Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 リリースノート

管理

ここでは、管理上の既知の問題とその解決方法を示します。

バグ ID 

概要 

6171458 

domain1 がない場合に package-appclient スクリプトが機能しない。

デフォルトでは、$INSTALL/lib/package-appclient.xml に、asenv.conf によってポイントされる domain1AS_ACC_CONFIG 変数用にハードコードされた値があります。domain1 を削除して新たなドメインを作成した場合、AS_ACC_CONFIG 変数は新たなドメイン名で更新されません。その結果、package-appclient スクリプトの処理が失敗します。

解決法

次のいずれかを行います。 

  1. domain1 はそのままにしておき、その前後に別のドメインを作成します。

  2. domain1 を削除し、$INSTALL/lib/package-appclient.xmldomain1 用にハードコードされた値を、新たなドメイン名で置き換えます。

domain1 がない場合、新たなドメインが作成されるたびにこれを行う必要があります。

6196993 

バックアップ取得したドメインを別の名前で復元できない。 

同一の Application Server 上でのドメインのミラー化は、backup-domain および restore-domain コマンドでは行えません。asadmin restore-domain コマンドにはドメインをリネームするオプションがありますが、元の名前とは違う名前でドメインを復元することはできないからです。バックアップ取得したドメインのリネームは正常に行われたように見えますが、そのリネームされたドメインの起動は失敗します。ドメイン設定のエントリは変更されておらず、startserv および stopserv は元のドメイン名を使用してパスを設定するからです。

解決法

restore-domain で使用するドメイン名は、元の backup-domain コマンドで使用したドメイン名と同じである必要があります。Application Server 8.1 での backup-domain および restore-domain コマンドは、同一マシン上の同一ドメインのバックアップおよび復元についてだけ有効です。

6200011 

JMX エージェントを伴う Application Server の起動がサポートされていない。 

Application Server では、J2SE 1.4.x または 5.0 以降を設定できます。J2SE 5.0 プラットフォームの重要な特徴は、JMX エージェントを起動できることです。サーバーの起動時にシステムプロパティーを明示的に設定すると、JMX エージェントがアクティブになります。 

次に例を示します。 


name="com.sun.management.jmxremote" value="true"
name="com.sun.management.jmxremote.port" value="9999"
name="com.sun.management.jmxremote.authenticate" value="false"
name="com.sun.management.jmxremote.ssl" value="false"

JMX プロパティーを設定してからサーバーを起動すると、Application Server VM 内に新たな jmx-connector サーバーが起動します。この場合は、望ましくない副作用の 1 つとして、管理機能が悪影響を受け、Application Server の管理コンソールやコマンド行インタフェースで予期しない結果が発生することがあります。問題は、組み込みの jmx-connector サーバーと新たな jmx-connector サーバーとの間で衝突が発生することにあります。

解決法

jconsole または何らかの JMX 互換クライアントを使用する場合には、Application Server とともに起動する標準の JMX コネクタサーバーを再利用することを検討してください。

サーバーの起動時に、次に示すような行が server.log に作成されます。ここで指定されている JMXService の URL に接続し、資格を正常に指定したあと、同様の管理および設定操作を実行することができます。次に例を示します。


[#|2004-11-24T17:49:08.203-0800|INFO|sun-appserver-ee8.1| javax.enterpris

e.system.tools.admin|_ThreadID=10;|ADM1501: Here is the JMXServiceURL for

 the JMXConnectorServer: [service:jmx:rmi:///jndi/rmi://hostname:8686/man

agement/ rmi-jmx-connector]. This is where the remote administrative clie

nts should connect using the JSR 160 JMX Connectors.|#]

