commadmin domain purge コマンドは削除対象としてマークされたすべてのエントリまたはエントリのサービスを、永続的に削除します。これには、ドメイン、ユーザー、グループ、リソースが含まれます。
定期的な保守作業の一環として、commadmin domain purge コマンドを使用して、指定された猶予期間を過ぎても「deleted」になっているすべてのエントリを削除します。
コマンドを手動で呼び出すことにより、いつでも破棄を実行できます。
コマンドを呼び出した場合、ディレクトリが検索され、指定された猶予期間を過ぎても削除にマークされているドメインのリストが作成されます。猶予期間のデフォルト値は 5 日間です。
-d* オプションを指定した場合、「deleted」とマークされたユーザーとドメインがすべてのドメインで検索されます。「deleted」とマークされたユーザーはそのドメインから破棄されますが、ドメインは「deleted」とマークされないかぎり破棄されません。ドメインに「deleted」とマークされた場合、そのドメイン内のすべてのユーザーと一緒にドメインが破棄されます。
サービスに「deleted」のマークが付いたあと、メールボックスやカレンダなどのリソースを削除するユーティリティーを実行してから、ディレクトリからサービスを破棄してください。メールサービスの場合、このプログラムは msuserpurge と呼ばれています。msuserpurge ユーティリティーについての詳細は、『Sun Java System Messaging Server Administration Reference』を参照してください。カレンダサービスの場合、このプログラムは csclean です。csclean ユーティリティーについての詳細は、『Sun Java System Calendar Server 管理ガイド』を参照してください。
commadmin domain purge コマンドは必ず最上位管理者が実行します。
commadmin domain purge -D login -n domain -w password -d domain [-g grace] [-h] [-?] [-i inputfile] [-p AM port] [-s] [-S service] [-v] [-V] [-X AM host]
次のオプションは必須です。
オプション |
説明 |
---|---|
-D login |
最上位管理者のユーザー ID。 |
-n domain |
最上位管理者のドメイン。 |
-w password |
最上位管理者のパスワード。 |
-d domain |
指定されたドメインを破棄します。* 演算子 (-d*) を使用してパターン検索を実行できます。 |
次のオプションは任意です。
オプション |
説明 |
---|---|
-g grace |
ドメインが破棄されるまでの猶予期間 (日数)。削除がマークされ、grace の日数が経過する前のドメインは、破棄されません。0 は即時破棄を意味します。デフォルト値は 5 日間です。デフォルト値を永続的に変更することはできません。猶予期間は、commadmin domain purge コマンドで -g grace オプションを使用してのみ変更できます。 |
-h, -? |
コマンド使用構文を印刷します。 |
-i inputfile |
コマンド行ではなく、ファイルからコマンド情報を読み取ります。 |
-p AM port |
Access Manager が待機する代替 TCP ポートを指定します。指定しない場合、デフォルトの AM port が使用されます。インストール時にデフォルトが設定されていない場合、ポート 80 が使用されます。 |
-S service |
サービスに関連したオブジェクトクラスと属性を、ドメインから削除します。ドメインにユーザーとリソースが含まれている場合、これらのユーザーとリソースに関するサービス固有のデータが、ディレクトリから削除されます。 サービスのリストはコンマ (,) 区切り文字で区切られます。 service に使用できる値は mail および cal です。これらの値は大文字と小文字を区別しません。 |
-s |
SSL (Secure Socket Layer) を使用して Access Manager に接続します。 |
-v |
デバッグ出力を有効にします。 |
-V |
ユーティリティーとそのバージョンに関する情報を印刷します。 |
-X AM host |
Access Manager が実行されるホストを指定します。指定しない場合、デフォルトの AM host が使用されます。インストール時にデフォルトが設定されていない場合、ローカルホストが使用されます。 |
次の例では、siroe.com ドメインが破棄され、そのドメイン内のすべてのエントリも削除されます。
commadmin domain purge -D chris -d siroe.com -n sesta.com -w bolton |