Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

Secure Sockets Layer (SSL) による証明書ベースの認証

Messaging Server は、SSL プロトコルを使用して、暗号化通信とクライアントおよびサーバーの証明書ベースの認証を行います。この節では、証明書ベースの SSL 認証について説明します。SSL 暗号化の詳細については、「SSL による暗号化」を参照してください。

SSL は公開鍵暗号法の概念に基づいています。TLS (Transport Layer Security) は SSL のスーパーセットとして機能しますが、名前が混同されて使われています。

SSL をサポートしているサーバーには、証明書、公開鍵、非公開鍵、証明書、鍵、およびセキュリティーデータベースが高レベルで必要となります。これにより、メッセージの認証、機密、完全性が確保されます。

表 13–4 で、各クライアントアクセスプロトコルによる SSL 認証のサポートについて説明します。

表 13–4 SSL 認証のサポートマトリックス

 

MMP による SSL 

代替ポートでの MMP による SSL 

SSL 

代替ポートでの SSL 

SMTP 

Yes 

Yes 

Yes 

Yes 

POP

Yes 

Yes 

IMAP

Yes 

Yes 

Yes 

Messenger Express (HTTP)

Yes (Messenger Express マルチプレクサによる) 

Yes (Messenger Express マルチプレクサによる) 

Yes 

SMTP、POP、および IMAP プロトコルは、クライアントとサーバーが SSL なしで通信を開始したあと、"start TLS" と同等のコマンドを使用して SSL 通信に切り替える方法を提供します。"start TLS" を実装していないクライアントの場合は、SMTP、POP、および IMAP サーバーが SSL を代替ポートで使用するように設定することもできます。

SSL による認証を行うには、メールクライアントはサーバーとの SSL セッションを確立し、ユーザーの証明書をサーバーに提出します。サーバーは、提出された証明書が本物であるかどうかを評価します。証明書の信頼性が確認されると、そのユーザーは認証済みであるとみなされます。

SSL を認証用途で使う場合、Messaging Server 用のサーバー証明書を入手する必要があります。この証明書は、クライアントやほかのサーバーに対して、そのユーザーのサーバーを特定します。サーバーは、クライアントの認証に使用する、信頼できる認証局 (CA) の証明書をいくつでも持つことができます。

SSL の詳細については、『Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド』の第 19 章「セキュリティーとアクセス制御を設定する」を参照してください。