Sun N1 Service Provisioning System ユーザーズガイド (OS Provisioning Plug-In 3.0)

一般的な障害追跡のガイドライン

問題:

プロビジョンプランは正常に実行されたが、ターゲットに対するプロビジョニングに失敗した。

対処方法:

これにはいくつかの問題が考えられます。考え得るプロビジョニング失敗原因の一部を、次に示します。このリストを使用して問題を特定してください。

  1. プロビジョニングログを調べるには、N1 SPS ブラウザインタフェースで「Host Status」情報を表示します。ターゲットで Host Status プランを実行します。stdout と stderr の両方をチェックして、失敗の原因を確認します。

  2. OS プロビジョニングサーバーにログインして、/var/run/n1osp/log フォルダでログをチェックし、/var/run/n1osp/console フォルダでコンソール出力もチェックします。また、Solaris ベースの OS プロビジョニングサーバーの場合は、/var/adm/n1osp* ファイルのメッセージ、Linux ベースの OS プロビジョニングサーバーの場合は、/var/log/n1osp* ファイルのメッセージもチェックします。/var/adm/n1osp* ファイルで詳細な情報を表示するには、/opt/SUNWn1osp/etc/n1osp-core.properties ファイル内の n1.isp.core.debuglevel プロパティーの値を変更します。たとえば、n1.isp.core.debuglevel=25 に変更します。

  3. ターゲットへのコンソールを取得し、再度プロビジョニングを行なって失敗の原因を確認します。

  4. OS プロビジョニングサーバー、ブートおよびインストールサーバー、およびターゲットホストの間のネットワーク接続をチェックします。OS プロビジョニングサーバーとブートおよびインストールサーバーの間、OS プロビジョニングサーバーとターゲットホストの間、およびブートおよびインストールサーバーとターゲットホストの間のパケットに対して ping/snoop を行います。


    注 –

    OS プロビジョニングサーバーまたはブートおよびインストールサーバーが複数の IP アドレスを持っている場合、プロビジョニングに使用されるアドレスを使用します。


  5. ターゲットからの DHCP パケットが OS プロビジョニングサーバーに到達していない場合、ターゲットが、DHCP を使用してネットワーク経由でブートするよう構成されているかどうかをチェックします。ターゲットホストに複数のネットワークインタフェースがある場合、ターゲットホストが、ホストプロファイルで指定されているインタフェースを使用し、オペレーティングシステムのブートとインストールを行うようにします。ターゲットのプロビジョニングを再度行い、OS プロビジョニングサーバーの /etc/dhcpd.conf ファイルにターゲットホスト用のエントリがあるかどうかをチェックします。OS プロビジョニングの期間のみターゲットに応答するよう DHCP が構成されている場合は、ターゲットのプロビジョニングを再度行い、DHCP が正しく構成されているかどうかを確認する必要があります。

  6. Solaris、Linux、および Windows のブートおよびインストールサーバーが正しく設定されているかどうかをチェックします。詳細については、適切な OS のマニュアルを参照してください。NFS (Solaris および Linux の場合) または CIFS (Windows の場合) を使用して OS メディアを共有するよう、ブートおよびインストールサーバーが正しく構成されていることを確認します。OS プロファイルで使用されている IP アドレスと、ブートおよびインストールサーバーで構成されている IP アドレスが一致することを確認します。TFTP サービスがブートおよびインストールサーバーで動作するよう構成されているかどうかをチェックします。

  7. IP アドレス、パスワードなどの情報の OS プロファイル情報とホストプロファイル情報をチェックします。

  8. OS がインストールに失敗したりハングする場合は、ネットワーク経由でターゲットをブートするのに必要なドライバが OS プロファイルにあるかどうかをチェックします。詳細については、各 OS のマニュアルを確認してください。

問題:

プロファイルの作成時、ホストの作成時、またはターゲットのプロビジョニング時にエラーが発生する。

対処方法:

エラーは、プロビジョニングプロセスの複数の時点で発生する可能性があります。次のことをチェックします。

  1. N1 SPS リモートエージェント (RA) が、ブートおよびインストールサーバーで正しくインストールされていることを確認します。マスターサーバーが RA に到達できることを確認します。詳細については、『Sun N1 Service Provisioning System 5.2 インストールガイド』を参照してください。

  2. N1 SPS コマンド行インタフェース (CLI) が、OS プロビジョニングサーバーと Solaris および Linux ブートおよびインストールサーバー上にインストールされていることを確認します。単純な cr_cli コマンドを実行します。

  3. プランの stdout および stderr をチェックします。

  4. プランおよびコンポーネント変数に有効な値が指定されていることを確認します。