asadmin list コマンドと asadmin get コマンドでは、監視可能オブジェクトのドット表記名を指定します。すべての子オブジェクトのアドレス指定にはドット (.) 文字が区切り文字として使用され、それらの名前は「ドット表記名」と呼ばれます。子ノードが単独タイプの場合、その監視オブジェクトタイプを指定するだけで、そのオブジェクトを指定できます。それ以外の場合は、type.name 形式の名前を指定する必要があります。
たとえば、http-service は、有効な監視可能オブジェクトタイプの 1 つであり、単独タイプです。インスタンス server の http-service を表す単独タイプの子ノードを指定する場合、ドット表記名は次のようになります。
server.http-service
もう 1 つ例を挙げます。applications は、有効な監視可能オブジェクトタイプですが、単独タイプではありません。たとえば、アプリケーション PetStore を表す、単独タイプでない子ノードを指定するには、ドット表記名は次のようになります。
server.applications.petstore
また、監視可能なオブジェクトの特定の属性も、ドット表記名で指定します。たとえば、http-service には、bytesreceived-lastsampletime という名前の監視可能な属性があります。次の名前は、bytesreceived 属性を指定していることになります。
server.http-service.server.http-listener-1. bytesreceived-lastsampletime
管理者は、asadmin list コマンドと asadmin get コマンドの有効なドット表記名を覚えておく必要はありません。list コマンドを使えば、利用可能な監視可能オブジェクトが表示され、ワイルドカードパラメータ付きの get コマンドを使えば、任意 の監視可能オブジェクトで利用可能なすべての属性を確認することができます。
list コマンドと get コマンドでドット表記名を使用する場合、根本的に次のことを前提としています。
list コマンドでドット表記名の後にワイルドカード (*) が指定されていなかった場合、現在のノードの直接の子ノードが結果として返される。たとえば、list --user adminuser --monitor server を実行した場合、server ノードに属するすべての直接の子ノードが一覧表示される。
list コマンドでドット表記名の後に .* 形式のワイルドカードが指定されていた場合、現在のノードの子ノード階層ツリーが結果として返される。たとえば、list --user adminuser --monitor server.applications.* を実行した場合、applications のすべての子ノードに加え、それらの配下にある子ノードなども一覧表示される。
list コマンドで *dottedname、dotted * name、dotted name * のいずれかの形式でドット表記名の前後にのワイルドカードが指定されていた場合、そのマッチングパターンによって生成された正規表現にマッチするすべてのノードとそれらの子ノードが、結果として返される。
get コマンドの末尾に「.*」、「*」のいずれかが指定されていた場合、マッチング対象の現在のノードに属する属性とその値のセットが、結果として返される。
詳細については、「すべてのレベルにおける list コマンドと get コマンドの予想出力」を参照してください。