定されているユーザーが READ にアクセスすることができます。

5051369 

サーバー間の通信で、別のサーバーでニュースチャネルに登録している一般ユーザーが、ニュースチャネルのメッセージ作成者とチャットできません。 

5051371 

サーバー間の通信で、NONEREAD、および WRITE などの一般ユーザーのアクセス権が、会議室で正しく機能しません。

5065241、5080586 

Instant Messenger がサーバーに接続されていないのに、ステータスを変更するオプションが表示されます。接続されていない状態でステータスに加えられた変更は、有効になりません。 

5071025 

Instant Messenger で新規の連絡先グループを作成し、そのグループに連絡先を割り当てないで、ログアウトして再度ログインすると、この連絡先グループが連絡先一覧に表示されなくなります。 

回避策: Instant Messenger からログアウトする前に、連絡先グループに連絡先を追加します。 

5082579 

ネットワーク接続が切断された後も、ユーザーステータスがオンラインのままになります。 

5087303 

一般ユーザーが最後に正常にログインしたサーバーが、Instant Messenger の「ログイン」ダイアログボックスに表示されない場合があります。この動作はユーザー名の動作と矛盾します。ユーザー名の場合は、最後に正常に使用されたユーザー名が、「ログイン」ダイアログボックスに表示されます。 

回避策: 

  1. 「ログイン」ダイアログボックスで、「詳細」をクリックします。

  2. 「サーバー」ドロップダウンリストから該当するサーバーを選択します。

5104840 

ユーザーが「設定」ダイアログボックスの「プライバシ」タブで行った変更は、「了解」をクリックしたときではなく、変更が行われたときに保存されます。このため、このタブで変更を行った後で「取消し」をクリックしても、変更が保存されます。 

6186465 

Instant Messenger でテキストをカット&ペーストすると、余計なキャリッジリターンが追加される場合があります。 

6195180 

「ニュース」ウィンドウに件名と送信者が表示されない場合があります。 

6200472 

このリリースの SDK から Sun Java System Instant Messaging 6 2004Q2 サーバーを実行する場合、コラボレーションセッションファクトリオブジェクトのプロパティーを明示的に設定して、従来のプロトコル実装を使用する必要があります。このリリースの SDK は、従来のプロトコル実装をサポートしていますが、デフォルトでは、新しいプロトコル実装 (XMPP) を使用します。従来のプロトコル実装を使用するには、次のコンストラクタを API で使用して、CollaborationSessionFactory を使用する必要があります。


CollaborationSessionFactory factory=new
CollaborationSessionFactory("com.iplanet.im.client.api.iIMSessionFactory");

6203957 

Linux では、openLDAP クライアント RPM がインストールされていない場合、ldapmodify を実行しようとすると、imServiceConfigure が失敗します。

6205657 

すでに会議室に参加しているユーザーに対してアクセス権を変更しても、その変更は、「会議室」ウィンドウを再起動するまで有効になりません。 

回避策: 「会議室」ウィンドウを閉じて再起動し、アクセス権を更新します。 

6213223、6217766 

メッセージをニュースチャネルに投稿して、投稿したメッセージを表示せずにログアウトすると、メッセージが失われたように見えます。実際にはメッセージは存在しており、表示できないだけです。 

回避策: Instant Messenger からログアウトする前に、ニュースチャネルに投稿したメッセージを表示するか、そのニュースチャネルを登録解除して、もう一度登録します。 

6213365 

アップグレード後にInstant Messaging サービスを起動できません。 

回避策: アップグレードを行う前に、SUNWiimdv パッケージを削除します。

6217627 

必要メモリに満たないマシンでは、configure ユーティリティーは Instant Messaging の設定を完了しますが、例外がスローされる場合があります。 

回避策: configure ユーティリティーをインストールまたは実行する前に、システムが最小限のメモリ要件を満たしていることを確認してください。それでもこの問題が発生する場合は、次を実行します。

