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Sun ONE Application Server 7, Enterprise Edition 管理者用設定ファイルリファレンス

第 2 章
サーバー設定ファイル

server.xml ファイルには、ほとんどのサーバー設定情報が含まれています。このファイルのエンコーディングは、一般的な UNIX のテキストエディタとの互換性を維持するため、UTF-8 になっています。server.xml ファイルは、instance_dir/config ディレクトリにあります。スキーマファイル sun-server_1_1.dtd は、server.xml ファイルの書式と内容を定義します。

この章には、server.xml および sun-server_1_1.dtd ファイルについて説明する次の節があります。


sun-server_1_1.dtd ファイル

sun-server_1_1.dtd ファイルは、server.xml ファイルの構造を定義します。つまり、server.xmlファイル内に記述できるさまざまな要素と、その要素が持つことのできる属性を定義しています。sun-server_1_1.dtd ファイルは、install_dir/lib/dtds ディレクトリにあります。


sun-server_1_1.dtd ファイルを編集しないでください。このファイルの内容は、Sun ONE Application Server のバージョンの改訂にともなって変更されます。



sun-server_1_1.dtd インタフェースは、不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


DTD ファイルおよび XML の全般的な情報については、次のサイトにある XML 仕様を参照してください。

http://www.w3.org/TR/REC-xml

DTD ファイルに定義された各要素 (対応する XML ファイル内に置かれている場合もある) には、次の要素が含まれています。

サブ要素

要素にはサブ要素を含めることができます。たとえば、次のファイルコードは iiop-listener 要素を定義しています。

<!ELEMENT iiop-listener (ssl?, property*)>

この ELEMENT タグは、iiop-listener 要素に sslproperty 要素をこの順番で含めることができることを示しています。

次の表に、サブ要素のサフィックス文字 (省略可能) によって決まる必要指定数、つまり指定可能なサブ要素の数を示します。

表 2-1 サブ要素のサフィックスの必要規則 

サブ要素のサフィックス

必要指定数

element*

このサブ要素を含まないか、1 個以上含めることができる

element?

このサブ要素を含まないか、1 個含めることができる

element+

このサブ要素を 1 個以上含まなければならない

element (サフィックスなし)

このサブ要素を 1 個だけ含まなければならない

要素にほかの要素を含めることができない場合は、カッコで囲まれた要素名のリストの代わりに、EMPTY または (#PCDATA) が表示されます。

データ

要素の中には、サブ要素の代わりに文字データを含むものもあります。これらの要素は、次の形式で定義されます。

<!ELEMENT element-name (#PCDATA)>

次に例を示します。

<!ELEMENT description (#PCDATA)>

server.xml ファイル内では、データ要素内の空白スペースはデータの一部として扱われます。そのため、データ要素で区切られたデータの前後には余分な空白がないようにする必要があります。次に例を示します。

<description>shopping cart bean</description>

属性

ATTLIST タグを持つ要素には属性 (名前と値のペア) が含まれています。次に例を示します。

<!ATTLIST iiop-listener    id        CDATA      #REQUIRED
                           address   CDATA      #REQUIRED
                           port      CDATA      "3700"
                           enabled   %boolean;  "true">

iiop-listener 要素には、idaddressport、または enabled 属性を含めることができます。

#REQUIRED ラベルは、値を指定する必要があることを示します。#IMPLIED ラベルは、その属性の指定は省略可能であり、Sun ONE Application Server がデフォルト値を生成することを示します。可能な場合は、"true" などの明示的なデフォルト値が示されます。

属性宣言は、属性のタイプを指定します。たとえば、CDATA は文字データ、%boolean は事前定義された列挙型を表します。


server.xml ファイル内の要素

この節では、server.xml ファイル内の XML 要素について説明します。要素は次のグループに分類されます。

server.xml の要素のアルファベット順のリストについては、付録 B 「サーバー設定要素のアルファベット順リスト」を参照してください。


全般的な要素

全般的な要素は次のとおりです。

server

サーバーを定義します。これはルート要素であり、server.xml ファイル内には server 要素が 1 つだけ存在します。

サブ要素

次の表は、server 要素のサブ要素を示します。

表 2-2 server のサブ要素 

要素

必要数

説明

http-service

1 個のみ

HTTP サービスを定義する

iiop-service

1 個のみ

IIOP サービスを定義する

admin-service

0 または 1 個

実装されていない

web-container

1 個のみ

Web コンテナを設定する

ejb-container

1 個のみ

Enterprise JavaBeansTM (EJBTM) コンテナを設定する

mdb-container

1 個のみ

メッセージ駆動型 Beans (MDB) コンテナを設定する

jms-service

1 個のみ

JavaTM Message Service (JMS) プロバイダを設定する

log-service

1 個のみ

システムログサービスを設定する

security-service

1 個のみ

J2EE セキュリティサービスで必要となる情報を定義する

transaction-service

1 個のみ

Java Transaction Service を設定する

java-config

1 個のみ

JavaTM 仮想マシン (JVMTM) の設定を含む

resources

1 個のみ

設定されたリソースを含む

applications

1 個のみ

配備された J2EE アプリケーション、J2EE モジュール、およびライフサイクルモジュールを含む

availability-service

0 または 1 個

高可用性機能を有効にする

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、server 要素の属性について説明しています。

表 2-3 server の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

サーバーインスタンスの名前を指定する

locale

オペレーティングシステムのデフォルト

(省略可能) サーバーインスタンスの言語を指定する

log-root

instance_dir/logs

(省略可能) サーバーインスタンスのログファイルを保存する位置を指定する。サーバーログが保存されるディレクトリには、サーバーで実行されているどのユーザーアカウントも書き込める必要がある。ログについての詳細は、「log-service」の説明を参照

application-root

instance_dir/applications

(省略可能) このサーバインスタンス内に配備されたアプリケーションの保存されている場所への絶対パスを指定する

session-store

instance_dir/session-store

(省略可能) 非活性化された Beans が格納される、ファイルシステム内のディレクトリを指定する

property

プロパティ (server.xml 内で定義されて、obj.conf 内で参照される変数) を指定します。変数については、「変数」を参照してください。

property は、次のいずれかまたは両方の親要素に設定情報を追加します。

たとえば、auth-realm 要素には、property サブ要素を含めることができます。

<auth-realm name="file"
   classname="com.iplanet.ias.security.auth.realm.file.FileRealm">
   <property name="file" value="instance_dir/config/keyfile"/>
   <property name="jaas-context" value="fileRealm"/>
</auth-realm>

auth-realm 要素が使用するプロパティは、auth-realm 要素の name 属性によって決まります。file レルムは、file および jaas-context プロパティを使用します。その他のレルムは、別のプロパティを使用します。

サブ要素

次の表は、property 要素のサブ要素を示します。

表 2-4 property のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

属性

次の表は、property 要素の属性を示します。

表 2-5 property の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

プロパティまたは変数の名前を指定する

value

なし

プロパティまたは変数の値を指定する

description

親の要素を説明するテキストを含む

サブ要素

なし

属性

なし

admin-service

この要素は実装されていないので、使用できません。

server-instance

この要素は実装されていないので、使用できません。


リスナーサービス要素

リスナーサービス要素は次のとおりです。

http-service

HTTP サービスを定義します。

この要素の属性に定義されるサービス品質機能についての詳細は、『Sun ONE Application Server Performance Tuning Guide』を参照してください。

サブ要素

次の表は、http-service 要素のサブ要素を示します。

表 2-6 http-service のサブ要素 

要素

必要数

説明

http-listener

0 または 1 個以上

HTTP 待機ソケットを定義する

mime

0 または 1 個以上

MIME タイプを定義する

acl

0 または 1 個以上

ACL ファイルを参照する

virtual-server-class

0 または 1 個以上

仮想サーバークラスを定義する

http-qos

0 または 1 個

サービス品質パラメータを定義する

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する


http-listenermimeacl、および virtual-server-class 要素はどのような順番で記述してもかまいませんが、http-qos および property 要素はそれぞれ最後から 2 番目と最後に記述する必要があります。


属性

次の表は、http-service 要素の属性を示します。

表 2-7 http-service の属性 

属性

デフォルト値

説明

qos-metrics-interval-in-seconds

30

(省略可能) トラフィックを測定する間隔を指定する

qos-recompute-time-interval-in-millis

100

(省略可能) すべてのサーバーエンティティの帯域幅を再計算する間隔を指定する

qos-enabled

true

(省略可能) サービス品質機能を有効にして、サーバーエンティティに制限を設定したり、帯域幅や接続に関するサーバー統計を表示したりする。有効な値は yesnoonoff10truefalse

http-listener

HTTP 待機ソケットを定義します。


管理インタフェースを使用して安全なリスナーを作成する場合、セキュリティは自動的に init.conf 内でグローバルにオンになります。sever.xml で安全なリスナーを手動で作成する場合は、init.conf ファイルの Security 指令を編集してセキュリティをオンにする必要があります。


サブ要素

次の表は、http-listener 要素のサブ要素を示します。

表 2-8 http-listener のサブ要素 

要素

必要数

説明

ssl

0 または 1 個

SSL パラメータを定義する

属性

次の表は、http-listener 要素の属性を示します。

表 2-9 http-listener の属性 

属性

デフォルト値

説明

id

なし

一意のリスナー名。http-listener の名前は数字で始めることはできない

address

なし

リスナーの IP アドレス。ドットで区切った形式または IPv6 表記法で指定できる。すべての IP アドレスを待機する any (INADDR_ANYの) を指定できる。ホスト名も指定できる

port

なし

リスナーが待機するポート番号。有効な値は 165535。UNIX の場合、ポート 11024 で待機するソケットを作成するには、スーパーユーザー特権が必要。SSL リスナーをポート 443 で待機するように設定するのが標準

family

inet

(省略可能) ソケットファミリのタイプ。有効値は、「inet」、「inet6」、および「nca」。IPv6 リスナーには「inet6」を使用する。この値が inet6 の場合、サーバーログでは、IPv4 アドレスの先頭に ::ffff: が付く。Solaris Network Cache および Accelerator で使用する場合は、nca を指定する

acceptor-threads

1

(省略可能) リスナーのアクセプタスレッドの数。通常はマシン内のプロセッサ数に一致。有効な値は 11024

blocking-enabled

false

(省略可能) リスナーおよび受け入れたソケットをブロックモードにするかどうかを決定する。ブロックモードを使用すると、ベンチマークの結果が向上する可能性がある。有効な値は onoffyesno10truefalse

security-enabled

false

(省略可能) リスナーが SSL を実行するかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse。SSL2 または SSL3 のオンとオフを切り替えたり、ssl 要素を使って暗号化方式を設定したりできる

init.conf ファイル内の Security 設定は、サーバーインスタンスで証明書を利用できるようにすることで、SSL をグローバルに有効または無効にする。そのため、init.confSecurityon になっていることが必要。そうでないと、server.xmlsecurity-enabled は機能しない。詳細については、第 3 章「init.conf の構文と使い方」を参照

default-virtual-server

なし

この特定のリスナー用の、デフォルトの仮想サーバーの id 属性

server-name

なし

サーバーがクライアントに送信する URL のホスト名部分に指定する名前をサーバーに通知する。これは、サーバーが自動的に生成する URL には影響するが、サーバーに格納されているディレクトリやファイルの URL には影響しない。サーバーがエイリアスを使っている場合、この名前はエイリアス名である必要がある

