Sun Java System Calendar Server 6 2005Q4 管理ガイド

DWP 環境でのカレンダ検索のパフォーマンス向上

DWP 環境にある場合、つまり、複数のバックエンドサーバーにカレンダベースが分散している場合、カレンダデータベース内のカレンダの検索に非常に時間がかかる場合があります。最初に LDAP エントリを探し、カレンダが存在している DWP ホストで直接検索すると、時間を短縮できます。

ここで説明する内容は次のとおりです。

ProcedureLDAP を対象とするカレンダ検索を有効にするには

最初に LDAP ディレクトリ、次にカレンダデータベースを対象とするカレンダ検索を有効にするには、次の手順を実行します。

手順
  1. ics.conf ファイルの service.calendarsearch.ldap パラメータを編集し、そのパラメータを次のようにデフォルトの “yes” に設定します。

    service.calendarsearch.ldap="yes"

  2. 次のようにカレンダサービスを再起動します。

    start-cal


    注 –

    公開カレンダへの匿名アクセスを許可している場合は、LDAP を対象とするカレンダ検索を無効にすることもできます。実際に、Communications Express では、パラメータ値を “no” に設定することをお勧めします。


Procedureインデックスを作成して検索のパフォーマンスを向上させるには

手順
  1. インデックスを作成することにより、カレンダ検索のパフォーマンスを向上させることができるかどうかを調べるには、次の LDAP コマンドを実行します。


    ldapsearch -b "base" "(&(icscalendarowned=*user*)
       (objectclass=icsCalendarUser))"

    ここで、base は、Calendar Server のユーザーとリソースのデータが格納されているディレクトリサーバーの LDAP ベース DN であり、user は、エンドユーザーが検索ダイアログで入力できる値です。

    60,000 のエントリを使ったテストでは、icsCalendarOwned のインデックスを設定しない場合、前述した検索に要した時間は 50 〜 55 秒でした。インデックスの設定後に検索に要した時間は、約 1 〜 2 秒でした。

  2. comm_dssetup.pl を実行して、適切な LDAP 属性に、または少なくとも icsCalendarOwned にインデックスを設定します。

    comm_dssetup.pl は、この属性やその他の多くの属性にインデックスを設定して、さまざまな方法でパフォーマンスを向上させます。comm_dssetup.pl を実行していない場合、または実行したがインデックス設定を行わなかった場合、ユーティリティーを再実行してインデックス設定を行うか、または Directory Server ツールを使用してインデックスを設定できます。

    comm_dssetup.pl によるインデックス設定については、「属性のインデックス」を参照してください。

    ディレクトリサーバーインデックスの追加方法については、次の Web サイトにある Directory Server のマニュアルを参照してください。

    http://docs.sun.com/coll/1316.1