Solaris: /opt/SUNWiim/lib/imServiceConfigure

Linux: /opt/sun/im/lib/imServiceConfigure

6244099 

『管理ガイド』には、Java プラグイン用の Instant Messenger アーカイブコントロールコンポーネントの有効化について、混乱を招くような情報が含まれています。このコンポーネントは、このリリースには存在しません。 

6271708 

サーバー間の環境で SSL を使用する際に、問題が発生します。 

回避策: SunSolve Online から製品パッチをダウンロードします。

6282401 

Sun Java System Instant Messaging 6 2004Q2 は、このリリースに含まれる共有コンポーネントと互換性がありません。 

回避策: 共有コンポーネントをアップグレードする必要がある場合は、すべての Instant Messaging コンポーネントを現在のバージョンにアップグレードします。 

6282887 

Windows 2000 上で動作するローカライズされた Instant Messenger では、フォルダポップアップメニューの最初の項目が正しく表示されません。この項目には、「閉じる」というテキストが表示されるはずです。 

回避策: クライアントシステムで、JDK 1.5 (5.0) の代わりに JDK 1.4.2 を使用します。 

6286776、6288533 

サーバー間の環境で Instant Messenger を使用する際に問題が発生します。 

回避策: SunSolve Online から製品パッチをダウンロードします。

6291159 

iim.confiim_server.clienttimeout パラメータに設定された値と、Instant Messenger がサーバーから接続解除されるまでの経過時間が異なります。

回避策: 次のシステムプロパティーを、-D オプションを使って設定します。


com.sun.im.service.xmpp.session.keepaliveinterval

値を、Instant Messenger がサーバーにバイトを送信開始するまでの秒数に設定します。これらのバイトは、タイムアウトおよびそれに続く接続の切断を防ぐためだけに使用されます。 

6302273 

Access Manager の配備では、Access Manager がタイムアウトすると、Instant Messenger の接続が切断されます。Instant Messaging サーバーの再起動が行われるまで、再び接続することはできません。 

回避策: SunSolve Online から製品パッチをダウンロードします。

6302312 

Instant Messenger の接続がサーバーから切断されると、再接続しても正しく動作しない場合があります。たとえば、Presence 情報が正しく表示さないために、会議室が機能しないことがあります。 

回避策: 接続が切断された後で会議室に参加するには、「会議室」タブの会議室をダブルクリックする代わりに、チャットアイコンをクリックします。さらに、 SunSolve Online から製品パッチをダウンロードすることもできます。

高可用性に対応した Instant Messaging の設定 (Solaris のみ)

高可用性 (HA) に対応した Instant Messaging を設定すると、ソフトウェアおよびハードウェア障害の監視および復旧機能が提供されます。高可用性機能は、スケーラブルサービスではなく、フェイルオーバーデータサービスとして実装され、Solaris のみでサポートされます。ここでは、Sun Cluster ソフトウェアを使用した Instant MessagingHA 設定について説明します。Sun Cluster の提供するデータサービスの詳細については、「HA 関連のマニュアル」を参照してください。

ここでは、Instant Messaging HA サービスの設定方法について説明します。次の節が含まれます。

Instant Messaging HA の概要

Instant Messaging で Sun Cluster を使用して、高可用性配備を作成できます。ここでは、HA の要件、この章の例で使用する用語、および HA の設定に必要なアクセス権について説明します。

操作を開始する前に、HA の一般的な概念、および特に Sun Cluster ソフトウェアに精通するようにしてください。詳細は、「HA 関連のマニュアル」を参照してください。

