Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (OS Provisioning Plug-In 3.0)

ネットワーク

OS プロビジョニングプラグインは、幅広いネットワーク構成およびトポロジで動作するよう設計されています。そのため、プラグインはネットワークトポロジを規定したり、スイッチやルーターなどのネットワーク要素を操作したりする必要はありません。ただし、プラグインは次のネットワーク通信の存在に依存します。

ネットワークインフラストラクチャーに対するこれらの要件は、OS プロビジョニングサーバーの機能にとって中心的な 2 つのネットワークタイプのニーズによって課せられるものです。これらのネットワークタイプは制御ネットワークプロビジョニングネットワークです。


注 –

アクセスネットワークは、OS プロビジョニングサーバーとブートおよびインストールサーバーへのアクセスに使用されるネットワークです。アクセスネットワークの例としては企業内イントラネットがあります。このネットワークは、OS プロビジョニング機能には必要ありません。セキュリティーの観点から、アクセスネットワークを、制御ネットワークおよびプロビジョニングネットワークから分離する必要があります。


次の図に、ネットワーク環境を示します。

図 3–1 OS プロビジョニング用のネットワーク環境図

アクセスネットワーク、プロビジョニングネットワークおよび制御ネットワーク間の関係を示す図。文章による説明は、以降の節を参照してください。

プロビジョニングネットワーク

プロビジョニングネットワークは、OS プロビジョニングサーバーのプロビジョニングインタフェース、ターゲットプラットフォームのプロビジョニングインタフェース、および 1 つまたは複数のブートおよびインストールサーバーのプロビジョニングインタフェースから構成されています。プロビジョニングネットワークは 1 つまたは複数のサブネットから構成できます。OS プロビジョニングプラグインのインストールは、OS プロビジョニング用の複数のプロビジョニングネットワークの使用をサポートしています。ネットワークベースのプロビジョニングに必要なプロトコルとテクノロジにより、これらのプロビジョニングネットワークに関する次の要件が規定されます。要件は次の通りです。

制御ネットワーク

制御ネットワークは、主に次の 2 つの機能のために OS プロビジョニングサーバーにより使用されるネットワークです。

制御ネットワークは純粋な IP ネットワークを使用でき、またシリアル/端末サーバー要素を持つ場合もあります。OS プロビジョニングサーバーは、IP ネットワークでブートおよびインストールサーバーと通信します。同時に、ターゲットホストのネットワーク管理ポートとの通信が IP ネットワークまたはシリアルネットワークで行われる場合があります。制御ネットワークは数多くのサブネット上に存在することができます。制御ネットワークの要件は、ブートおよびインストールサーバーとターゲットネットワーク管理ポートが、OS プロビジョニングサーバーから到達可能であることのみです。

スイッチ型ネットワーク

スイッチ型ネットワークの要件は、スイッチを使用する環境では特別な意味を持ちます。スイッチ型ネットワークでは、スイッチ型接続はトランクまたはアクセス (非トランク) モードのいずれかを取ることが可能です。制御ネットワークの場合、OS プロビジョニングサーバーからの IP ルーティングが唯一の要件であるため、スイッチ型接続はアクセスモードになることができます。プロビジョニングネットワークは、プロビジョニングネットワークの設計に応じて、スイッチ型ポートをトランクモードとアクセスモードのいずれかにすることができます。