コロンとポート番号を追加すると、そのポートは、サーバーがクライアントへ送信する URL で使用される

enabled

true

(省略可能) リスナーをアクティブにするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse


警告

ブロックモードソケットは、実際の配備では使わないようにしてください。ブロックモードソケットを使うと動的な再設定ができなくなり、サーバーがサービスを利用できなくなることがあります。


ssl

SSL (Secure Socket Layer) パラメータを定義します。

http-listener 要素の security-enabled 属性が on に設定されている場合は、ssl 要素が必要です。

ssl 要素は、http-listener または iiop-listener 要素内でのみ使用できます。

サブ要素

なし

属性

次の表は、ssl 要素の属性を示します。

表 2-10 ssl の属性 

属性

デフォルト値

説明

cert-nickname

なし

証明書データベースまたは PKCS#11 トークン内でのサーバー証明書のニックネーム。証明書では、名前の形式はtokenname: nickname。この属性では、名前の tokenname: の部分は省略可能

ssl2-enabled

false

(省略可能) SSL2 を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

SSL2 と SSL3 の両方が仮想サーバーで有効になっている場合、サーバーは初めに SSL3 暗号化方式を試行する。SSL3 暗号化方式が失敗すると、SSL2 暗号化方式を試行する

ssl2-ciphers

なし

(省略可能) SSL2 暗号化方式に使用する値をコンマで区切って指定したリスト。有効にするにはプレフィックス + を付け、無効にするには - を付ける。たとえば、+rc4 のようになる。有効な値は rc4rc4exportrc2rc2exportideadesdesede3

ssl3-enabled

true

(省略可能) SSL3 を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse。デフォルトは true

SSL2 と SSL3 の両方が仮想サーバーで有効になっている場合、サーバーは初めに SSL3 暗号化方式を試行する。SSL3 暗号化方式が失敗すると、SSL2 暗号化方式を試行する

ssl3-tls-ciphers

なし

(省略可能) SSL3 暗号化方式に使用する値をコンマで区切って指定したリスト。有効にするにはプレフィックス + を付け、無効にするには - を付ける。たとえば、+rsa_des_sha のようになる。指定できる SSL3 値は rsa_rc4_128_md5rsa_3des_sharsa_des_sharsa_rc4_40_md5rsa_rc2_40_md5rsa_null_md5。指定できる TLS 値はrsa_des_56_sharsa_rc4_56_sha

tls-enabled

true

(省略可能) TLS を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

tls-rollback-enabled

true

(省略可能) TLS ロールバックを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse。Microsoft Internet Explorer 5.0 および 5.5 では、TLS ロールバックが有効になっている必要がある。詳細については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照

client-auth-enabled

false

(省略可能) ACL ベースのアクセス制御とは別に、すべての要求で SSL3 クライアント認証を実行するかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

mime

MIME タイプを定義します。

要求されたリソースの MIME タイプをサーバーが決定するには、obj.conf ファイルの ObjectType セクションにある type-by-extension 指令を呼び出す方法が最も一般的です。type-by-extension 関数は、server 要素で mime 要素が定義されていない場合は機能しません。


mime.types インタフェースは不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


サブ要素

なし

属性

次の表は、mime 要素の属性を示します。

表 2-11 mime の属性 

属性

デフォルト値

説明

id

なし

MIME タイプのリストの内部名。仮想サーバーが使用する MIME タイプを定義するために、virtual-server 要素で使用される。MIME タイプ名は数字で始めることはできない

file

なし

MIME タイプのファイルの名前。このファイルの書式設定の詳細については、第 4 章「MIME タイプ」を参照

acl

ACL ファイルを参照します。


ACL ファイルインタフェースは、不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


サブ要素

なし

属性

次の表は、acl 要素の属性を示します。

表 2-12 acl の属性 

属性

デフォルト値

説明

id

なし

ACL ファイルのリストの内部名。仮想サーバーで使用される ACL ファイルを定義するために、virtual-server 要素で使用される。ACL ファイル名は数字で始めることはできない

file

なし

ACL ファイル。各 ACL ファイルの名前は、一意であることが必要。ACL ファイルの書式については、『Sun ONE Application Server セキュリティ管理者ガイド』を参照

virtual-server-class

仮想サーバークラスを定義します。

サブ要素

次の表は、virtual-server-class 要素のサブ要素を示します。

表 2-13 virtual-server-class のサブ要素 

要素

必要数

説明

virtual-server

0 または 1 個以上

仮想サーバーを定義する

http-qos

0 または 1 個

サービス品質パラメータを定義する

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、virtual-server-class 要素の属性を示します。

表 2-14 virtual-server-class の属性 

属性

デフォルト値

説明

id

なし

仮想サーバークラスの ID。これは、特定の仮想サーバークラスの検索を可能にする一意の ID。仮想サーバークラス ID は数字で始めることはできない

config-file

なし

(省略可能) この仮想サーバークラス用の obj.conf ファイルの名前。virtual-server 要素内でオーバーライドすることができる

default-object

デフォルト

(省略可能) obj.conf ファイルから読み込まれるどのオブジェクトがデフォルトなのかをサーバーに指示する。virtual-server 要素内でオーバーライドすることができる

デフォルトのオブジェクトは、仮想サーバー用のすべての名前変換 (NameTrans) 指令を持っているとみなされる。また、デフォルトオブジェクトに設定されているサーバーの動作は、仮想サーバークラス全体に影響する

存在しないオブジェクトを指定した場合、サーバーは、クライアントがドキュメントを取得しようとするまではエラーを報告しない。管理インタフェースでは、デフォルトが default という名前のオブジェクトであるとみなされる。管理インタフェースを使う (または使う予定の) 場合は、この規則に従う必要がある

accept-language

false

(省略可能) true の場合、サーバーは Accept-Language ヘッダーを解析し、クライアントが受け入れることのできる言語に基づいて適切な言語のバージョンを送信する。サーバーが複数の言語をサポートする場合にのみ、この値を true に設定する。virtual-server 要素内でオーバーライドすることができる。有効な値は onoffyesno10truefalsevirtual-server 要素内でオーバーライドすることができる

enabled

true

(省略可能) 仮想サーバークラスをアクティブにするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

virtual-server

仮想サーバーを定義します。仮想サーバー (仮想ホスト) は、特定の URL 用にコンテンツを提供する仮想 Web サーバーです。複数の仮想サーバーが、同一または異なったホスト名、ポート番号、IP アドレスなどを使ってコンテンツを提供できます。HTTP サービスは、受信する Web 要求を URL に基づいて異なった仮想サーバーに送信できます。

Sun ONE Application Server の最初のインストール時に、デフォルトの仮想サーバーが作成されます。作成する新しい http-listener ごとに、デフォルトの仮想サーバーを割り当てることもできます。


仮想サーバーとサーバーインスタンスは別のものです。各サーバーインスタンスは、1 つ以上の仮想サーバーを含み、完全に個別のサーバーです。


Sun ONE Application Server は、要求を処理する前に、リスナーを介して要求を受け取り、要求を正しい仮想サーバーに転送する必要があります。仮想サーバーは、次のように決定されます。

仮想サーバーが SSL リスナーに設定されている場合、起動時にその hosts 属性が証明書のサブジェクトのパターンと比較されます。それらが一致しない場合、警告が生成され、サーバーログに書き込まれます。

サブ要素

次の表は、virtual-server 要素のサブ要素を示します。

表 2-15 virtual-server のサブ要素 

要素

必要数

説明

http-qos

0 または 1 個

サービス品質パラメータを定義する

auth-db

0 または 1 個以上

J2EE アプリケーションに適用できない、仮想サーバー用のユーザーデータベースを定義する

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、virtual-server 要素の属性を示します。

表 2-16 virtual-server の属性 

属性

デフォルト値

説明

id

なし

仮想サーバー ID。特定の仮想サーバーの検索を可能にする一意の ID。obj.conf ファイル内の変数 $id として参照することもできる。仮想サーバー ID は数字で始めることはできない

http-listeners

なし

(省略可能) 仮想サーバーが使用する接続を指定する、http-listener id のリスト。各 id はコンマで区切られる。http-listenerdefault-virtual-server ではない virtual-server の場合にのみ必要

default-web-module

なし

(省略可能) この仮想サーバー用のデフォルトの web-module で、この仮想サーバーに配備されたその他の Web モジュールで解決できないすべての要求に応答する

この属性が空になっている場合、この仮想サーバーに割り当てられたcontext-root 属性が空になっている web-module が使われる。この仮想サーバーに割り当てられた web-modulecontext-root 属性が空になっているものがない場合、システムのデフォルトの Web モジュールが使われる

config-file

virtual_server_name-obj.conf

(省略可能) この仮想サーバー用の obj.conf ファイルの名前。virtual-server-class 要素の値をオーバーライドすることがある

default-object

デフォルト

(省略可能) obj.conf ファイルから読み込まれるどのオブジェクトがデフォルトなのかをサーバーに指示する。virtual-server-class 要素の値をオーバーライドすることがある

デフォルトのオブジェクトは、仮想サーバー用のすべての名前変換 (NameTrans) 指令を持っているとみなされる。また、デフォルトオブジェクトで設定されているサーバーの動作は、サーバー全体に影響する。デフォルト値は default

存在しないオブジェクトを指定した場合、サーバーは、クライアントがドキュメントを取得しようとするまではエラーを報告しない。管理インタフェースでは、デフォルトが default という名前のオブジェクトであるとみなされる。管理インタフェースを使う (または使う予定の) 場合は、この規則に従う必要がある

hosts

なし

仮想サーバーを選択するために Host 要求ヘッダーに指定できる値のリスト。各値は、コンマで区切られる。同じ http-listener に設定された各 virtual-server は、そのリスナーに対して一意の hosts 値を持っていることが必要

mime

なし

仮想サーバーが使用する、mime 要素の id

state

on

(省略可能) virtual-server をアクティブ (on) または非アクティブ (offdisabled) にするかどうかを決定する。デフォルトは on (アクティブ)。非アクティブの場合、virtual-server は要求を処理しない

virtual-serverdisabled になっている場合、グローバルサーバー管理者だけが on にすることができる

acls

なし

(省略可能) acl 要素の 1 つ以上の id 属性。複数指定する場合は、コンマで区切って指定する。仮想サーバーが使用する ACL ファイルを指定する

accept-language

false

(省略可能) true の場合、サーバーは Accept-Language ヘッダーを解析し、クライアントが受け入れることのできる言語に基づいて適切な言語のバージョンを送信する。サーバーが複数の言語をサポートする場合にのみ、この値を on に設定する。有効な値は onoffyesno10truefalsevirtual-server-class 要素の値をオーバーライドすることがある

log-file

server 要素の log-root 属性で指定されたディレクトリにあるserver.log

(省略可能) この仮想サーバーのログメッセージを、サーバーログとは別のログファイルに書き込む。仮想サーバーログが保存されるファイルとディレクトリには、サーバーで実行されているどのユーザーアカウントも書き込めることが必要。ログについての詳細は、「log-service」の説明を参照

プロパティ

次の表は、virtual-server 要素のプロパティを示します。

表 2-17 virtual-server のプロパティ 

プロパティ

デフォルト値

説明

sso-enabled

true

true の場合、同じレルムに設定されたこの仮想サーバー上の Web アプリケーションに対してシングルサインオンを有効にする。false の場合、この仮想サーバーに対してシングルサインオンは無効になり、ユーザーは仮想サーバー上のアプリケーションごとに個別に認証を行う必要がある。有効な値は onoffyesno10truefalse

sso-max-inactive-seconds

300

クライアントが活動を停止後、何秒後にユーザーのシングルサインオンレコードをパージ可能にするかを指定する。シングルサインオンは同一仮想サーバー上の複数のアプリケーションに適用されるので、これらのアプリケーションのいずれかにアクセスすることでシングルサインオンの記録は有効なまま確保される。値を大きくすればユーザーのシングルサインオンの持続時間が長くなるが、サーバー上のメモリー消費量も増える

sso-reap-inaterval-seconds

60

有効期限が切れたシングルサインオンレコードのパージを行う間隔を指定する

http-qos

http-servicevirtual-server-class、または virtual-server 要素のサービス品質パラメータを定義します。

http-service 要素の属性は、サービス品質機能をアクティブにします。

詳細については、『Sun ONE Application Server Performance Tuning Guide』を参照してください。

サブ要素

なし

属性

次の表は、http-qos 要素の属性を示します。

表 2-18 http-qos の属性 

属性

デフォルト値

説明

bandwidth-limit

なし

enforce-bandwidth-limittrue の場合に必須。servervirtual-server-class、または virtual-server の帯域幅の最大値 (単位は秒あたりのバイト数)

enforce-bandwidth-limit

false

(省略可能) 帯域幅制限を適用するかどうかを指定する。有効な値は yesnoonoff10truefalse

connection-limit

なし

enforce-connection-limittrue の場合に必須。servervirtual-server-class、または virtual-server の最大同時接続数

enforce-connection-limit

false

(省略可能) 接続制限を適用するかどうかを指定する。有効な値は yesnoonoff10truefalse

auth-db

virtual-server が使用するユーザーデータベースを定義します。J2EE アプリケーションに適用できません。

指定された仮想サーバーのユーザーデータベースを選択する方法については、「ユーザーデータベースの選択」を参照してください。


ユーザーデータベースはサーバー自体のセキュリティのみに適用します。J2EE アプリケーションおよびモジュールのセキュリティには関係ありません。詳細は、『Sun ONE Application Server セキュリティ管理者ガイド』を参照してください。


