Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

メッセージングサーバーのディレクトリ

Messaging Server は 6 つのディレクトリを使用して大量の入出力活動に対応しています。これらのディレクトリは高頻度でアクセスされるため、ディレクトリごとにディスクを用意するか、より理想的には、ディレクトリごとに RAID を用意します。次の表で、これらのディレクトリについて説明します。

表 11–1 アクセス頻度の高い Messaging Server ディレクトリ

高入出力ディレクトリ 

説明とパラメータの定義 

MTA キューディレクトリ 

このディレクトリでは、MTA チャネルを通る各メッセージについて 1 つずつのファイルが、大量に作成されます。ファイルが次の目的地に送信されると、そのファイルは削除されます。ディレクトリの場所は、imta_tailor ファイルの IMTA_QUEUE オプションにより制御されます。MTA キューディレクトリを変更する前に、 『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 Administration Reference』にあるこのオプションについての説明を参照してください。

デフォルトの場所: /var/opt/SUNWmsgrsr/queue

Messaging Server ログディレクトリ 

このディレクトリには、新しいログ情報が常に追加されるログファイルがあります。変更の回数は、ログレベルの設定によります。ディレクトリの場所は、configutil のパラメータ logfile.*.logdir によって制御されます。ここで「*」は、admin、default、http、imap、pop など、ログを生成するコンポーネントを示します。MTA ログファイルは imta_tailor ファイルの IMTA_LOG オプションを使用して変更できます。

デフォルトの場所: /var/opt/SUNWmsgsr/log

メールボックスデータベースファイル

これらのファイルはキャッシュの同期と継続的な更新を必要とします。このディレクトリは最も高速なディスクボリュームに配置します。これらのファイルは常に /var/opt/SUNWmsgsr/store/mboxlist ディレクトリに格納されます。

メッセージストアインデックスファイル 

これらのファイルにはメールボックス、メッセージ、ユーザーに関するメタ情報が含まれます。デフォルトではこれらのファイルはメッセージファイルと共に格納されます。configutil パラメータの store.partition.*.path はディレクトリの場所を制御します。ここで「*」はパーティション名です。リソースに余裕がある場合は、これらのファイルを 2 番目に高速なディスクボリュームに配置します。

デフォルトの場所: /var/opt/SUNWmsgsr/store/partition/primary

メッセージファイル 

これらのファイルにはメッセージが含まれており、メッセージごとに 1 つのファイルとなっています。ファイルは頻繁に作成され、変更されることはなく、最終的には削除されます。デフォルトでは、これらのファイルはメッセージストアインデックスファイルと同じディレクトリに格納されます。ディレクトリの場所は、configutil のパラメータ store.partition. partition_name.messagepath で制御されます。ここで partition_name はパーティション名です。

サイトによっては、store.partition.primary.path によって指定される、primary と呼ばれる単独のメッセージストアパーティションがあります。大規模なサイトの中には、store.partition. partition_name.messagepath により指定される追加パーティションを持つものもあります。ここで partition_name はパーティション名です。

デフォルトの場所: /var/opt/SUNWmsgsr/store/partition/primary

メールボックスリストデータベース一時ディレクトリ 

すべての一時ファイル格納用としてメッセージストアによって使用されるディレクトリ。パフォーマンスを最大化するには、このディレクトリを最も高速なファイルシステムに配置する必要があります。Solaris の場合は、configutil コマンドを使用して tmpfs の下のディレクトリ (たとえば、 /tmp/mboxlist) に store.dbtmpdir 変数を設定します。

デフォルトの場所: /var/opt/SUNWmsgsr/store/mboxlist

次の節では、Messaging Server の高頻度アクセスディレクトリについてさらに詳しく説明します。