HA 設定のソフトウェア要件

Instant Messaging HA の設定を行うには、表 3–7 に示すソフトウェアが必要です。

表 3–7 Instant Messaging HA 設定のソフトウェア要件

ソフトウェアおよびバージョン 

注記およびパッチ 

Solaris 9 OS 

SPARC プラットフォームのみ 

Solaris 9 OS の全バージョンがサポートされています。 

Solaris 9 OS には Sun Cluster 3.0 U3 以降が必要です。 

Solaris 9 OS には、Solaris Logical Volume Manager (LVM) が含まれています。

Solaris 8 OS 

SPARC プラットフォームのみ 

Solaris 8 Maintenance Update 7 (MU7) OS 以降および必須パッチ

Sun Cluster 3.1 

Sun Cluster ソフトウェアは、クラスタ内のすべてのノードにインストールおよび設定する必要があります。 

Sun Cluster 3.1 をインストールするには、Java Enterprise System インストーラを使用します。インストール手順については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド』を参照してください。

Sun Cluster ソフトウェアのインストール後に、クラスタを設定する必要があります。詳細は、『 Sun Cluster System Administration Guide for Solaris OS』を参照してください。関連するマニュアルについては、「HA 関連のマニュアル」を参照してください。

Sun Cluster パッチ

Solaris 8 および 9 の場合は、SunSolve Online からパッチをダウンロードできます。

Solstice DiskSuite 4.x 

Solstice DiskSuite は、Solaris 8 OS のみで使用できます。 

Solstice DiskSuite は、Solaris 9 OS では不要です。Solaris 9 OS には Logical Volume Manager (LVM) が含まれています。

Veritas Volume Manager (VxVM) 3.x 

Solaris 8 OS では、Version 3.2 以降および必須パッチが必要です。 

Solaris 9 OS では、Version 3.5 以降および必須パッチが必要です。 

Veritas File System (VxFS) 3.x 

Solaris 8 OS では、Version 3.4 以降および必須パッチが必要です。 

Solaris 9 OS では、Version 3.5 以降および必須パッチが必要です。 

HAStoragePlus では、パッチ 110435-08 以降が必要です。 

HA 設定のアクセス権要件

Instant Messaging HA 設定をインストールおよび設定するには、ユーパーユーザー (root) としてログインするか、スーパーユーザーになり、/dev/console に送信されたメッセージを表示するコンソールまたはウィンドウを指定します。

HA 設定の用語とチェックリスト

表 3–8 で、この章の設定例で使用する変数の用語について説明します。また、Instant Messaging に合わせて HA を設定する前に、情報を収集する必要があります。設定時に、この情報を指定するように求められます。次のチェックリストを、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』の第 1 章に記載されているチェックリストと共に使用してください。

表 3–8 HA 設定のチェックリスト

例で使用される名前 

説明 

実際に指定する値 

/global/im

クラスタファイルシステムまたは HAStoragePlus で使用されるグローバルファイルシステムのマウントポイント。 

 

/local/im

HAStoragePlus を使用している場合に、共有ディスクのマウントポイントとして使用するローカルディレクトリ。 

 

im_logical_host

論理ホスト名 

 

im_logical_host_ip

論理ホストの IP アドレス (数値) 

 

im_node_1

ノード 1 FQDN

 

im_node_2

ノード 2 FQDN

 

im_resource_group

Instant Messaging リソースグループ。 

 

im_resource_group_store

Instant Messaging ストレージリソース。 

 

im_resource

Instant Messaging リソース。 

 

im_runtime_base

(im_runtime_base/db および im_runtime_base/logs を含む)

実行時ディレクトリ (データベースおよびログサブディレクトリを含む) の場所としては、グローバルな共有パーティションを選択します。次に例を示します。 

  • Instant Messaging 実行時ディレクトリ (im_runtime_base) /global/im/var/opt/SUNWiim/default (Solaris の場合)

  • デーベースサブディレクトリ (im_db_base):

    /global/im/var/opt/SUNWiim/default/db

  • ログサブディレクトリ:

    /global/ im/var/opt/SUNWiim/default/logs

実行時ディレクトリおよびデータベースとログサブディレクトリの詳細については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。

 