サブ要素

なし

属性

次の表は、auth-db 要素の属性を示します。

表 2-19 auth-db の属性 

属性

デフォルト値

説明

id

なし

仮想サーバーの ACL ファイル内のユーザーデータベース名。ユーザーデータベース名は数字で始めることはできない

database

なし

dbswich.conf ファイル内のユーザーデータベース名

basedn

なし

(省略可能) dbswich.conf ファイル内の基本 DN 検索をオーバーライドする。ただし、basedn 値は、dbswitch.conf エントリからの基本 DN 値と相対関係になる

certmaps

なし

(省略可能) LDAP エントリマッピング (certmap.conf で定義されている) に使う証明書を指定する。存在しない場合、すべてのマッピングが使われる。certmap.conf 内のマッピングに基づくすべての検索は、virtual-server の最終の基本 DN と相対関係になる

iiop-service

IIOP サービスを定義します。

サブ要素

次の表は、iiop-service 要素のサブ要素を示します。

表 2-20 iiop-service のサブ要素 

要素

必要数

説明

orb

1 個のみ

ORB を設定する

ssl-client-config

0 または 1 個

ORB の SSL パラメータを定義する

iiop-listener

0 または 1 個以上

IIOP 待機ソケットを定義する

属性

なし

orb

ORB を設定します。

送信接続の SSL を有効にするには、ssl-client-config サブ要素を親 iiop-service 要素に含めます。

サブ要素

次の表は、orb 要素のサブ要素を示します。

表 2-21 orb のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、orb 要素の属性を示します。

表 2-22 orb の属性 

属性

デフォルト値

説明

message-fragment-size

1024

(省略可能) このバイト数より大きいサイズの GIOPv1.2 メッセージは断片化される

steady-thread-pool-size

10

(省略可能) ORB 内のワーカースレッドの最小数

max-thread-pool-size

200

(省略可能) ORB 内のワーカースレッドの最大数

idle-thread-timeout-in-seconds

300

(省略可能) この時間が経過すると、アイドル状態のワーカースレッドがプールから削除される

max-connections

1024

(省略可能) すべての IIOP リスナー上の受信接続の最大数。有効な値は整数

log-level

log-service 要素の level 属性の値

(省略可能) この要素がサーバーログに記録する、メッセージのタイプを制御する。詳細は、log-service 要素の level 属性の説明を参照

monitoring-enabled

false

(省略可能) ORB の監視を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

ssl-client-config

ORB が送信 SSL 接続を確立してクライアントとして動作するときの、SSL パラメータを定義します。

サブ要素

次の表は、ssl-client-config 要素のサブ要素を示します。

表 2-23 ssl-client-config のサブ要素 

要素

必要数

説明

ssl

1 個のみ

SSL パラメータを定義する

属性

なし

iiop-listener

IIOP 待機ソケットを定義します。

このリスナーの SSL を有効にするには、ssl サブ要素を含めます。


管理インタフェースを使用して安全なリスナーを作成する場合、セキュリティは自動的に init.conf 内でグローバルにオンになります。sever.xml で安全なリスナーを手動で作成する場合は、init.conf ファイルの Security 指令を編集してセキュリティをオンにする必要があります。


サブ要素

次の表は、iiop-listener 要素のサブ要素を示します。

表 2-24 iiop-listener のサブ要素 

要素

必要数

説明

ssl

0 または 1 個

SSL パラメータを定義する

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、iiop-listener 要素の属性を示します。

表 2-25 iiop-listener の属性 

属性

デフォルト値

説明

id

なし

リスナー名。iiop-listener 名は数字で始めることはできない

address

なし

リスナーの IP アドレス。ドットで区切ったペア、または IPv6 表記で指定する

port

3700

(最初のサーバーインスタンス用)

(省略可能) リスナーを作成するポート番号。有効な値は 165535。UNIX の場合、ポート 11024 で待機するソケットを作成するには、スーパーユーザー特権が必要

enabled

true

(省略可能) リスナーをアクティブにするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse


コンテナ要素

コンテナ設定要素は次のとおりです。

web-container

Web コンテナを設定します。

サブ要素

次の表は、web-container 要素のサブ要素を示します。

表 2-26 web-container のサブ要素 

要素

必要数

説明

session-config

0 または 1 個

Web コンテナのセッション設定情報を指定する

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、web-container 要素の属性を示します。

表 2-27 web-container の属性 

属性

デフォルト値

説明

monitoring-enabled

false

(省略可能) web コンテナの監視を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

log-level

log-service 要素の level 属性の値

(省略可能) この要素がサーバーログに記録する、メッセージのタイプを制御する。詳細は、log-service 要素の level 属性の説明を参照

ServerContext.log メッセージは、デフォルトで INFO レベルのログに記録される

ejb-container

EJB コンテナを設定します。ステートレスセッション Bean は、プールに保持されます。ステートフルセッション Beans は、セッション親和性があり、キャッシュされます。データベースの主キーに関連付けられたエンティテイ Bean もキャッシュされます。主キーにまだ関連付けられていないエンティテイ Bean は、プールに保持されます。プーリングされたエンティティ Bean は、ejbCreate() とファインダーメソッドを実行するために使用されます。

サブ要素

次の表は、ejb-container 要素のサブ要素を示します。

表 2-28 ejb-container のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、ejb-container 要素の属性を示します。

表 2-29 ejb-container の属性 

属性

デフォルト値

説明

steady-pool-size

32

(省略可能) プールに保持される Beans の初期数および最小数を指定する。0 以上で、max-pool-size 未満である必要がある

Bean インスタンスは、プールから削除され、使用後に戻される。プールはこのサイズを保つために、定期的に補充またはクリーンアップされる

ステートレスセッション Beans とエンティティ Beans に適用される

pool-resize-quantity

16

(省略可能) 次の条件を満たす Beans 数を指定する

  • 利用できる Bean がプールにないときに要求を受信した場合に作成される (max-pool-size の制限を受ける)
  • pool-idle-timeout-in-seconds に指定された時間を過ぎ、クリーナスレッドが未使用のインスタンスを削除すると、削除される

0 以上で、max-pool-size 未満である必要がある。プールのサイズが steady-pool-size を下回ることはない

ステートレスセッション Beans とエンティティ Beans に適用される

max-pool-size

64

(省略可能) クライアントの要求に対応するために作成できる Beans の最大数を指定する。値が 0 の場合は、プールのサイズに制限がないことを示す

ステートレスセッション Beans とエンティティ Beans に適用される

cache-resize-quantity

16

(省略可能) 次の条件を満たす Beans 数を指定する

  • 利用できる Beans がプールにないときに要求を受信した場合に作成される (max-cache-size の制限を受ける)
  • cache-idle-timeout-in-seconds に指定された時間を過ぎ、クリーナスレッドが未使用のインスタンスを削除するか、あるいはキャッシュサイズが max-cahce-size を超える場合に非活性化される

1 以上で、max-cache-size 未満である必要がある

ステートフルセッション Beans およびエンティティ Beans に適用される

max-cache-size

512

(省略可能) キャッシュに存在できる Beans の最大数を指定する。値が 0 の場合は、キャッシュのサイズに制限がないことを示す

ステートフルセッション Beans およびエンティティ Beans に適用される

pool-idle-timeout-in-seconds

600

(省略可能) Bean がプールにアイドル状態のままでいられる最長時間を指定する。この時間を過ぎると、プールはこの Bean を削除する。0 の値を指定すると、アイドル状態の Beans がプールにいつまでも残ることができる

ステートレスセッション Beans とエンティティ Beans に適用される

cache-idle-timeout-in-seconds

600

(省略可能) Bean がキャッシュにアイドル状態のままでいられる最長時間を指定する。この時間を過ぎると、コンテナはこの Bean を非活性化できる。値に 0 を指定すると、その Beans は非活性化の対象にならない

ステートフルセッション Beans およびエンティティ Beans に適用される

removal-timeout-in-seconds

5400

(省略可能) Bean が、非活性化されたままでいられる時間 (セッションストアから削除されるまで) を指定する。0 の値を指定すると、コンテナは非活性化されている Beans を自動的に削除しない

removal-timeout-in-secondscache-idle-timeout-in-seconds より短く、または同じに設定すると、Beans は非活性化されずにただちに削除される

server 要素の session-store 属性によって、セッションストアの位置が決まる

ステートフルセッション Beans およびエンティティ Beans に適用される

victim-selection-policy

nru

(省略可能) エンティティ Beans またはステートフルセッション Beans を非活性化するための選択方法を指定する。有効な値は fifolru、および nru

  • fifo を指定すると、最も古いインスタンスが選択される
  • lru を指定すると、最近アクセスしたインスタンスが選択される
  • nru を指定すると、最近使っていないインスタンスが選択される

commit-option

B

(省略可能) エンティティ Beans に使うコミットオプションを決定する。有効な値は B または C

log-level

log-service 要素の level 属性の値

(省略可能) この要素がサーバーログに記録する、メッセージのタイプを制御する。詳細は、log-service 要素の level 属性の説明を参照

monitoring-enabled

false

(省略可能) EJB コンテナの監視を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

mdb-container

メッセージ駆動型 Beans (MDB) コンテナを設定します。

サブ要素

次の表は、mdb-container 要素のサブ要素を示します。

表 2-30 mdb-container のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、mdb-container 要素の属性を示します。

表 2-31 mdb-container の属性 

属性

デフォルト値

説明

steady-pool-size

10

(省略可能) プールに保持される Beans の初期数および最小数を指定する

pool-resize-quantity

2

(省略可能) プールが空のときに要求を受信した場合に作成される Beans の数 (max-pool-size の制限を受ける)、または idle-timeout-in-seconds 以上の間アイドル状態の場合に削除する Beans の数を指定する

max-pool-size

60

(省略可能) クライアントの要求に対応するために作成できる Beans の最大数を指定する

idle-timeout-in-seconds

600

(省略可能) Bean がプールにアイドル状態のままでいられる最長時間を指定する。この時間が経過すると、Bean は削除される

log-level

log-service 要素の level 属性の値

(省略可能) この要素がサーバーログに記録する、メッセージのタイプを制御する。詳細は、log-service 要素の level 属性の説明を参照

monitoring-enabled

false

(省略可能) メッセージ駆動型 Beans (MDB) コンテナの監視を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

プロパティ

次の表は、mdb-container 要素のプロパティを示します。

表 2-32 mdb-container のプロパティ 

プロパティ

デフォルト値

説明

cmt-max-runtime-exceptions

1

コンテナ管理のトランザクションを使用するときに、メッセージ駆動型 Beans の onMessage() メソッドから最高何回 RuntimeExceptions がスローされるかを指定する。推奨されていない

reconnect-enabled

true

true の場合、接続が切断されると、MDB コンテナが JMS プロバイダに自動的に再接続を試みる

接続が切断されると、メッセージの処理段階によっては、onMessage() メソッドを完了させることができないか、トランザクションが JMS 例外によりロールバックされることがある。MDB コンテナが再度接続を確立すると、JMS メッセージの再配信セマンティックスが適用される

reconnect-delay-in-seconds

60

再接続の試みの遅延間隔を指定する

reconnect-max-retries

60

再接続の試みの最大数を指定する


可用性要素

可用性要素は次のとおりです。

availability-service

Sun ONE 高可用性データベース (HADB) の HTTP セッション持続や Web アプリケーションのシングルサインオンといった高可用性機能を有効にします。

サブ要素

次の表は、availability-service 要素のサブ要素を示します。

表 2-33 availability-service のサブ要素 

要素

必要数

説明

persistence-store

0 または 1 個

HADB を設定する

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、availability-service 要素の属性を示します。

