Sun Java Enterprise System 2005Q4 技術の概要

Java Enterprise System の導入シナリオ

Java ES の導入につながるビジネスのニーズは多様です。ただし、ほとんどすべての Java ES 配備の高い目標は、次のいずれかの導入シナリオに該当します。

各導入シナリオには、それぞれ考慮しなければならない点と克服しなければならない点があります。ユーザーの状況に当てはまる導入シナリオがどれであるかにかかわらず、図 1–3 に示すソリューションのライフサイクルプロセスが適用されます。ただし、導入シナリオによって、ライフサイクルの各フェーズで対処する必要のある問題や投資する必要のあるリソースが異なります。

一般に、導入シナリオには、次に示す考慮事項が程度の差はありますが適用されます。

次の表は、Java ES の各導入シナリオに該当する考慮事項の性質を要約しています。

表 1–6 Java ES 導入シナリオに関する考慮事項

導入シナリオ 

移行 

統合 

トレーニング 

ハードウェア 

新しいシステム 

問題なし 

新しいコンポーネントの統合は比較的簡単 

通常かなりの考慮が必要 

機器のコストと労力のコストのバランス [少数の強力なコンピュータを使用すると、通常、機器のコストは増えますが、必要な IT リソースは少なくなります。多数の小型のコンピュータを使用すると、通常、機器のコストは少なくなりますが、より多くの IT リソースが必要になります。]

強化 

重要な考慮事項になる場合がある 

新しいコンポーネントを既存のシステムと統合する必要がある 

かなりの考慮が必要な場合がある 

既存の機器によるかなりの制約がある場合がある 

拡張 

通常は問題なし 

新しいコンポーネントを既存のシステムと統合する必要がある場合がある 

かなりの考慮が必要な場合がある 

一般に、新しいシステムと同じトレードオフの新しいハードウェアが必要になる 

アップグレード 

かなりの考慮が必要な場合がある 

アップグレードされたコンポーネントの統合は比較的簡単 

比較的考慮事項が少ない 

比較的考慮事項が少ない