Instant Messaging 用 HA の設定

次のリストに、2 つのノードを持つ Instant Messaging HA 設定のインストールおよび設定に必要な大まかな手順を示します。

設定ファイルおよびバイナリ用のローカルまたは共有ディスクの選択

操作を開始する前に、求められる要件を最も良く満たすのは、次の配備のどちらであるかを決定する必要があります。どちらの環境でも、共有コンポーネントはクラスタ内のすべてのノード上にローカルインストールされます。また、どちらの環境でも、実行時ファイルが共有ディスクにインストールされます。

クラスタ内の各ノードの準備

クラスタ内の各ノードで、コンポーネントを実行する Instant Messaging ランタイムユーザーおよびグループを作成する必要があります。UID および GID 番号は、クラスタ内のすべてのノードで同じでなければなりません。

指示の詳細については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』を参照してください。ユーザーおよびグループの詳細は、オペレーティングシステムのマニュアルを参照してください。

インストールディレクトリの選択 (im_svr_base )

Instant Messaging では、Java Enterprise System インストーラは、Solaris の /opt/SUNWiim をデフォルトのインストールディレクトリ (im_svr_base ) として使用します。ただし、設定ファイルおよびバイナリ用の共有ディスクを使用している場合は、グローバル (共有) インストールディレクトリを指定する必要があります。次に例を示します。/global/im/opt/SUNWiim

ローカルディスクを使用している場合は、Instant Messaging をデフォルトのディレクトリにインストールできます。ただし、Instant Messaging をノード内の各マシン上の同じディレクトリにインストールする必要があります。

Instant Messaging 製品およびパッケージのインストール

製品およびパッケージのインストールには、Sun Java Enterprise System インストーラプログラムを使用します。インストーラの詳細は、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド』を参照してください。

表 3–9 に、複数ノードのクラスタプログラムに必須の製品およびパッケージを示します。

表 3–9 複数ノードの Instant Messaging HA 設定に必須の製品およびパッケージ

製品またはパッケージ 

ノード 1 

ノード n

Sun Cluster ソフトウェア 

はい 

はい 

Instant Messaging 7 2005Q4 サーバー 

はい 

はい (設定ファイルおよびバイナリ用にローカルディスクを使用している場合)いいえ (設定ファイルおよびバイナリ用に共有ディスクを使用している場合) 

Sun Cluster Agent for Instant Messaging 

(SUNWiimsc)

はい 

はい (設定ファイルおよびバイナリ用にローカルディスクを使用している場合)いいえ (設定ファイルおよびバイナリ用に共有ディスクを使用している場合) 

共有コンポーネント 

HAStoragePlus を使用している場合は、SUNWscu もインストールする必要があります

はい 

はい 

HA 環境の設定

必要な実行手順は、設定ファイルおよびバイナリ用にローカルディスクを使用しているか、共有ディスクを使用しているかにより異なります。

設定ファイルおよびバイナリ用にローカルディスクを使用している場合は、次の 2 つの手続きに示された手順を実行します。

設定ファイルおよびバイナリ用に共有ディスクを使用している場合は、次の 2 つの手続きに示された手順を実行します。

Procedure設定ファイルおよびバイナリ用のローカルディスクを使用して、ノード 1 上に HA を設定するには

始める前に

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』の第 1 章および表 3–8 のチェックリストに記入して、必要な情報をすぐに指定できるようにしておいてください。

手順
  1. Java Enterprise System インストーラを使用して製品およびパッケージをインストールします。

    インストールディレクトリの選択に関する詳しい指示については、「インストールディレクトリの選択 (im_svr_base )」を参照してください。

    HA 用の必須製品およびパッケージのリストについては、表 3–9 を参照してください。指示の詳細は、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド』を参照してください。

  2. 実行時ファイル用に HAStoragePlus を使用している場合は、共有ディスクをローカルディレクトリにマウントするか、手順 3 に進みます。

    次に例を示します。

    1. マウントポイント (/local/ im/im_runtime_base/) が存在しない場合は、マウントポイントを作成します。

      手順 4 で設定中に指定するよう求められた場合は、このディレクトリ (/local /im/im_runtime_base/ ) をInstant Messaging サーバーの実行時ファイルのディレクトリに指定します。

