Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

Instant Messaging の関連コンポーネント

この節で説明するソフトウェアコンポーネントは Instant Messenger サーバーで使用されますが、インストールは個別に行われます。これらのサーバーと Instant Messenger の詳細なやり取りについては、第 23 章「Instant Messaging アーキテクチャーの開発」を参照してください。

Web サーバー

(必須) どのような配備においても、Sun Java System Web Server や Sun Java System Application Server などの Web サーバーをインストールする必要があります。また、Apache などのオープン標準に準拠した Web サーバーを使用することもできます。いずれの場合も、Instant Messenger リソースは Web サーバーホストに存在する必要があります。

Instant Messaging では、Web サーバーが Instant Messenger リソースを処理します。Instant Messenger リソースには次のものが存在します。

Instant Messenger リソースは、Web サーバーと同じホストにインストールする必要があります。Access Manager の配備では、これらのリソースを Access Manager のホスト、または別の Web サーバーホストにインストールできます。多くの場合、リソースは Instant Messaging サーバーソフトウェアと同じホストにインストールされます。ただし、Instant Messenger リソースを Instant Messaging サーバーまたはマルチプレクサと別のホストに置くこともできます。


注 –

Instant Messaging を設定する前に Web サーバーをインストールしてください。


LDAP サーバー

(必須) Instant Messaging は、エンドユーザーの認証と検索に Directory Server などの LDAP サーバーを使用します。Portal Server を実装する配備では、Instant Messaging は Portal Server と同じ LDAP サーバーを使用します。LDAP ディレクトリがまだインストールされていない場合は、インストールする必要があります。

Instant Messaging サーバーには Instant Messenger のエンドユーザー認証情報は格納されません。この情報は LDAP サーバーに格納されます。

デフォルトでは、エンドユーザーとグループ情報の検索に Instant Messaging サーバーは共通エンドユーザー属性 cn および uid を使用します。サーバーが別の属性を使用して検索を行うように設定することもできます。また、連絡先リストやその登録情報などの Instant Messaging のプロパティーは、Instant Messaging サーバー上のファイル、または LDAP サーバーに格納できます。

デフォルト以外の属性を使用してユーザー検索を行うようにサーバーを設定する方法については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』を参照してください。


注 –

Instant Messaging の配備を成功させるには適切な Directory Server 実装が前提となるため、このマニュアルのほかに『Sun Java System Directory Server 5 2005Q1 Deployment Plannning Guide』も参照してください。


SMTP サーバー

(省略可能) インスタントメッセージを電子メールとしてオフラインのエンドユーザーに送信するときは、Messaging Server などの SMTP メッセージングサーバーが使用されます。SMTP サーバーは、Instant Messaging サーバーと同じホスト上に存在する必要はありません。

Calendar Server

(省略可能) カレンダベースの予定をユーザーに通知するときは、Calendar Server が使用されます。

Access Manager と Access Manager SDK

(省略可能) Access Manager と Access Manager SDK は、エンドユーザーとサービスの管理に認証サービスとシングルサインオンサービスを提供します。さらに、Portal Server を含む配備では、Access Manager と Access Manager SDK が必須となります。どちらの配備でも、Instant Messaging サーバーと同じホストに SDK をインストールする必要があります。

Portal Server

(省略可能) Portal Server は、メッセージアーカイブをサポートし、Instant Messaging をセキュリティー保護されたモードで実行できるようにします。また、Portal Server デスクトップによりエンドユーザーは Instant Messenger クライアントを利用することができます。次の 2 つの Portal Server コンポーネントは追加機能を提供します。

Portal Server デスクトップ

Portal Server 環境にインストールした Instant Messenger は、Portal Server デスクトップのエンドユーザーが使用できる Instant Messaging チャネルから起動できます。

Secure Remote Access

Secure Remote Access を使えば、リモートエンドユーザーは所属する組織のネットワークとサービスに、インターネット経由で安全にアクセスできます。エンドユーザーは、ポータルゲートウェイ経由で Web ベースの Portal Server デスクトップにログインし、Secure Remote Access にアクセスします。Portal Server に設定された認証モジュールで、エンドユーザーが認証されます。エンドユーザーのセッションが Portal Server との間で確立されると、エンドユーザーの Portal Server Desktop へのアクセスが有効になります。

Portal Server 環境では、Instant Messenger をセキュリティー保護されたモードにも、セキュリティー保護されていないモードにも設定できます。セキュリティー保護されたモードでは、通信内容は Portal Server の Netlet によって暗号化されます。セキュリティー保護されたモードで Instant Messenger にアクセスすると、Instant Messenger の「状態」領域に鍵のアイコンが表示されます。セキュリティー保護されていないモードでは、Instant Messenger セッションは暗号化されません。Netlet の詳細については、『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 Secure Remote Access 管理ガイド』を参照してください。