表 2-34 availability-service の属性 

属性

デフォルト値

説明

availability-enabled

false

(省略可能) true の場合、Sun ONE 高可用性データベース (HADB) の HTTP セッション持続や Web アプリケーションのシングルサインオンといった高可用性機能が有効になる

有効な値は onoffyesno10truefalse

可用性の設定は、サーバーインスタンスに配備されたすべてのアプリケーションに無条件に適用される。HTTP セッション持続用に個別に設定されたものも対象となる。動作の一貫性のためには、クラスタ内のすべてのインスタンスに同一の可用性値を設定する

可用性サービスの設定も、シングルサインオンが設定されている場合、その可用性に影響を及ぼす


セッション持続の設定を行う場合、availability-enabled の値を true に設定するだけでは不十分です。その他の可用性要素も設定する必要があります。


可用性サービスが無効になっている場合、HTTP セッション持続の高可用性は得られません。つまり、persistence-type=memory となります。

可用性サービスが有効になっている場合、デフォルトですべてのアプリケーションに対して HTTP セッション持続の高可用性が有効になります。server.xml ファイルか sun-web.xml ファイルで特別な設定を加えていない場合、デフォルトのセッション持続設定は次のとおりです。

persistence-type=ha

persistenceFrequency=time-based

persistenceScope=session

server.xml 内にさまざまな可用性要素を設定することにより、すべてのアプリケーションについて、このデフォルト設定を上書きできます。sun-web.xml では、特定のアプリケーションについて、このデフォルト設定を上書きできます。詳細については、『Sun ONE Application Server Developer's Guide to Web Applications』を参照してください。

persistence-store

Sun ONE 高可用性データベース (HADB) を設定します。

サブ要素

次の表は、persistence-store 要素のサブ要素を示します。

表 2-35 persistence-store のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

なし

プロパティ

次の表は、persistence-store 要素のプロパティを示します。

表 2-36 persistence-store のプロパティ 

プロパティ

デフォルト値

説明

store-pool-jndi-name

jdbc/hastore

セッション持続用として HADB 接続に使用される jdbc-resourcejndi-name を指定する

HADB 用の接続プールならびに JDBC リソースの詳しい設定方法については、『Sun ONE Application Server インストールガイド』と『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照

session-config

Web コンテナ全体のセッション設定情報を指定します。個々の Web アプリケーションの sun-web.xml ファイル内の対応する要素を使って、これらの設定を上書きできます。

サブ要素

次の表は、session-config 要素のサブ要素を示します。

表 2-37 session-config のサブ要素 

要素

必要数

説明

session-manager

0 または 1 個

セッションマネージャの設定情報を指定する

session-properties

0 または 1 個

セッションのプロパティを指定する

属性

なし

session-manager

セッションマネージャの情報を指定します。


セッションマネージャインタフェースは不確定なインタフェースです。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


サブ要素

次の表は、session-manager 要素のサブ要素を示します。

表 2-38 session-manager のサブ要素 

要素

必要数

説明

manager-properties

0 または 1 個

セッションマネージャのプロパティを指定する

store-properties

0 または 1 個

セッションの持続性 (格納) のプロパティを指定する

属性

次の表は、session-manager 要素の属性を示します。

表 2-39 session-manager の属性 

属性

デフォルト値

説明

persistence-type

memory

(省略可能) セッションの持続性メカニズムを指定する。有効な値は memoryfile、およびha

セッションの持続牲が必要な本稼働環境では、ha を使用する

custom 値は実装されないので使用できない


セッション持続の設定を行う場合、Web コンテナのpersistence-type の値を ha に設定するだけでは不十分です。availability-service も有効にする必要があります。セッション持続の詳細は、『Sun ONE Application Server Developer's Guide to Web Applications』を参照してください。


manager-properties

セッションマネージャのプロパティを指定します。

サブ要素

次の表は、manager-properties 要素のサブ要素を示します。

表 2-40 manager-properties のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

名前と値を持つプロパティを指定する

属性

なし

プロパティ

次の表は、manager-properties 要素のプロパティを示します。

表 2-41 manager-properties のプロパティ 

プロパティ名

デフォルト値

説明

reapIntervalSeconds

60

期限切れのセッションをチェックする周期を秒単位で指定する

session-manager 要素 の persistence-type 属性の値が file または ha の場合、maxSessions の値より大きくなるとセッションは非活性化される

persistenceFrequency の値が time-based に設定されている場合、アクティブなセッションはこの間隔で格納される

セッションデータが変更される頻度より小さい値を設定する必要がある。たとえば、頻繁にアクセスされる Web サイト上のヒットカウンタサーブレットの場合、この値をできるだけ小さくする必要がある (1 秒)。そうしないと、サーバーを再起動するたびに最後の数回分のヒットが失われる可能性がある

maxSessions

-1

キャッシュ内に格納できるセッションの最大数を指定する。制限しない場合は -1 (デフォルト値)。その後、新しいセッションの作成を試行すると、IllegalStateException がスローされる

session-manager 要素の persistence-type 属性の値が file または ha の場合、この最大値を超えると、セッションマネージャによりセッションは非活性化され、持続ストアに格納される

sessionFilename

なし。再起動すると、その前の状態は破棄される

アプリケーションの再起動の間にセッション状態を保持するディレクトリの絶対パスまたは相対パスを指定する (状態の保持が可能な場合)。相対パスは、この Web アプリケーションの一時ディレクトリを基準とした場所を示す

session-manager 要素の persistence-type 属性が memory の場合にのみ設定可能

persistenceFrequency

web-method

セッションの状態が格納される頻度を指定する。有効な値は次のとおり

  • web-method - セッションの状態は、各 Web 要求の終了時、クライアントへ応答を返す前に格納される。このモードでは、障害が発生した場合にセッションの状態を完全に更新できる可能性が高い
  • time-based - セッションの状態は、reapIntervalSeconds で設定された頻度でバックグラウンドで格納される。このモードでは、セッションの状態を完全に更新できる可能性がやや低い。ただし、要求のたびに状態が格納されないので、パフォーマンスの大幅な向上が見込める

session-manager 要素の persistence-type 属性が ha の場合にのみ設定可能

store-properties

セッションの持続性 (格納) のプロパティを指定します。

サブ要素

次の表は、store-properties 要素のサブ要素を示します。

表 2-42 store-properties のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

名前と値を持つプロパティを指定する

属性

なし

プロパティ

次の表は、store-properties 要素のプロパティを示します。

表 2-43 store-properties のプロパティ 

プロパティ名

デフォルト値

説明

directory

instance_dir/generated/jsp/j2ee-apps/appname/appname_war

個々のセッションファイルが書き込まれるディレクトリの絶対パスまたは相対パスを指定する。相対パスは、この Web アプリケーションの一時作業ディレクトリを基準とした場所を示す

session-manager 要素の persistence-type 属性が file の場合にのみ設定可能

persistenceScope

セッション

格納されるセッションの状態の量を指定する。有効な値は次のとおり

  • session - 毎回セッションの状態全体が格納される。このモードでは、セッションデータを分散可能な Web アプリケーション用に正しく格納できる可能性が高い
  • modified-session - 変更された場合、セッションの状態全体が格納される。HttpSession.setAttribute() またはHttpSession.removeAttribute() が呼び出されると、セッションが変更されたと見なされる。属性の変更のたびに setAttribute() を呼び出す必要がある。この要件は J2EE 仕様には記載されていないが、このモードを正常に機能させるために必須
  • modified-attribute - 変更されたセッション属性だけが格納される。このモードを正常に機能させるためには、この表の直後に説明されているガイドラインに従う必要がある

session-manager 要素の persistence-type 属性が ha の場合にのみ設定可能

persistenceScope 格納プロパティの値が modified-attribute に設定されている場合、Web アプリケーションは次のガイドラインに従う必要があります。

session-properties

セッションのプロパティを指定します。

サブ要素

次の表は、session-properties 要素のサブ要素を示します。

表 2-44 session-properties のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

名前と値を持つプロパティを指定する

属性

なし

プロパティ

次の表は、session-properties 要素のプロパティを示します。

表 2-45 session-properties のプロパティ 

プロパティ名

デフォルト値

説明

timeoutSeconds

600

この Web モジュールで作成されたすべてのセッションについて、非アクティブな状態が継続する最長時間のデフォルトの値を秒単位で指定する。0 またはそれ以下の値を指定した場合、この Web モジュールのセッションは期限切れになることがない

web.xml ファイルに session-timeout 要素を指定した場合、session-timeout 値は、 timeoutSeconds 値に優先して使用される。session-timeouttimeoutSeconds も指定しなかった場合、timeoutSeconds のデフォルトの値が使用される

web.xml には session-timeout 要素を秒単位ではなく分単位で指定する

enableCookies

true

true を指定すると、セッションの追跡に cookie が使用される

enableURLRewriting

true

URL の書き換えを有効にする。ブラウザが cookie を受け入れない場合に、URL の書き換えを通してセッションを追跡できる。ただし、サーブレットや JavaServer PagesTM (JSPTM) ページで encodeURL または encodeRedirectURL の呼び出しを使用することも必要

idLengthBytes

128

Web モジュールのセッション ID の長さをバイト単位で指定する


J2EE サービス要素

J2EE サービス要素は次のとおりです。

jms-service

Sun ONE Application Server で管理される、組み込み Java Message Service (JMS) を設定します。

サブ要素

次の表は、jms-service 要素のサブ要素を示します。

表 2-46 jms-service のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、jms-service 要素の属性を示します。

表 2-47 jms-service の属性 

属性

デフォルト値

説明

port

7676

(省略可能) JMS プロバイダが使うポート番号を指定する

admin-user-name

admin

JMS プロバイダの管理者ユーザー名を指定する

admin-password

admin

JMS プロバイダの管理者パスワードを指定する

init-timeout-in-seconds

60

(省略可能) 起動時にサーバーインスタンスが、対応する JMS インスタンスの応答を待つ時間を指定する。応答がない場合、起動は中断される。0 に設定すると、サーバーインスタンスはいつまでも待機する

start-args

なし

(省略可能) 対応する JMS インスタンスを起動するための引数の文字列を指定する

log-level

log-service 要素の level 属性の値

(省略可能) この要素がサーバーログに記録する、メッセージのタイプを制御する。詳細は、log-service 要素の level 属性の説明を参照

enabled

true

(省略可能) true に設定すると、Sun ONE Applicatin Server インスタンスが JMS プロバイダの起動と停止を行う。false に設定すると、Sun ONE Application Servr インスタンスは JMS プロバイダの起動と終了を行わない (JMS プロバイダが、使われていないか、Sun ONE Applicatin Server から独立して管理されているため)

有効な値は onoffyesno10truefalse

プロパティ

次の表は、jms-service 要素のプロパティを示します。

表 2-48 jms-service のプロパティ 

プロパティ

デフォルト値

説明

instance-name

domain_instance

ドメインとサーバーインスタンス名をつなげた、完全な SunTM Open Net Environment (Sun ONE) Message Queue ブローカインスタンス名を指定する。例: domain1_server1

instance-name-suffix

なし

完全な Sun ONE Message Queue ブローカインスタンス名に追加するサフィックスを指定する。サフィックスとインスタンス名は、下線文字 (_) で区切られる。たとえば、インスタンス名が domain1_server1 である場合に、サフィックス xyz を付加すると、インスタンス名は domain1_server1_xyz になる

append-version

false

true の場合、下線文字 (_) を前に付けて、メジャーおよびマイナーバージョン番号を完全な Sun ONE Message Queue ブローカインンスタンス名に付加する。たとえば、インスタンス名が domain1_server1 である場合に、バージョン番号を付加すると、インスタンス名は domain1_server1_7_0 になる

log-service

次のログファイルを含む、システムログサービスを設定します。

サブ要素

次の表は、log-service 要素のサブ要素を示します。

表 2-49 log-service のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、log-service 要素の属性を示します。

表 2-50 log-service の属性 

属性

デフォルト値

説明

file

server.log

server 要素の log-root 属性で指定したディレクトリに存在する

(省略可能) サーバーログの名前または場所をオーバーライドする。サーバーログが保存されるファイルとディレクトリには、サーバーを実行しているユーザーアカウントも書き込めることが必要

