Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

メッセージストアの保護

メッセージングサーバーで最も重要なデータは、メッセージストア内のユーザーのメールです。メールメッセージは、暗号化されない個別のファイルとして格納されることに留意してください。したがって、物理的なアクセスや root アクセスからメッセージストアを保護する必要があります。

メッセージストアをセキュリティーで保護するには、ストアがインストールされているマシンへのアクセスを制限します。暗号化されないプレーンテキストのパスワードの代わりに、CRAM-MD5 パスワードまたは Digest-MD5 パスワードを使用できます。パスワードの詳細については、「メッセージングユーザー認証の計画」を参照してください。

ストアマシンの認証にパスワードを作成するだけでなく、VPN アクセス、ssh、または pam のような、マシンへのログインが許可された有効なユーザーを一覧表示するツールを使用することもあります。

また、1 層のアーキテクチャーよりも 2 層のアーキテクチャーをお勧めします。メッセージストアは、メッセージングシステムのコンポーネント中で最もディスクに負担をかける作業を行うため、フィルタリング、ウイルススキャニング、およびその他のディスクに負担をかけるセキュリティー処理を同じマシンで行わないようにします。2 層のアーキテクチャーでは、システムに余分な負荷がかかるメッセージストアと同じマシンで UBE フィルタ、リレー防止機能、およびクライアントアクセスフィルタを使用せずにすみます。代わりに、MTA がその処理を行います。さらに、ストアへのユーザーアクセスが 2 階層配備の MMP または MEM により制限され、実質的にメッセージストアにセキュリティー層を追加したことになります。

1 層のアーキテクチャーで配備を行う場合は、セキュリティー処理の追加と、SSL やウイルススキャニングなどに必要となる負荷を考慮してください。詳細については、第 10 章「Messaging Server サイズ決定戦略の計画」を参照してください。

メッセージストアにセキュリティー処理を追加する場合は、ユーザーごとにディスク割り当てを行なって、ディスクの使用率を制限します。また、空き容量が制限に近づいたときには管理アラームを出すようにします。さらに、MTA の場合と同様に、サーバーの状態、ディスク容量、サービスの応答時間を監視します。詳細については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド』の第 18 章「メッセージストアを管理する」を参照してください。