Sun Java System Messaging Server 6 2005Q4 管理ガイド

Messaging Server のログファイルのタイプ

Messaging Server のログには、次の 3 種類のログファイルがあります。

  1. MTA ログ: これらのログは Message Transfer Agent で説明した処理データを提供します。

  2. エラーログ: これらのログは MTA デバッグログおよび MTA サブコンポーネントログ (ジョブコントローラやディスパッチャーなど) です。

  3. メッセージストアおよびサービスのログ: これらのログは、http サーバー、mshttpd、imap、および pop サービス、また管理サービスからのメッセージを提供します。これらの種類のログの形式は、最初の 2 種類のログとは異なります。

次の表は、異なる種類のログファイルを示しています。デフォルトでは、ログファイルは msg_svr_base/data/log ディレクトリにあります。各種類のログファイルを個別にカスタマイズしたり表示したりすることができます。

表 21–1 Messaging Server のログファイル

ログファイルの種類 

ログファイルの説明 

デフォルト名 

Message Transfer Agent 

日時情報、キューの出入り情報などの、MTA を通るメッセージトラフィックについての情報を表示します。 

mail.log、mail.log_current、mail.log_yesterday 

接続 

電子メールを送信するためにこのシステムに接続するリモートマシン (MTA) が含まれます。 

connection.log 

カウンタ 

チャネルごとに送受信されたメッセージの傾向の情報が含まれます。 

counters 

ジョブコントローラ 

マスター、ジョブコントローラ、送信者、およびキューからの取り出しチャネルプログラムのデータが含まれます。 

job_controller.log 

ディスパッチャー 

ディスパッチャーに関連するエラーが含まれます。ディスパッチャーのデバッグをオンにすると、情報が増えます。 

dispatcher.log 

チャネル 

チャネルに関連するエラーが記録されます。キーワードの master_debug と slave_debug は、チャネルのデバッグをオンにし、そのようにすると、チャネルのログファイルの情報がさらに詳細になります。情報のレベルおよび種類は、option.dat の各種 *_DEBUG MTA オプションで制御されます。 

channelname_master.log* (例: tcp_local_master.log*)

channelname_slave.log* (例: tcp_local_slave.log*)

管理 

管理サーバーを介したコンソールと Messaging Server 間の通信 (大半は複数の CGI プロセスを経る) に関連するログイベントが記録されます 

admin、admin.sequenceNum.timeStamp

IMAP 

サーバーの IMAP4 アクティビティーに関連するログイベントが記録されます 

imap、imap.sequenceNum.timeStamp

POP 

サーバーの POP3 アクティビティーに関連するログイベントが記録されます 

pop、pop.sequenceNum.timeStamp

HTTP 

サーバーの HTTP アクティビティーに関連するログイベントが記録されます 

http、http.sequenceNum.timeStamp

デフォルト 

サーバーのその他のアクティビティー (コマンド行ユーティリティーやその他のプロセスなど) に関連するログイベントが記録されます 

default、default.sequenceNum.timeStamp

msgtrace 

メッセージストアについての追跡情報が含まれます。ファイルが短時間に非常に大きくなることがあります。それに合わせて監視します。 

msgtrace 

watcher 

プロセスの失敗や応答しないサービスを監視し (表 4–4 を参照)、特定の障害を示すエラーメッセージを記録します。

watcher 

各項目の説明

sequenceNum - ログファイルディレクトリ内に作成されたログファイルの順番を表す整数を指定します。新しいログファイルほど、値が大きくなります。シーケンス番号はロールオーバーすることはなく、サーバーのインストール時に始まり、そのサーバーを使用している限り常に増え続けます。

timeStamp - ファイルが作成された日付と時刻を示す整数を指定します。この値は UNIX 標準の時刻形式で表されます。つまり、1970 年 1 月 1 日午前 0 時から経過した秒数です。

たとえば、imap.63.915107696 という名前のログファイルは、IMAP ログファイルのディレクトリで 63 番目に作成されたログファイルであり、1998 年 12 月 31 日午後 12 時 34 分 56 秒に作成されたログファイルです。

無制限のシーケンス番号をタイムスタンプと組み合わせることによって、解析するファイルのローテーション、有効期間、および選択がより柔軟になります。詳細は、「サービスログオプションを定義、設定する」を参照してください。