    2. mount コマンドを使用して、ディスクを /local/im/im_runtime_base にマウントします。

  3. configure ユーティリティーを実行します。

    指示の詳細については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』を参照してください。

  4. Instant Messaging サーバーの実行時ファイルのディレクトリを指定するよう求められたら、次のいずれかを入力してください。

    • 実行時ファイルで HAStoragePlus を使用している場合は、 /local/im/im_runtime_base / を入力します。

    • 実行時ファイルでクラスタファイルシステムを使用している場合は、/global/im/ im_runtime_base / を入力します。ここで、/global/ im には、クラスタファイルシステム内のグローバルディレクトリを指定します。

  5. Instant Messaging のホスト名の指定が求められたら、論理ホストを入力します。

    configure ユーティリティーが指定されたホストに接続できない場合でも、論理ホストの受け入れを選択します。論理ホストのリソースは、configure ユーティリティーの実行時にオフラインの可能性があります。

  6. 設定後やシステムの起動時に、Instant Messaging の起動を選択しないようにしてください。

    さらに、HA 設定を行う場合、Instant Messaging が正しく動作するために、Instant Messaging サービスで論理ホストがオンラインになっている必要があります。

  7. 実行時ファイルで HAStoragePlus を使用している場合は、共有ディスクをマウント解除します。

Procedure設定ファイルおよびバイナリ用にローカルディスクを使用して、ノード n 上で HA を設定するには

始める前に

前の手順 (「設定ファイルおよびバイナリ用のローカルディスクを使用して、ノード 1 上に HA を設定するには」) の説明に従って、ノード 1 上の HA 構成が完了していることを確認します。

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』の第 1 章および表 3–8 のチェックリストで、必要な情報をすぐに指定できるようにしておきます。

手順
  1. Java Enterprise System インストーラを使用して製品およびパッケージをインストールします。

    クラスタ内の後続ノードごとに、ノード 1 への Instant Messaging のインストール時に使用したのと同じパスを選択します。指示の詳細は、「インストールディレクトリの選択 (im_svr_base )」を参照してください。

    HA 用の必須製品およびパッケージのリストについては、表 3–9 を参照してください。指示の詳細は、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド』を参照してください。

  2. configure ユーティリティーを実行します。

    指示の詳細については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』の第 1 章を参照してください。

  3. Instant Messaging サーバーの実行時ファイルディレクトリを指定するよう求められたら、ノード 1 で指定したのと同じ値を入力します。

  4. Instant Messaging ホスト名を指定するよう求められたら、ノード 1 で指定したのと同じ論理ホストを入力します。

    configure ユーティリティーが指定されたホストに接続できない場合でも、論理ホストの受け入れを選択します。論理ホストのリソースは、configure ユーティリティーの実行時にオフラインの可能性があります。

  5. ユーザーおよびグループの入力が求められたら、ノード 1 で指定したのと同じ値を入力します。

  6. 設定後やシステムの起動時に、Instant Messaging の起動を選択しないようにしてください。

    さらに、HA 設定を行う場合、Instant Messaging が正しく動作するために、Instant Messaging サービスで論理ホストがオンラインになっている必要があります。

Procedure設定ファイルおよびバイナリ用の共有ディスクを使用して、ノード 1 上に HA を設定するには

始める前に

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』の第 1 章および表 3–8 のチェックリストに記入して、必要な情報をすぐに指定できるようにしておいてください。

HAStoragePlus ではなく、設定ファイルおよびバイナリ用の共有ディスクを使用している場合は、クラスタファイルシステムを使用する必要があります。

手順
  1. Java Enterprise System インストーラを使用して、クラスタファイルシステム内のディレクトリに製品およびパッケージをインストールします。