絶対パスを指定すると、この値が server 要素の log-root 属性をオーバーライドする

相対パスを指定する場合、相対パスは server 要素の log-root 属性に相対的になる。log-root 値を指定しない場合は、このパスは instance_dir/config に相対的になる

level

INFO

(省略可能) 別の要素によってサーバーログに記録されるメッセージのデフォルトタイプを制御する。多くのその他の要素が、log-level 属性のこのデフォルトをオーバライドできる。有効な値 (降順) は次のとおり。FINESTFINERFINECONFIGINFOWARNINGSEVEREALERTFATAL

各値は、それよりも低いレベルの値のすべてのメッセージをログに記録する。たとえば、FINEST ではすべてのメッセージが記録され、FATAL では FATAL メッセージだけが記録される。デフォルト値は SEVERE であり、SEVEREALERTFATAL のすべてのメッセージがログに記録される

log-stdout

true

(省略可能) true の場合、stdout 出力がサーバーログにリダイレクトされる。有効な値は onoffyesno10truefalse

log-stderr

true

(省略可能) true の場合、stderr 出力がサーバーログにリダイレクトされる。有効な値は onoffyesno10truefalse

echo-log-messages-to-stderr

true

(省略可能) true の場合、サーバーログに加えてログメッセージが stderr に送信される。有効な値は onoffyesno10truefalse

log-virtual-server-id

false

(省略可能) true の場合、仮想サーバー ID が仮想サーバーログに表示される。これは、複数のvirtual-server 要素が同じログファイルを共有している場合に有用。有効な値は onoffyesno10truefalse

use-system-logging

false

(省略可能) true の場合、UNIX syslog サービスを使ってログの作成と管理が行われる。有効な値は onoffyesno10truefalse

security-service

J2EE セキュリティサービスで必要となるパラメータと設定情報を定義します。

サブ要素

次の表は、security-service 要素のサブ要素を示します。

表 2-51 security-service のサブ要素 

要素

必要数

説明

auth-realm

1 個以上

認証のレルムを定義する

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、security-service 要素の属性を示します。

表 2-52 security-service の属性 

属性

デフォルト値

説明

default-realm

file

(省略可能) このサーバーインスタンスのアクティブな認証レルム (auth-realm name 属性) を指定する

default-principal

なし

(省略可能) 主体がない場合に、必要に応じて、デフォルトのセキュリティコンテキストの ID として使われる。通常のサーバー操作では、この属性を設定する必要はない

default-principal-password

なし

(省略可能) デフォルトの主体のパスワード。通常のサーバー操作では、この属性を設定する必要はない

anonymous-role

ANYONE

(省略可能) デフォルトまたは匿名のロールの名前として使われる。匿名のロールは常にすべての主体に割り当てられる。このロール値を J2EE 配備記述子で使って、誰にでもアクセス権を与えることができる

audit-enabled

false

(省略可能) true の場合、監査情報を提供するために追加のアクセスログが実行される。有効な値は onoffyesno10truefalse

監査情報には、次の内容が含まれる

  • 認証の成功および失敗イベント
  • サーブレットおよび EJB へのアクセスの許可と拒否

log-level

log-service 要素の level 属性の値

(省略可能) この要素がサーバーログに記録する、メッセージのタイプを制御する。詳細は、log-service 要素の level 属性の説明を参照

auth-realm

認証のレルムを定義します。

認証のレルムには、プロバイダ固有のプロパティが必要となり、このプロパティは特定の実装のニーズによって異なります。

レルムを定義する方法の詳細については、『Sun ONE Application Server Developer's Guide』を参照してください。

次に、デフォルトの file レルムの例を示します。

<auth-realm name="file"
   classname="com.iplanet.ias.security.auth.realm.file.FileRealm">
   <property name="file" value="instance_dir/config/keyfile"/>
   <property name="jaas-context" value="fileRealm"/>
</auth-realm>

auth-realm 要素が使用するプロパティは、auth-realm 要素の name 属性によって決まります。file レルムは、file および jaas-context プロパティを使用します。その他のレルムは、別のプロパティを使用します。

サブ要素

次の表は、auth-realm 要素のサブ要素を示します。

表 2-53 auth-realm のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、auth-realm 要素の属性を示します。

表 2-54 auth-realm の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

このレルムの名前を指定する

classname

なし

このレルムを実装する Java クラスを指定する

プロパティ

Sun ONE Application Server が提供する標準のレルムには、必須および省略可能なプロパティがあります。カスタムレルムのプロパティは、標準レルムのプロパティとは異なるものを使用できます。

次の表は、auth-realm 要素のプロパティを示します。

表 2-55 auth-realm のプロパティ 

プロパティ

レルム

説明

jaas-context

file, ldap, solaris

JAAS (Java Authentication and Authorization Service) コンテキストを指定する

file

file

ユーザー名を保存するファイルを指定する。デフォルトは、instance_dir/config/keyfile である

assign-groups

Certificate

(省略可能) このプロパティを設定すると、その値はグループ名をコンマで区切ったリストの形になる。有効な証明書を持つすべてのクライアントには、これらのグループのメンバーシップが割り当てられ、Web コンテナと EJB コンテナの承認に使用される

directory

ldap

LDAP URL をサーバーに指定する

base-dn

ldap

ユーザーデータの位置の LDAP 基本 DN を指定する。ツリー範囲検索が実行されるため、この基本 DN は、ユーザーデータのレベルより上に置かれる。検索ツリーが小さければ小さいほど、パフォーマンスは良くなる

search-filter

ldap

(省略可能) ユーザーを検索するために使う検索フィルタを指定する。デフォルトは、uid=%s (%s はサブジェクト名に展開される)

group-base-dn

ldap

(省略可能) グループデータの位置の基本 DN を指定する。デフォルトでは、base-dn と同じ。ただし、必要に応じて変更できる

group-search-filter

ldap

(省略可能) ユーザーのグループメンバーシップを検索するために使う検索フィルタを指定する。デフォルトは、uniquemember=%d (%d はユーザー要素 DN に展開される)

group-target

ldap

(省略可能) グループ名エントリを含む LDAP の属性名を指定する。デフォルトは、CN

search-bind-dn

ldap

(省略可能) search-filter 検索を実行するためにディレクトリに対する認証に使うオプションの DN を指定する。匿名検索を実行できないディレクトリだけで必要とされる

search-bind-password

ldap

(省略可能) search-bind-dn に指定された DN の LDAP パスワードを指定する

transaction-service

Java Transaction Service (JTS) を設定します。

サブ要素

次の表は、transaction-service 要素のサブ要素を示します。

表 2-56 transaction-service のサブ要素 

要素

必要数

説明

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、transaction-service 要素の属性を示します。

表 2-57 transaction-service の属性 

属性

デフォルト値

説明

automatic-recovery

false

(省略可能) true の場合、サーバーインスタンスは起動時にトランザクションの復旧を実行する。有効な値は onoffyesno10truefalse

timeout-in-seconds

0

(省略可能) トランザクションを中止するまでの時間を指定する。0 に設定すると、トランザクションはタイムアウトにならない

tx-log-dir

server 要素の log-root 属性で指定したディレクトリ

(省略可能) トランザクションログディレクトリの位置をオーバーライドする。トランザクションログが保存されるディレクトリには、サーバーで実行されているどのユーザーカウントも書き込めることが必要。ログについての詳細は、「log-service」の説明を参照

heuristic-decision

ロールバック

(省略可能) 復旧中に、トランザクションの結果をログから決定できない場合、このプロパティが結果を決定する。有効な値は rollback および commit

keypoint-interval

2048

(省略可能) ログ内でのキーポイント処理間のトランザクションの数を指定する。キーポイント処理は、トランザクションログファイルを圧縮してサイズを小さくする。この属性の値を大きくすると (たとえば 4096)、トランザクションログファイルが大きくなるが、キーポイント処理が少なくなり、パフォーマンスが向上する可能性がある。小さい値 (たとえば 100) にするとログファイルは小さくなるが、キーポイント処理の頻度が増えるためパフォーマンスが少し低下する

log-level

log-service 要素の level 属性の値

(省略可能) この要素がサーバーログに記録する、メッセージのタイプを制御する。詳細は、log-service 要素の level 属性の説明を参照

monitoring-enabled

false

(省略可能) JTS の監視を有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse。デフォルトは false

プロパティ

次の表は、transaction-service 要素のプロパティを示します。

表 2-58 transaction-service のプロパティ 

プロパティ

デフォルト値

説明

oracle-xa-recovery-workaround

false

true の場合、Oracle XA Resource の回避策がトランザクションの復旧に使用される。有効な値は onoffyesno10truefalse

sybase-xa-recovery-workaround

false

true の場合、Sybase XA Resource の回避策がトランザクションの復旧に使用される。有効な値は onoffyesno10truefalse

disable-distributed-transaction-logging

false

true の場合、トランザクションのログへの記録を無効にするので、パフォーマンスが向上する。有効な値は onoffyesno10truefalse

automatic-recovery 属性を true に設定した場合は、このプロパティは無視される

xaresource-txn-timeout

使用される XAResource に固有

XAResource タイムアウトを変更する。XAResource のデフォルトのタイムアウトによりトランザクションが中止されることがあるので、この値を変更することが望ましい


Java 設定要素

Java 設定要素は次のとおりです。

java-config

Java Virtual Machine (JVM) 設定パラメータを指定します。

サブ要素

次の表は、java-config 要素のサブ要素を示します。

表 2-59 java-config のサブ要素 

要素

必要数

説明

profiler

0 または 1 個

Sun ONE Application Server 用にプロファイラを設定する

jvm-options

0 または 1 個以上

JVM コマンド行オプションを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、java-config 要素の属性を示します。

表 2-60 java-config の属性 

属性

デフォルト値

説明

java-home

なし

JDK がインストールされているディレクトリのパス

debug-enabled

false

(省略可能) true の場合、サーバーは JPDA ベースのデバッガに接続できるようにデバッグモードで起動する。有効な値は onoffyesno10truefalse

debug-options

-Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,server=y,suspend=n

(省略可能) JPDA (Java Platform Debugger Architecture) オプションを指定する。指定可能なデバッグオプションのリストは、次のサイトを参照

http://java.sun.com/products/jpda/ doc/conninv.html#Invocation

デバックの詳細は、『Sun ONE Application Server Developer's Guide』を参照

rmic-options

-iiop -poa -alwaysgenerate -keepgenerated -g

(省略可能) アプリケーションの配備時に RMI コンパイラに渡すオプションを指定する。-keepgenerated オプションを指定すると、スタブとタイ用に生成されるソースが保存される

rmic コマンドの詳細は、『Sun ONE Application Server Enterprise Java Beans 開発者ガイド』を参照

javac-options

-g

(省略可能) アプリケーションの配備時に Java コンパイラに渡すオプションを指定する

classpath-prefix

なし

(省略可能) システムクラスパスのプレフィックスを指定する。XML パーサークラスなどのシステムクラスをオーバーライドしたい場合にだけ、システムクラスパスにプレフィックスを付ける。この属性を使用する際には注意が必要である

server-classpath

なし

(省略可能) サーバーが起動された環境のクラスパスを指定する。このクラスパスには、System.getProperty("java.class.path") を使ってアクセスできる

classpath-suffix

なし

(省略可能) システムクラスパスのサフィックスを指定する

native-library-path-prefix

なし

(省略可能) ネイティブライブラリパスのプレフィックスを指定する

ネイティブライブラリパスとは、Application Server のネイティブ共有ライブラリの相対パス、標準の JRE ネイティブライブラリパス、シェル環境設定 (UNIX の LD_LIBRARY_PATH)、および profiler 要素に指定されたパスを、自動的に連結して作成したパスのことである。これは組み合わせによって作成されるため、サーバーの設定には明示的に表示されない

native-library-path-suffix

なし

(省略可能) ネイティブライブラリパスのサフィックスを指定する

bytecode-preprocessors

 

(省略可能) それぞれに com.sun.appserv.BytecodePreprocessor インタフェースを実装する必要があるクラス名をコンマで区切って指定する。指定された各プリプロセッサクラスは、指定された順に呼び出される

env-classpath-ignored

true

(省略可能) false の場合、CLASSPATH 環境変数が読み取られ、Sun ONE Application Server のクラスパスに付加される。CLASSPATH 環境変数は、一番最後の、classpath-suffix の後に追加される

