Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

第 16 章 Calendar Server ソフトウェアの紹介

この章では、Sun Java System Calendar Server の概要、Calendar Server の配備が役立つビジネス上の理由、および配備プロセスについて説明します。

この章には、次の節があります。

Calendar Server の概要

Sun Java System Calendar Server (旧称 SunTM ONE Calendar Server) は、高性能な、インターネット標準ベースのカレンダサーバーで、中規模および大規模な企業から、さらに非常に大規模な電気通信およびインターネットのサービスプロバイダまで各ユーザーの必要に対応したスケーラビリティーを考慮し設計されています。ネイティブな Web ブラウザインタフェースまたはコネクタを使用して、Microsoft Outlook などの他のカレンダクライアントに接続することで Calendar Server は、家庭または職場のコンシューマにグループスケジュール機能および個人用のカレンダ機能を提供すると同時に、インターネットを介して他のユーザーとのカレンダ情報の共有を可能にします。ユーザーインタフェース (UI) をカスタマイズして、電子商取引用の Web リンク、バナー広告、ロゴ、またはカレンダサーバーユーザーのブランドなどを含めることができます。

Calendar Server は、オープンで相互運用可能かつ高性能な、業界最高レベルの時間管 理およびリソース管理ソリューションです。そのスケーラビリティー、パフォーマンス、信頼性によって、ほかのソリューションに比べて低い総所有コストで、必要な機能を得ることができます。iCalendar 標準のネイティブサポートによって、ユーザーは簡単にインターネットで共有できる形式で予定をスケジュールすることができます。Calendar Server は次のような標準規格とプロトコルを採用しています。

Calendar Server のアーキテクチャーは、垂直方向 (システムごとの CPU の数を増大させる) と水平方向 (ネットワークにサーバーを追加する) の両方向で、柔軟性に富み、拡張可能で、スケーラブルです。その結果、Calendar Server は、さまざまなニーズに対応した設定が可能なサーバーから構成されるシステムと見なすことができます。スタンドアロンのカレンダサーバーとして単独で使用することもでき、さまざまなサービスをサーバー間で重複または分割させる、多くのインスタンスで設定することもできます。

Calendar Server は、プラグインを利用して外部のサービスを取得します。さらに、Calendar Serverは、LDAP ベースおよび ID ベースの配備もサポートしており、Sun Java System Access Manager (旧称 Identity Server)、Sun Java System Portal Server (旧称 Sun ONE Portal Server)、および Sun Java System Instant Messaging (旧称 Sun ONE Instant Messaging) と統合して追加の機能を提供します。

Calendar Server は次の 利点を提供します。

Calendar Server の概念の詳細については、『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 Administration Guide』を参照してください。

Calendar Server 配備の設計

配備プロセスは、次の基本フェーズから構成されており、ソリューションライフサイクルと呼ばれます。

配備フェーズは固定的なものではなく、配備プロセスは反復して行われます。

Calendar Server やその他の Java Enterprise System コンポーネントの配備プロセスの詳細については、『Sun Java Enterprise System 2005Q4 Deployment Planning Guide』を参照してください。

Calendar Server の配備目的

Calendar Server の配備計画を開始する前に、次のことを確認してください。

組織が Calendar Server を配備するのはなぜでしょうか

次のようにいくつかの理由が考えられます。

Calendar Server 配備チーム

通常、Calendar Server の配備には、それぞれが異なる役割と責任を受け持つ何人かの人員が必要です。小規模な組織では、1 人でいくつかの役割を兼任することがあります。考慮すべき役割の中には次のものがあります。

Calendar Server のエンドユーザー

エンドユーザーは、Calendar Express Web クライアント、Communications Express Web クライアント、または Sun Java System Connector for Microsoft Outlook を使用することによって Calendar Server に接続できます。

サイトのエンドユーザーについて、次のことを確認します。

必要とされる Calendar Server エンドユーザーのパフォーマンス

エンドユーザーに特有のパフォーマンス要件は何でしょうか。例:

配備で使用することを計画しているのはどのような構成ですか。Calendar Server の構成シナリオには、次のものが含まれます。

複数のフロントエンドサーバーの設定を計画している場合、どのようにエンドユーザーの分散を計画するでしょうか。

複数のバックエンドデータベースサーバーの設定を計画している場合、どのようにデータベースの分散を計画するでしょうか。たとえば、サーバーを地理的に分散するなどの方法があります。

どのような拡張計画があるでしょうか。フロントエンドとバックエンドの両方についてはどうでしょうか。