Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 管理ガイド

スレッドプールについて

この節では、Application Server におけるスレッドプールの動作方法について説明します。

Java 仮想マシン (JVM) は、1 回の実行で多数のスレッドをサポートできます。パフォーマンスの向上に役立つように、Application Server は 1 つまたは複数のスレッドプールを維持します。特定のスレッドプールを、コネクタモジュールと ORB に割り当てることができます。

1 つのスレッドプールで、複数のコネクタモジュールおよびエンタープライズ Beans を処理できます。要求スレッドは、アプリケーションコンポーネントへのユーザーの要求を処理します。サーバーは要求を受け取ると、スレッドプールから使用可能なスレッドにその要求を割り当てます。スレッドはクライアントの要求を実行し、結果を返します。たとえば、現在ビジー状態のシステムリソースが必要な場合、スレッドはリソースが解放されるのを待ってから、リソースの使用を要求に許可します。

アプリケーションからの要求用に確保するスレッドの最小数と最大数を指定できます。スレッドプールはこれら 2 つの値の間で動的に調整されます。サーバーは、指定された最小スレッドプールサイズに従って、アプリケーション要求用に確保するスレッドを割り当てます。その数は、指定された最大スレッドプールサイズまで増加できます。

プロセスで使用可能なスレッドの数を増やすと、プロセスが同時に応答できるアプリケーション要求数が多くなります。

1 つのリソースアダプタやアプリケーションが Application Server のすべてのスレッドを占有している場合、Application Server のスレッドを複数のスレッドプールに分割することで、スレッド不足を防止してください。