Sun Java System Application Server Enterprise Edition 8.1 2005Q2 高可用性 (HA) 管理ガイド

二重ネットワークの設定

HADB が単一のネットワーク障害に耐えられるようにするには、オペレーティングシステム (たとえば、Solaris) でサポートされているならば IP マルチパスを使用します。Windows Server 2003 では、二重ネットワークを使用して HADB を構成しないでください。このオペレーティングシステムは、二重ネットワークでは正常に動作しません。

オペレーティングシステムに IP マルチパスが設定されておらず、HADB ホストに 2 枚の NIC が実装されている場合は、二重ネットワークを使用するように HADB を設定できます。すべてのホストについて、各ネットワークインタフェースカード (NIC) の IP アドレスを別の IP サブネットに配置する必要があります。

データベース内では、すべてのノードを単一のネットワークに接続するか、またはすべてのノードを 2 つのネットワークに接続する必要があります。


注 –

サブネット間のルーターは、サブネット間で UDP マルチキャストメッセージを転送するように設定する必要があります。


HADB データベースを作成するときは、–hosts オプションを使用して、各ノードに対して 2 つ (各 NIC IP アドレスに対して 1 つ) の IP アドレスまたはホスト名を指定します。各ノードについて、1 つ目の IP アドレスは net-0 上に、2 つ目の IP アドレスは net-1 上にあります。構文は次のようになります。同じノードに対するホスト名は正符号 (+) で区切ります。

--hosts=node0net0name+node0net1name
,node1net0name+node1net1name
,node2net0name+node2net1name
, ...

たとえば、次の引数では 2 つのノードが作成され、それぞれに 2 つのネットワークインタフェースを持ちます。これらのノードの作成に、次のホストオプションが使用されます。

--hosts 10.10.116.61+10.10.124.61,10.10.116.62+10.10.124.62

これにより、ネットワークアドレスが次のように設定されます。

10.10.116.6110.10.116.62、および 10.10.124.6110.10.124.62 がそれぞれ同じサブネット上にあることに注目してください。

この例の場合、管理エージェントは同じサブネットを使用する必要があります。そのため、設定変数 ma.server.mainternal.interfaces を、たとえば、10.10.116.0/24 に設定する必要があります。この設定は、この例の両方のエージェントに使用できます。