    Instant Messaging をインストールする場合は、デフォルトディレクトリ以外のディレクトリを指定する必要があります。指示の詳細は、「インストールディレクトリの選択 (im_svr_base )」を参照してください。

    HA 用の必須製品およびパッケージのリストについては、表 3–9 を参照してください。指示の詳細は、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 インストールガイド』を参照してください。

  2. /etc/opt/SUNWiim から /global/im/etc/opt/SUNWiim をリンク先とするソフトリンクを作成します。

  3. Instant Messaging をインストールしたグローバルディレクトリ (/global/ im/im_svr_base/configure ) から configure を実行します。

    指示の詳細は、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』の第 1 章を参照してください。

  4. Instant Messaging サーバーの実行時ファイルディレクトリを指定するよう求められたら、/global/im/ im_runtime_base の値を入力します。

  5. Instant Messaging のホスト名の指定が求められたら、論理ホストを入力します。

    configure ユーティリティーが指定されたホストに接続できない場合でも、論理ホストの受け入れを選択します。論理ホストのリソースは、configure ユーティリティーの実行時にオフラインの可能性があります。

  6. 設定後やシステムの起動時に、Instant Messaging の起動を選択しないようにしてください。

    さらに、HA 設定を行う場合、Instant Messaging が正しく動作するために、Instant Messaging サービスで論理ホストがオンラインになっている必要があります。

Procedure設定ファイルおよびバイナリ用に共有ディスクを使用して、ノード n 上で HA を設定するには

始める前に

前の手順 (「設定ファイルおよびバイナリ用の共有ディスクを使用して、ノード 1 上に HA を設定するには」) の説明に従って、ノード 1 上の HA 設定が完了していることを確認します。

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 管理ガイド』の第 1 章および表 3–8 のチェックリストで、必要な情報をすぐに指定できるようにしておきます。

手順
  1. /etc/opt/SUNWiim から /global/im/etc/opt/SUNWiim をリンク先とするソフトリンクを作成します。

  2. リソースタイプ登録 (RTR) ファイルのソフトリンクを作成します。


    ln -s /global/im/
    im_svr_base/cluster/SUNW.iim  \
    /usr/cluster/lib/rgm/rtreg/SUNW.iim
    

論理ホストの設定

Instant Messaging を起動する前に、リソースグループの作成、論理ホストの追加、およびリソースグループのオンライン化を実行する必要があります。

Procedure論理ホストを使ってリソースグループを設定するには

手順
  1. Instant Messaging のフェイルオーバーリソースグループを im_resource_group という名前で作成します。


    # scrgadm -a -g im_resource_group -h 
    im-node-2,im-node-1
    
  2. リソースグループに論理ホスト名 im_logical_host を追加します。

    Instant Messaging は、このホスト名上で待機します。


    # scrgadm -a -L -g im_resource_group -l 
    im_logical_host
    
  3. リソースグループをオンラインにします。


    # scswitch -Z -g im_resource_group
    

ストレージリソースの登録と有効化

Instant Messaging データサービスをオンラインにする前に、ここで説明する手順に従って、ストレージリソースを 登録および有効化する必要があります。

Procedureストレージリソースを登録および有効化するには

手順
  1. ストレージリソースを登録します。

    グローバルファイルシステム (GFS) を使って HAStoragePlus を使用する場合、マウントポイントを FileSystemMountPoints プロパティーの値として設定します。次に例を示します。


    # scrgadm -a -j im_resource_group_store
     -g im_resource_group -t SUNW.HAStorage   \
    -x FileSystemMountPoints=/global/
    im -x AffinityOn=True
    

    または、マウントポイントを ServicePaths プロパティーとして指定します。次に例を示します。


    # scrgadm -a -j im-resource-group-store
     -g im-resource-group -t SUNW.HAStorage   \
    -x ServicePaths=/global/im -x AffinityOn=True
    