開発環境では、この値を false に設定することが必要。本稼動環境では、この値を true に設定して、環境変数による影響を避ける必要がある

有効な値は onoffyesno10truefalse

profiler

Sun ONE Application Server 用にプロファイラを設定します。プロファイラの詳細は、『Sun ONE Application Server Developer's Guide』を参照してください。

サブ要素

次の表は、profiler 要素のサブ要素を示します。

表 2-61 profiler のサブ要素 

要素

必要数

説明

jvm-options

0 または 1 個以上

プロファイラ固有の JVM コマンド行オプションを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する


profiler 要素のサブ要素は任意の順序で記述できます。


属性

次の表は、profiler 要素の属性を示します。

表 2-62 profiler の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

プロファイラの名前を指定する

classpath

なし

(省略可能) プロファイラのクラスパスを指定する

native-library-path

なし

(省略可能) プロファイラのネイティブライブラリパスを指定する

enabled

true

(省略可能) プロファイラを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

jvm-options

次のような JVM コマンド行オプションを含みます。

<jvm-options>-Xdebug -Xmx128m</jvm-options>

使用可能なオプションについては、次のサイトを参照してください。

http://java.sun.com/docs/hotspot/VMOptions.html

サブ要素

なし

属性

なし


リソース要素

リソース要素は次のとおりです。

resources

データベース接続、JavaMailTM セッションなどの設定されたリソースが含まれています。


リソースごとに Java Naming and Directory InterfaceTM (JNDI) 名を指定する必要があります。JNDI 内のその他のエンタープライズリソース名との衝突や移植性の問題を回避するため、Sun ONE Application Server アプリケーション内のすべての名前を、文字列 java:comp/env で始める必要があります。


サブ要素

次の表は、resources 要素のサブ要素を示します。

表 2-63 resources のサブ要素 

要素

必要数

説明

custom-resource

0 または 1 個以上

カスタムリソースを定義する

external-jndi-resource

0 または 1 個以上

外部 JNDI リポジトリに配備されているリソースを定義する

jdbc-resource

0 または 1 個以上

JDBC (Java Database Connectivity) リソースを定義する

mail-resource

0 または 1 個以上

JavaMail リソースを定義する

jms-resource

0 または 1 個以上

JMS リソースを定義する

persistence-manager-factory-resource

0 または 1 個以上

CMP 用の持続マネージャファクトリリソースを定義する

jdbc-connection-pool

0 または 1 個以上

JDBC 接続プールの作成に必要なプロパティを定義する


resources 要素のサブ要素は任意の順序で記述できます。


属性

なし

custom-resource

カスタムサーバー全体のリソースオブジェクトファクトリを指定する、カスタムリソースを定義します。これらのオブジェクトファクトリは、javax.naming.spi.ObjectFactory インタフェースを実装しています。

サブ要素

次の表は、custom-resource 要素のサブ要素を示します。

表 2-64 custom-resource のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、custom-resource 要素の属性を示します。

表 2-65 custom-resource の属性 

属性

デフォルト値

説明

jndi-name

なし

リソースの JNDI 名を指定する

res-type

なし

リソースの完全指定されたタイプを指定する

factory-class

なし

javax.naming.spi.ObjectFactory を実装する、ユーザーが記述したファクトリクラスの完全指定名を指定する

enabled

true

(省略可能) リソースを実行時に有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

external-jndi-resource

外部 JNDI リポジトリに配備されているリソースを定義します。たとえば、汎用 Java オブジェクトを LDAP サーバーに格納します。外部 JNDI ファクトリは、javax.naming.spi.InitialContextFactory インタフェースを実装する必要があります。

サブ要素

次の表は、external-jndi-resource 要素のサブ要素を示します。

表 2-66 external-jndi-resource のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、external-jndi-resource 要素の属性を示します。

表 2-67 external-jndi-resource の属性 

属性

デフォルト値

説明

jndi-name

なし

リソースの JNDI 名を指定する

jndi-lookup-name

なし

リソースの JNDI 検索名を指定する

res-type

なし

リソースの完全指定されたタイプを指定する

factory-class

なし

javax.naming.spi.InitialContextFactory を実装する、ファクトリクラスの完全指定名を指定する

JNDI の詳細は、『Sun ONE Application Server Developer's Guide to J2EE Services and APIs』を参照

enabled

true

(省略可能) リソースを実行時に有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

jdbc-resource

JDBC (javax.sql.DataSource) リソースを定義します。

サブ要素

次の表は、jdbc-resource 要素のサブ要素を示します。

表 2-68 jdbc-resource のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、jdbc-resource 要素の属性を示します。

表 2-69 jdbc-resource の属性 

属性

デフォルト値

説明

jndi-name

なし

リソースの JNDI 名を指定する

pool-name

なし

jdbc-connection-pool 要素で定義されている、関連付けられた JDBC 接続プールの name を指定する

enabled

true

(省略可能) リソースを実行時に有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

mail-resource

JavaMail (javax.mail.Session) リソースを定義します。

サブ要素

次の表は、mail-resource 要素のサブ要素を示します。

表 2-70 mail-resource のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、mail-resource 要素の属性を示します。

表 2-71 mail-resource の属性 

属性

デフォルト値

説明

jndi-name

なし

リソースの JNDI 名を指定する

store-protocol

imap

(省略可能) ストアプロトコルサービスを指定する。このサービスは、メールサーバーへの接続、メッセージの取得、およびフォルダへのメッセージの保存を実行する。値の例はimap および pop3

store-protocol-class

com.sun.mail.imap.IMAPStore

(省略可能) ストア用のサービスプロバイダ実装クラスを指定する

transport-protocol

smtp

(省略可能) メッセージを送信するトランスポートプロトコルサービスを指定する

transport-protocol-class

com.sun.mail.smtp.SMTPTransport

(省略可能) トランスポート用のサービスプロバイダ実装クラスを指定する

host

なし

メールサーバーのホスト名

user

なし

メールサーバーのユーザー名

from

なし

メッセージの送信者を示すためにメールサーバーが使う電子メールアドレス

Debug

false

(省略可能) リソースのデバッグを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

enabled

true

(省略可能) リソースを実行時に有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

プロパティ

mail-resource 要素のプロパティを設定してから、後で JavaMail Session オブジェクトから設定したプロパティを取得できます。すべてのプロパティ名は、mail- というプレフィックスで始める必要があります。Sun ONE Application Server は、プロパティ名内のダッシュ (-) をピリオド (.) に変換し、プロパティを MailConfiguration および JavaMail Session オブジェクトに保存します。プロパティの名前が mail- で始まらない場合は、プロパティは無視されます。

たとえば、JavaMail Session オブジェクト内に mail.password プロパティを定義したい場合は、まず次のように server.xml を編集します。

...
<mail-resource jndi-name="mail/Session" ...>
   <property name="mail-password" value="adminadmin"/>
</mail-resource>
...

JavaMail Session オブジェクトを取得後、次のようにして、値 adminadmin を得るために mail.password プロパティを取得できます。

String password = session.getProperty("mail.password");

jms-resource

JMS (Java Message Service) リソースを定義します。

サブ要素

次の表は、jms-resource 要素のサブ要素を示します。

表 2-72 jms-resource のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、jms-resource 要素の属性を示します。

表 2-73 jms-resource の属性 

属性

デフォルト値

説明

jndi-name

なし

リソースの JNDI 名を指定する

res-type

なし

リソースの完全修飾されたタイプを指定する。次のいずれかのタイプを指定できる

javax.jms.Topic
javax.jms.Queue
javax.jms.TopicConnectionFactory
javax.jms.QueueConnectionFactory

enabled

true

(省略可能) リソースを実行時に有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

プロパティ

次の表は、jms-resource 要素のプロパティを示します。

表 2-74 jms-resource のプロパティ 

プロパティ

デフォルト値

説明

imqDestinationName

なし

この JMS リソースに関連付けられた物理的な JMS 送信先名を指定する。javax.jms.Topic または javax.jms.Queueres-typejms-resource 要素のプロパティを指定する必要がある

『Sun ONE Message Queue 管理者ガイド』には、このプロパティのデフォルトの値が示されているが、この値は Sun ONE Application Server 環境に適用しない

imqBrokerHostName

Sun ONE Application Server インスタンスと同じホスト名 (localhost)

JMS サービス (Sun ONE Message Queue ブローカ) が実行されているホストの名前を指定する。res-typejavax.jjms.TopicConnectionFactory または javax.jms.QueueConnectionFactoryjms-resource 要素用

imqBrokerHostPort

jms-service 要素の port 属性

JMS サービス (Sun ONE Message Queue ブローカ) が実行されているポートを指定する。res-typejavax.jjms.TopicConnectionFactory または javax.jms.QueueConnectionFactoryjms-resource 要素用

imqConfiguredClientID

なし

QueueConnectionFactory および TopicConnectionFactory クラスそれぞれに対応する createQueueConnection および createTopicConnection JMS API を使用して作成した Connection に関連付けられた JMS クライアント ID を指定する

res-typejavax.jjms.TopicConnectionFactory または javax.jms.QueueConnectionFactoryjms-resource 要素用

永続的なサブスクリプション名は一意であり、クライアント ID の範囲内でのみ有効である。永続的サブスクライバを作成またはアクティブにし直すには、接続には有効なクライアント ID が必要である。JMS 仕様によると、クライアント ID が一意であり、特定のクライアント ID は一度に 1 つのアクティブな接続にしか使用できない

persistence-manager-factory-resource

コンテナ管理持続性 (CMP) 用の持続マネージャファクトリリソースを定義します。

サブ要素

次の表は、persistence-manager-factory-resource 要素のサブ要素を示します。

表 2-75 persistence-manager-factory-resource のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、persistence-manager-factory-resource 要素の属性を示します。

表 2-76 persistence-manager-factory-resource の属性 

属性

デフォルト値

説明

jndi-name

なし

リソースの JNDI 名を指定する

factory-class

com.sun.jdo.spi.persistence.support.sqlstore.impl.PersistenceManagerFactoryImpl

(省略可能) ファクトリクラスの名前を指定する。この属性はサードパーティ製の CMP 持続マネージャファクトリをサポートしている。サードパーティの CMP 実装が必要とする名前を使用する。この属性は、組み込み CMP 実装には使わないこと

jdbc-resource-jndi-name

なし

(省略可能) データベース接続が取得される jdbc-resource を指定する。これは、既存の jdbc-resourcejndi-name であることが必要

enabled

true

(省略可能) リソースを実行時に有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

jdbc-connection-pool

JDBC 接続プールの作成に必要なプロパティを定義します。


ヒント

プール定義を作成し、次にコピー、ペースト、および編集して、複数の JDBC データソースを設定することができます。


サブ要素

次の表は、jdbc-connection-pool 要素のサブ要素を示します。

表 2-77 jdbc-connection-pool のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、jdbc-connection-pool 要素の属性を示します。

表 2-78 jdbc-connection-pool の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

接続プールの名前を指定する。jdbc-resource 要素の pool-name 属性は、この name に指定された値を参照する

datasource-classname

なし

ベンダーが提供するデータソースに関連付けられたクラス名を指定する。このクラスは、java.sql.DataSourcejava.sql.XADataSource、あるいはその両方を実装していることが必要

res-type

javax.sql.DataSource

(省略可能) データソースクラスが実装するインタフェースを指定する。この属性の値として、javax.sql.DataSource または javax.sql.XADataSource を指定することができる。値がこれらのインタフェースのいずれでもない場合は、デフォルトが使用される。この属性に有効な値が指定されていても、指定されたインタフェースがデータソースクラスに実装されていない場合は、エラーが発生する

steady-pool-size

8

(省略可能) プールに保持される接続の初期数および最小数を指定する

max-pool-size

32

(省略可能) クライアントの要求に対応するために作成できる接続の最大数を指定する

max-wait-time-in-millis

60000

(省略可能) 呼び出し側が接続を取得するまで待機する時間をミリ秒単位で指定する。0 の場合、呼び出し側はリソースが利用できるようになるまで、またはエラーが発生するまで待機し続ける

pool-resize-quantity

2

(省略可能) 既存の接続の数が stedy-pool-size (max-pool-size による制限を受ける) を超える場合に破棄される接続の数を指定する。これは、idle-time-out-in-seconds 間隔で定期的に実行される。アイドル状態の接続は、idle-time-out-in-seconds の間使用されない接続である

idle-timeout-in-seconds

300

(省略可能) プールで接続がアイドル状態のままでいられる最長時間を指定する。この時間を過ぎると、プールはこの接続を閉じる

transaction-isolation-level

デフォルトの JDBC ドライバ遮断レベル

(省略可能) プールされたデータベース接続のトランザクション遮断レベルを指定する。有効な値は read-uncommittedread-committedrepeatable-readserializable