詳細は、『管理ガイド』を参照してください。

6206176 

UNIX で、Application Server の start および stop スクリプトに関する実行権に過度の制限がかけられている。 

ユーザー「A」としてログインして asadmin restore-domain コマンドを実行すると、そのスクリプトのアクセス権は 744 (rwxr--r--) になります。そのあとでユーザー「B」としてドメインを起動または停止しようとすると、たとえ「B」が root であっても、その試みは失敗します。ユーザー「A」についてだけスクリプトが実行可能だからです。

解決法

スクリプトのアクセス権を次のようにして変更します。 


chmod 755 appserv/domains/domain-name/bin/*

6236544、6275436 

どの Web サービスのエンドポイント URL を使用しても、ロードバランサの設定ファイルが作成されない。 

Web サービスの URL をエクスポートする EJB モジュールを含むアプリケーションを使用してロードバランサを設定しても、作成された loadbalancer.xml ファイルに、その Web サービスのコンテキストルートが存在しません。

解決法

  1. loadbalancer.xml ファイルを編集して、作成されなかった Web モジュールを次のように追加します。


    <web-module context-root="context-root-name"
    disable-timeout-in-minutes="30" enabled="true"/>
  2. context-root-name 値を、EJB として公開された Web サービスのコンテキストルート名に置き換えます。

6288893 

sun-appserv-admin を使用して Application Server を再起動すると、LoginException エラーが発生する。

解決法

  1. 既存の <as_install>/bin/asant スクリプトの名前を asant.bak に変更します。

  2. <as_install>/lib/install/templates/ee (SE/EE バージョンの場合) にある asant.template ファイルを <as_install>/bin/ ディレクトリにコピーし、このファイルの名前を asant に変更します。

  3. 新しくコピーされた <as_install>/bin/asant スクリプトを編集して、%CONFIG_HOME% トークンを <as_install>/config に置き換えます。

  4. 元の asant.bak ファイルに対して行なった手作業の変更がある場合は、それを新しい asant スクリプトに結合します。

6315957 

Application Server のマニュアルに .asadmintruststore ファイルが記述されていません。このファイルがサーバー管理者の home ディレクトリに存在しないと、そのサーバー上にホストされている特定のアプリケーションをアップグレードしたときに重大なバグが発生する場合があります。

解決法

  • 可能であれば、そのサーバーをインストールしたユーザーが asadmin start-domain domain1 コマンドを実行してください。

  • そのユーザーがこのコマンドを実行できない場合は、.asadmintruststore を、インストールしたユーザーの home ディレクトリから実行中のユーザーの home ディレクトリに移動またはコピーしてください。

  • このファイルをインストールユーザーの home ディレクトリから実行中のユーザーの home ディレクトリに (コピーではなく) 移動した場合は、アップグレードまたはインストールしたユーザーのホームディレクトリ (Java ES では、通常 root) に .asadminstruststore ファイルが存在しなくなるため、バグ 6309079、6310428、および 6312869 で説明されているようなアプリケーションのアップグレードに関する問題が発生する可能性があることに注意してください。

6407140 

start-node-agent で開始したサーバーインスタンスは同期された最新の内容が含まれません。

asadmin start-node-agent コマンドを使用すると、DAS と同期化せずに、リモートサーバーインスタンスが自動的に起動します。

解決法

DAS によって管理されている中央リポジトリと同期化しているリモートサーバーインスタンスを起動する場合は、asadmin start-node-agent コマンドで --startinstances=false オプションを指定します。次に、asadmin start-instance コマンドを使用してリモートサーバーインスタンスを起動します。

6654726 

暗号化方式群を選択する管理コンソール機能が正常に機能しません。 HTTP リスナーの「サポートされるすべての暗号化方式群」を選択すると、その他チェックボックスは無効になるが、ページを更新すると再び有効 になります (「サポートされるすべての暗号化方式群」ボックスが選択されているにもかかわらず) 一見問題に見えるかもしれませんが、証明書のニックネームを入力し「保存」をクリックした後、変更内容が設定に書き込まれます。 

解決方法:

対処の必要はありません。変更内容は保存されています。