  2. ストレージリソースを有効にします。


    # scswitch -e -j im_resource_group_store
    

リソースタイプの登録とリソースの作成

HA Instant Messaging サーバーまたはマルチプレクサを起動する前に、Sun Cluster でリソースタイプ SUNWiimsc を登録して、リソースを作成する必要があります。

Procedureリソースタイプを登録して、リソースを作成するには

手順
  1. リソースタイプを登録します。


    # scrgadm -a -t SUNW.iim
    
  2. リソースを作成します。

    次のコマンドを 1 行で入力します。


    # scrgadm -a -j im_resource -g 
    im_resource_group -t SUNW.iim
    -x Confdir_list=/global/im/
    im_resource_group
    -y Resource_dependencies=im_resource_group_store -y Port_list=80/tcp
    
  3. リソースを有効にします。


    # scswitch -e -j im_resource
    
  4. Instant Messaging コンポーネントを起動します。


    注意 – 注意 –

    Sun Cluster を使用する HA 環境では、imadmin startimadmin stop、および imadmin refresh コマンドを使用しないでください。その代わりに、Sun Cluster 管理ユーティリティーを使用してください。


Instant Messaging HA 設定の検証

Instant Messaging の起動後に、ここで説明する手順に従って HA 設定を検証する必要があります。

ProcedureInstant Messaging の HA 設定を検証するには

手順
  1. すべての必須プロセスが実行中であることを確認します。

  2. 高可用性を保証するため、サービスをバックアップノードに切り替えます。

    たとえば、サービスが im_node_1 上で稼働している場合、次のコマンドを実行してサービスを im_node_2 に切り替えます。


    # scswitch -z -g im_resource_group -h 
    im_node_2
    
  3. すべての必須プロセスが im_node_2 上で起動していることを確認します。

Instant Messaging HA 設定のトラブルシューティング

トラブルシューティングを容易にするため、エラーログにエラーメッセージが書き込まれます。このログは、syslog 機能で制御されます。ログ機能の使用方法の詳細は、「HA 関連のマニュアル」および syslog.conf のマニュアルページを参照してください。

Instant Messaging HA サービスの停止、起動、および再起動

Instant Messaging HA サービスを起動および停止するには、Sun Cluster の scswitch コマンドを使用します。


注意 – 注意 –

Sun Cluster を使用する HA 環境では、imadmin startimadmin stop、および imadmin refresh コマンドを使用しないでください。その代わりに、Sun Cluster 管理ユーティリティーを使用してください。


Sun Cluster scswitch コマンドの詳細は、『 Sun Cluster Reference Manual for Solaris OS』を参照してください。

ProcedureInstant Messaging HA サービスを起動するには

手順

    次のコマンドをコマンド行に入力します。


    # scswitch -e -j im_resource
    

ProcedureInstant Messaging HA サービスを停止するには

手順

    次のコマンドをコマンド行に入力します。


    # scswitch -n -j im_resource
    

ProcedureInstant Messaging HA サービスを再起動するには

手順

    次のコマンドをコマンド行に入力します。


    # scswitch -R -j im_resource
    

Instant Messaging 用 HA RTR ファイルの管理

リソースタイプ登録 (RTR) ファイルは、Resource Group Manager (RGM) の制御下で動作する高可用性リソースタイプについて記述された ASCII テキストファイルです。 RTR ファイルは、クラスタ設定にリソースタイプを登録するための入力ファイルとして scrgadm コマンドにより使用されます。Instant Messaging RTR ファイル SUNW.iim は、HA の設定時に、SUNWiimsc パッケージをインストールすると作成されます。

ここでは、このファイルの管理方法について説明します。次の節が含まれます。

Instant Messaging RTR ファイルのパラメータ

次の表には、Instant Messaging に固有の Instant Messaging RTR ファイル (SUNW.iim) の拡張プロパティーのリストを示します。