プールされた接続の遮断レベルをアプリケーションでプログラム的に変更すると、プールのしくみに支障をきたす場合があり、エラーが発生することがある。詳細については、is-isolation-level-guaranteed を参照

is-isolation-level-guaranteed

true

(省略可能) transaction-isolation-level が明示的に設定されているときに限り適用される。true の場合、プールから取得されたすべての接続は希望する遮断レベルを持つことができる。これは、いくつかの JDBC ドライバのパフォーマンスに影響を与えることがある。ホストされているアプリケーションが変更された遮断レベルで接続を返さないことが確かな場合は、この属性を false に設定できる

is-connection-validation-required

false

(省略可能) アプリケーションに対して接続が確立される前に接続を検証する必要があるかどうかを指定する。リソースの検証が失敗すると破棄され、新しいリソースが作成されて返される。有効な値は onoffyesno10truefalse

connection-validation-method

auto-commit

(省略可能) 有効な値は次のとおり

  • auto-commit (デフォルト)。Connection.setAutoCommit(Connection.getAutoCommit()) を使用する
  • meta-dataConnection.getMetaData() を使用する
  • tablevalidation-table-name 属性で指定されているテーブルでクエリを実行する

validation-table-name

なし

(省略可能) 接続を検証するクエリを実行するために使用するテーブル名を指定する。connection-validation-typetable に設定されている場合に限り、このパラメータは必須である

fail-all-connections

false

(省略可能) true の場合、1 つでも検証が失敗するとプールのすべての接続が閉じられる。is-connection-validation-requiredtrue に設定されている場合に限り、このパラメータは必須である。有効な値は onoffyesno10truefalse

プロパティ

ほとんどの JDBC 2.0 ドライバは、標準のプロパティリストを使って、ユーザー、パスワード、およびその他のリソース設定情報を指定することができます。Sun ONE Application Server ではプロパティはオプションですが、中にはほとんどのデータベースで必要なプロパティもあります。詳細は、『JDBC 2.0 Standard Extension API』の第 5.3 節を参照してください。

プロパティが指定されているときは、setName(value) メソッドを使って、datasource-classname 属性で指定されたベンダーのデータソースクラスに渡されます。

コンテナ管理認証が指定されていて、default-resourse-principal がアプリケーション配備記述子内にない場合、user および password プロパティがデフォルトの主体として使われます。

次の表は、jdbc-connection-pool 要素の共通プロパティを示します。

表 2-79 jdbc-connection-pool プロパティ 

プロパティ

説明

user

接続プールのユーザー名を指定する

password

接続プールのパスワードを指定する

databaseName

接続プールのデータベースを指定する

serverName

接続プールのデータベースサーバーを指定する

port

データベースサーバーが要求を待機するポートを指定する

networkProtocol

通信プロトコルを指定する

roleName

最初の SQL ロール名を指定する

datasourceName

基礎となる XADataSource を指定するか、または、接続プールが実行されている場合は ConnectionPoolDataSource を指定する

description

説明テキストを指定する

url

接続プールの URL を指定する。標準のプロパティではないが、広く使用される


アプリケーション要素

Application 要素は次のとおりです。

applications

配備された J2EE アプリケーション、J2EE モジュール、およびライフサイクルモジュールを含みます。

サブ要素

次の表は、applications 要素のサブ要素を示します。

表 2-80 applications のサブ要素 

要素

必要数

説明

lifecycle-module

0 または 1 個以上

配備されたライフサイクルモジュールを指定する

j2ee-application

0 または 1 個以上

配備された J2EE アプリケーションを指定する

ejb-module

0 または 1 個以上

配備された EJB モジュールを指定する

web-module

0 または 1 個以上

配備された Web モジュールを指定する

connector-module

0 または 1 個以上

配備されたコネクタモジュールを指定する


applications 要素のサブ要素は任意の順序で記述できます。


属性

次の表は、applications 要素の属性を示します。

表 2-81 applications の属性 

属性

デフォルト値

説明

dynamic-reload-enabled

false

(省略可能) 動的再読み込みを有効にするかどうかを指定する。この属性は、開発環境では true に設定し、本稼動環境では false に設定することが必要である。有効な値は onoffyesno10truefalse

dynamic-reload-poll-interval-in-seconds

2

(省略可能) アプリケーションとモジュールのコードが変更されていないかを確認し、動的再読み込みする間隔を指定する

lifecycle-module

配備されたライフサイクルモジュールを指定します。ライフサイクルモジュールの詳細は、『Sun ONE Application Server Developer's Guide』を参照してください。

サブ要素

次の表は、lifecycle-module 要素のサブ要素を示します。

表 2-82 lifecycle-module のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

property

0 または 1 個以上

プロパティまたは変数を指定する

属性

次の表は、lifecycle-module 要素の属性を示します。

表 2-83 lifecycle-module の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

ライフサイクルモジュールの名前

class-name

なし

ライフサイクルモジュールのクラスファイルの完全指定名。com.sun.appserv.server.LifecycleListener インタフェースを実装していることが必要である

classpath

server 要素の application-root 属性の値

(省略可能) ライフサイクルモジュールのクラスパス。モジュールの場所を指定する

load-order

なし

(省略可能) 起動時にどのライフサイクルモジュールを読み込むかどうかを決定する。モジュールに指定された数値が小さいほど、早く読み込まれる。値の範囲は、101 から オペレーティングシステムの MAXINT まで。1 から 100 までの値は予約されている

is-failure-fatal

false

(省略可能) ライフサイクルモジュールが失敗したときにサーバーをシャットダウンするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

enabled

true

(省略可能) ライフサイクルモジュールを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

j2ee-application

配備された J2EE アプリケーションを指定します。

サブ要素

次の表は、j2ee-application 要素のサブ要素を示します。

表 2-84 j2ee-application のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

属性

次の表は、j2ee-application 要素の属性を示します。

表 2-85 j2ee-application の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

アプリケーションの名前

location

なし

Sun ONE Application Server ファイルシステムでのアプリケーションの位置

virtual-servers

すべての仮想サーバー

(省略可能) このアプリケーション内の Web モジュールが配備される仮想サーバー

enabled

true

(省略可能) アプリケーションを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

ejb-module

配備された EJB モジュールを指定します。

サブ要素

次の表は、ejb-module 要素のサブ要素を示します。

表 2-86 ejb-module のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

属性

次の表は、ejb-module 要素の属性を示します。

表 2-87 ejb-module の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

EJB モジュールの名前

location

なし

Sun ONE Application Server ファイルシステムでの EJB モジュールの位置

enabled

true

(省略可能) EJB モジュールを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

web-module

配備された Web モジュールを指定します。

サブ要素

次の表は、web-module 要素のサブ要素を示します。

表 2-88 web-module のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

属性

次の表は、web-module 要素の属性を示します。

表 2-89 web-module の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

Web モジュールの名前

context-root

空文字列

Web モジュールをインストールするコンテキストルート (先頭に / が付かないコンテキストパス)。JavaTM Servlet 2.3 仕様書の第 5.4 節を参照

この属性が空文字列 (デフォルト値) の場合、この Web モジュールが、virtual-servers 属性で指定される virtual-server 要素のデフォルトの Web モジュールになる

仮想サーバーに割り当てられた複数の Web モジュールが空のコンテキストルートを持っている場合、いずれか 1 つが読み込まれ、残りは次のようなエラーメッセージを生成する。Virtual server [virtual_server] already has a web module loaded at [/]

ロードバランスの設定を行う場合、Web モジュールのコンテキストルートはクラスタ内で一意でなければならない。ロードバランスの詳細については、『Sun ONE Application Server 管理者ガイド』を参照

location

なし

.war ファイルの内容を抽出したディレクトリへの完全修飾パスまたは相対パス。相対パスの場合、次のディレクトリを基準として場所を表す

instance_dir/applications/j2ee-modules/

virtual-servers

すべての仮想サーバー

(省略可能) Web モジュールが配備される virtual-server 要素

enabled

true

(省略可能) Web モジュールを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse

connector-module

配備されたコネクタモジュールを指定します。

サブ要素

次の表は、connector-module 要素のサブ要素を示します。

表 2-90 connector-module のサブ要素 

要素

必要数

説明

description

0 または 1 個

この要素を説明するテキストを含む

属性

次の表は、connector-module 要素の属性を示します。

表 2-91 connector-module の属性 

属性

デフォルト値

説明

name

なし

コネクタモジュールの名前

location

なし

Sun ONE Application Server ファイルシステムでのコネクタモジュールの位置

enabled

true

(省略可能) コネクタモジュールを有効にするかどうかを決定する。有効な値は onoffyesno10truefalse


ユーザーデータベースの選択


ユーザーデータベースはサーバー自体のセキュリティのみに適用します。J2EE アプリケーションおよびモジュールのセキュリティには関係ありません。


server.xmlauth-db 要素は、次のように親 virtual-server 要素のユーザーデータベースを選択します。

ACL ファイルと dbswitch.conf ファイル間のこのレイヤは、サーバー管理者に、仮想サーバーの管理者とユーザーがアクセスするデータベースを完全に制御する権限を与えます。


dbswitch.conf インタフェースは、不確定です。不確定なインタフェースは試験的または一時的なインタフェースであるため、次のリリースで互換性がなくなったり、削除されたり、または安定したインタフェースに置き換えられたりする場合があります。


dbswitch.conf ファイルは、次のように LDAP データベースの検索ツリーのルートを確立します。

仮想サーバー用のユーザーデータベースは、次のように選択されます。


Sun ONE LDAP スキーマ

LDAP データベースがこの節で説明した要件を満たす場合、dbswitch.conf ファイルにある dcsuffix 属性を使うことができます。

o=isp のように ISP エントリをルートとするサブツリーは、収束ツリーと呼ばれます。このツリーには、ISP が提供する、組織 (顧客) に関連するすべてのディレクトリデータが含まれます。

o=internet をルートとするサブツリーは、ドメインコンポーネントツリーまたは dc ツリーと呼ばれます。このサブツリーは、顧客ドメインのエントリを持つ簡単な DNS ツリーを含んでいます。これらのエントリは、そのドメインのデータがある、収束ツリーの適切な位置へのリンクになっています。

ディレクトリツリーは、ルートが 1 つだけの場合 (推奨) と、異なる 2 つのルート (収束ツリー用と dc ツリー用) がある場合があります。ルートが 1 つというのは、たとえば、o=root の下に o=ispo=internet がある場合です。

収束ツリー

収束ツリーの最上位レベルには、組織のエントリが、各顧客 (または組織) ごとに 1 つ、そして ISP 自体に 1 つ必要です。

各組織の下には、2 つの organizationalUnit エントリ (ou=People および ou=Groups) が必要です。組織のデバイスデータを格納する場合、3 番目の ou=Devices が表示されます。

各ユーザーエントリは、指定した組織内で一意の uid 値を持っている必要があります。このサブツリーの下の名前空間をさまざまな ou エントリに区分し、ユーザーエントリを ou=engou=corp のように便利なグループにまとめることができます。その場合でも、ユーザーの uid 値は People サブツリー全体で一意である必要があります。

収束ツリーのユーザーエントリは、inetOrgPerson タイプです。cnsn、および uid 属性が必要です。uid 属性は、有効な電子メール名 (特に、RFC822 で定義されている有効なローカルパート) である必要があります。cn には名前のイニシャル sn が含まれている必要があります。ユーザーエントリの RDN は、uid 値に一致している必要があります。ユーザーエントリを有効またはサービスで有効と見なされるようにするには、AUXILIARY クラスの inetUser を含める必要があります。

ユーザーエントリは、アカウントの管理目的に使われる AUXILIARY クラス inetSubscriber も含みます。inetUseStatus 属性がエントリにあり、その値が inactive または deleted の場合、エントリは無視されます。

グループは Groups サブツリーの下に配備され、groupOfUniqueNames タイプの LDAP エントリで構成されます。

ドメインコンポーネント (dc) ツリー

dc ツリーには、階層構造の domain エントリが含まれていて、それぞれが DNS 名コンポーネントになっています。

ユーザーのドメイン名を表すエントリは、LDAP の AUXILIARY クラス inetDomain でオーバーレイされます。たとえば、2 つの LDAP エントリ dc=customer1,dc=com,o=Internet,o=root および dc=customer2,d=com,o=Internet,o=rootinerDomain クラスを含みますが、dc=com,o=Internet,o=root は含みません。後者は、ツリーに構造を持たせるためにのみ存在します。

inetDomain 属性を含むエントリは、仮想ドメインと呼ばれます。これらのエントリは、最上位レベルの組織エントリの DN が入力されている inetDomainBaseDN 属性を持っている必要があります。最上位レベルの組織エントリは収束ツリーでこのドメインのデータが格納されている場所です。たとえば、dc=cust2,dc=com,o=Internet,o=root の仮想ドメインエントリは、o=Cust2,O=root の値を持つ inetDomainBaseDN 属性を含みます。

inetDomainStatus 属性がエントリにあり、その値が inactive または deleted の場合、エントリは無視されます。


変数

変数の中には、obj.conf ファイルで使うために server.xml で定義されているものがあります。次のファイルコードは docroot 変数を定義します。

<property name="docroot" value="/server/docs/class2/acme" />

docroot 変数を使うと、異なるドキュメントルートディレクトリを異なる仮想サーバーに割り当てることができます。この変数は、obj.conf ファイルで使われます。次に例を示します。

NameTrans fn=document-root root="$docroot"

この docroot 変数を使うと、同じ仮想サーバークラス内で異なるドキュメントルートを異なる仮想サーバーに定義することができます。


変数は、http-servicevirtual-server-class、または virtual-server レベルで、server.xml ファイルに定義する必要があります。http-service または virtual-server-class レベルでデフォルト値を持つ変数を定義し、virtual-server レベルでそれらの変数をオーバーライドすることをお勧めします。


変数の形式

次の正規表現と一致するとき、変数は obj.conf にあります。

¥$[A-Za-z][A-Za-z0-9_]*

この表現は、$ の後に 1 つまたは複数のアルファベットおよび数値文字が続いていることを表します。${property}のような区切り形式はサポートされていません。正規の $ 文字を取得するには、$$ を使って変数を置き換えます。

id 変数

特殊な変数 id は、virtual-server 要素内で常に利用でき、id 属性の値を参照します。この変数は事前に定義されているのでオーバーライドすることはできません。id 属性は仮想サーバーを一意に識別します。次に例を示します。

<property name=docroot value="/export/$id" />

virtual-server を含む id 属性が myserver の場合、docroot 変数の値は /export/myserver に設定されます。

その他の重要な変数

次の変数は、Sun ONE Application Server 設定のさまざまな部分で使われます。$id 変数とは異なり、これらの変数はサーバーで事前に定義されていないので、オーバーライドすることができます。

一般的な変数

次の表は、一般的な server.xml 変数を示しています。

表 2-92 一般的な変数 

変数

説明

docroot

仮想サーバーのドキュメントルート。通常は、obj.conf ファイル内の document-root 関数へのパラメータとして評価される

accesslog

仮想サーバーのアクセスログファイル

send-cgi 変数

次の表は、obj.conf ファイルの send-cgi 関数で使われる server.xml 変数の一覧です。

表 2-93 send-cgi 変数 

変数

説明

user

user CGI パラメータの値

group

group CGI パラメータの値

chroot

chroot CGI パラメータの値

dir

dir CGI パラメータの値

nice

nice CGI パラメータの値

send-cgi 関数の詳細は、『Sun ONE Application Server Developer's Guide to NSAPI』を参照してください。

変数の評価

変数は各仮想サーバー固有のオブジェクトを生成するときに評価されます。評価は再帰的に行われます。変数値にはその他の変数を含めることができます。次に例を示します。

...
<virtual-server-class>
   ...
   <virtual-server ...>
      ...
      <property name=docroot value="$docrootbase/nonjava/$id" />
   </virtual-server>
   <virtual-server ...>
      ...
      <property name=docroot value="$docrootbase/java/$id" />
   </virtual-server>
   ...
   <property name=docrootbase value="/export" />
</virtual-server-class>
...

サブ要素内の変数は、親要素内の変数をオーバーライドします。たとえば、仮想サーバークラスの変数を設定し、その変数を、各仮想サーバー内の同じ変数の定義でオーバーライドすることができます。


server.xml ファイルのサンプル

Sun ONE Application Server の最初のインストール時には、server.xml ファイルは次のようになっています。

<?xml version="1.0" encoding="UTF-8"?>

<!-- server_7_0_dtd version: 1.1.2.39 -->

<!DOCTYPE server PUBLIC "-//Sun Microsystems Inc.//DTD Sun ONE Application Server 7.0//EN" "file:///C:/Sun/AppServer7/lib/dtds/sun-server_1_1.dtd">

<server name="server1" log-root="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/logs" application-root="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/applications" session-store="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/session-store">

    <http-service qos-enabled="false">

       <http-listener id="http-listener-1" address="0.0.0.0" port="1024" acceptor-threads="1" blocking-enabled="false" security-enabled="false" default-virtual-server="server1" server-name="goliath" enabled="true"/>

       <mime id="mime1" file="mime.types"/>

      <acl id="acl1" file="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/config/generated.server1.acl"/>

      <virtual-server-class id="defaultclass" config-file="obj.conf" default-object="default" accept-language="false" enabled="true">

          <virtual-server id="server1" http-listeners="http-listener-1" hosts="goliath" mime="mime1" state="on" accept-language="false">

          <auth-db id="default" database="default"/>

          <property name="dir" value=""/>

          <property name="nice" value=""/>

          <property name="user" value=""/>

          <property name="group" value=""/>

          <property name="chroot" value=""/>

          <property name="docroot" value="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/docroot"/>

          <property name="accesslog" value="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/logs/access"/>

          </virtual-server>

       </virtual-server-class>

    </http-service>

    <iiop-service>

       <orb message-fragment-size="1024" steady-thread-pool-size="10" max-thread-pool-size="200" idle-thread-timeout-in-seconds="300"  max-connections="1024" monitoring-enabled="false"/>

       <iiop-listener id="orb-listener-1" address="goliath" port="3700" enabled="true">

       </iiop-listener>

   </iiop-service>

   <web-container monitoring-enabled="false" >

   </web-container>

   <ejb-container steady-pool-size="32" pool-resize-quantity="16" max-pool-size="64" cache-resize-quantity="32" max-cache-size="512" pool-idle-timeout-in-seconds="600" cache-idle-timeout-in-seconds="600" removal-timeout-in-seconds="5400" victim-selection-policy="nru" commit-option="B"  monitoring-enabled="false">

   </ejb-container>

   <mdb-container steady-pool-size="10" pool-resize-quantity="2" max-pool-size="60" idle-timeout-in-seconds="600"  monitoring-enabled="false">

   </mdb-container>

   <jms-service port="7676" admin-user-name="admin" admin-password="admin" init-timeout-in-seconds="30"  enabled="true">

   </jms-service>

   <log-service file="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/logs/server.log" level="INFO" log-stdout="true" log-stderr="true" echo-log-messages-to-stderr="true" create-console="true" log-virtual-server-id="false" use-system-logging="false">

   </log-service>

   <security-service default-realm="file" anonymous-role="ANYONE" audit-enabled="false">

      <auth-realm name="file" classname="com.iplanet.ias.security.auth.realm.file.FileRealm">

          <property name="file" value="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/config/keyfile"/>

          <property name="jaas-context" value="fileRealm"/>

      </auth-realm>

      <auth-realm name="ldap" classname="com.iplanet.ias.security.auth.realm.ldap.LDAPRealm">

          <property name="directory" value="ldap://localhost:389"/>

          <property name="base-dn" value="o=isp"/>

          <property name="jaas-context" value="ldapRealm"/>

      </auth-realm>

      <auth-realm name="certificate" classname="com.iplanet.ias.security.auth.realm.certificate.CertificateRealm">

      </auth-realm>

      <!--

      <auth-realm name="solaris" classname="com.iplanet.ias.security.auth.realm.solaris.SolarisRealm">

          <property name="jaas-context" value="solarisRealm"/>

      </auth-realm>

      -->

   </security-service>

   <transaction-service automatic-recovery="false" timeout-in-seconds="0" tx-log-dir="C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/logs" heuristic-decision="rollback" keypoint-interval="2048" monitoring-enabled="false">

   </transaction-service>

   <java-config java-home="C:/Sun/AppServer7/jdk" server-classpath="C:/Sun/AppServer7/lib/appserv-rt.jar;C:/Sun/AppServer7/jdk/lib/ tools.jar;C:/Sun/AppServer7/lib/appserv-ext.jar;C:/Sun/AppServer7/lib/appserv-cmp .jar;C:/Sun/AppServer7/lib/appserv-ideplugin.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥imq¥lib/imq.ja r;C:¥Sun¥AppServer7¥imq¥lib/jaxm-api.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥imq¥lib/imqadmin.jar;C: ¥Sun¥AppServer7¥imq¥lib/imqutil.jar;C:/Sun/AppServer7/lib/appserv-admin.jar;C:¥Sun ¥AppServer7¥share¥lib/jaxrpc-impl.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/jaxrpc-api.jar;C :¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/jaxr-impl.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/jaxr-api.jar; C:¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/jhall.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/activation.jar;C :¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/mail.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/saaj-api.jar;C:¥Su n¥AppServer7¥share¥lib/saaj-impl.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥share¥lib/commons-logging.j ar;C:¥Sun¥AppServer7¥imq¥lib/fscontext.jar;C:¥Sun¥AppServer7¥imq¥lib/providerutil. jar;C:/Sun/AppServer7/lib/appserv-jstl.jar" classpath-suffix="C:/Sun/AppServer7/pointbase/client_tools/lib/pbclient42RE.jar" env-classpath-ignored="true" debug-options="-Xdebug -Xrunjdwp:transport=dt_socket,server=y,suspend=n" debug-enabled="false" javac-options="-g">

       <jvm-options>-Dorg.xml.sax.parser=org.xml.sax.helpers.XMLReaderAdapter </jvm-options>

       <jvm-options>-Dorg.xml.sax.driver=org.apache.crimson.parser.XMLReaderImpl </jvm-options>

       <jvm-options>-Djava.security.policy=C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/server1/con fig/server.policy</jvm-options>

       <jvm-options>-Djava.security.auth.login.config=C:/Sun/AppServer7/domains/domain1/ server1/config/login.conf</jvm-options>

       <jvm-options>-Dcom.sun.jdo.api.persistence.model.multipleClassLoaders=reload </jvm-options>

   <jvm-options>-Djava.util.logging.manager=com.iplanet.ias.server.logging.ServerLog Manager</jvm-options>

       <jvm-options>-Dcom.sun.aas.configRoot=C:/Sun/AppServer7¥config</jvm-options>

       <jvm-options>-Dcom.sun.aas.imqLib=C:¥Sun¥AppServer7¥imq¥lib</jvm-options>

        <jvm-options>-Dcom.sun.aas.imqBin=C:¥Sun¥AppServer7¥imq¥bin</jvm-options>

   <jvm-options>-Dcom.sun.aas.webServicesLib=C:¥Sun¥AppServer7¥share¥lib</jvm-option s>

   <jvm-options>-Dsun.rmi.dgc.server.gcInterval=300000</jvm-options>

   <jvm-options> -Xrs -Xms128m -Xmx256m </jvm-options>

   </java-config>

   <resources>

   </resources>

   <applications dynamic-reload-enabled="false" dynamic-reload-poll-interval-in-seconds="2">

   </applications>

</server>



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