表 3–10 SUNW.iim の拡張プロパティー

拡張プロパティー 

デフォルト 

説明 

Server_Root

設定ファイルおよびバイナリの格納にローカルディスクを使用している場合: im_svr_base

設定ファイルおよびバイナリの格納に共有ディスクを使用している場合: /global/im/im_svr_base

Instant Messaging サーバーのインストールディレクトリの絶対パスを定義します。デフォルトでは、Solaris の im_svr_base/opt/SUNWiim です。

Confdir_list

なし 

Instant Messaging 設定の絶対パスを定義します。この値は、SUNWiimsc のインストール時に設定されます。

Monitor_retry_count

4

プロセスモニター機能 (PMF) が、障害モニターが稼働していないことを検出した場合に、障害モニターの再起動を試みる回数を定義します。

Monitor_retry_interval

2 (分)

PMF により障害モニターの再起動が試みられる時間間隔 (単位は分) 

Probe_timeout

30 (秒)

Sun Cluster による探索で、Instant Messaging への接続が成功するまでの待機時間 (単位は秒) 

Failover_enabled

True

設定した再試行間隔 (retry_interval) の間に設定した再試行回数 (retry_count) を超えた場合、別のノードにフェイルオーバーするかどうかを決定します。再試行およびその他のパラメータの詳細は、『Sun Cluster Reference Manual for Solaris OS』を参照してください。

Instant Messaging 用の RTR ファイルのカスタマイズ

Instant Messaging RTR ファイル (SUNW.iim) の拡張プロパティー値をいくつか変更して、HA 環境を設定できます。拡張プロパティーは、リソースタイプに固有のプロパティーです。これらのプロパティーは、同タイプのすべてのリソースに継承されます。Instant Messaging 拡張プロパティーについては、「Instant Messaging RTR ファイルのパラメータ」を参照してください。

リソースタイプ登録ファイルの内容および拡張プロパティー値のカスタマイズ方法の詳細は、『Sun Cluster Reference Manual for Solaris OS』の rt_reg および property_attributes に関する解説を参照してください。

Instant Messaging 用 HA の削除

HA 環境から Instant Messaging を削除するには、この節で説明したように、Instant Messaging クラスタエージェント SUNWiimsc を削除する必要があります。

ProcedureInstant Messaging 用 HA を削除するには

始める前に

ここで説明した手順に従って SUNWiimsc パッケージを削除すると、RTR ファイル SUNW.iim に対するカスタマイズがすべて失われます。後でカスタマイズを復元するには、SUNWiimsc パッケージを削除する前に、SUNW.iim のバックアップコピーを作成する必要があります。

手順
  1. Instant Messaging データサービスを停止します。


    scswitch -F -g im_resource_group
    
  2. Instant Messaging リソースグループ ( im_resource_group) 内のすべてのリソースを無効にします。


    # scswitch -n -j im_resource
    # scswitch -n -j im_logical_host
    # scswitch -n -j im_resource_group_store
    
  3. Instant Messaging リソースグループからリソースを削除します。


    # scrgadm -r -j im_resource
    # scrgadm -r -j im_logical_host
    # scrgadm -r -j im_resource_group_store
    
  4. Instant Messaging リソースグループを削除します。


    # scrgadm -r -g im_resource_group
    
  5. Instant Messaging リソースタイプを削除します。


    # scrgadm -r -t SUNW.iim
    
  6. Java Enterprise System インストーラを使用するか、次の方法で手動で SUNWiimsc パッケージを削除します。


    pkgrm SUNWiimsc
    

    パッケージを削除すると、RTR ファイル対するカスタマイズがすべて失われます。

  7. 設定ファイルおよびバイナリ用の共有ディレクトリを使用している場合、HA の設定時に作成したすべてのソフトリンクを削除します。

    ノード 1 で次のコマンドを実行します。


    rm /etc/opt/SUNWiim
    

    その他のすべてのノードで次のコマンドを実行します。


    rm /usr/cluster/lib/rgm/rtreg/SUNW.iim
    

HA 関連のマニュアル

再配布可能なファイル

Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q4 には、再配布可能なファイルは存在しません。