日本語入力方式の概要と移行

FI 変換

Wnn6 の FI 変換とは、FI 関係辞書 (文節間接続関係辞書) を用いて、変換文字列中の各文節間の接続度合いを調査し、接続度合いの高い候補を優先して変換する機能をいいます。これにより、高いかな漢字変換効率を実現しています。

FI 変換には次の変換機能があります。

表 1–1 Wnn6 の格係り受け変換

が格 

手が挙がる / 株が騰がる / てんぷらが揚がる 

を格 

身長を測る / 時間を計る / 暗殺を謀る 

に、には格 

宿に泊まる / 駅に停まる 

で格 

汽車で帰る / 貴社で会う 

へ格 

京へ向かった / 今日へ持ち越した 

より格 

車より速い / 予定より早い 

から格 

敵から奪回する / 会から脱会する 

まで格 

誤解まで招いた / 五階まで昇る 

表 1–2 Wnn6 の所有格変換

かいとう 

⇒ 

会頭の回答 

かいじょう 

⇒ 

会場の開場 

表 1–3 Wnn6 の受身変換

 

FI 接続関係 

変換可能文字列 

受身 

交通を − 規制する 

交通が規制される 

可能 

テレビを − 見る 

テレビが [を] 見られる 

自発 

故郷を − 偲ぶ 

故郷が偲ばれる 

尊敬 

社長が − 読む 

社長が読まれる 

表 1–4 Wnn6 の使役変換

  

FI 接続関係 

変換可能文字列 

使役 

彼が − 答える 

彼に答えさせる 

表 1–5 Wnn6 の合成語変換

複合語 

 ⇒

集団 − 登校 

会社 − 訪問 

人名 

 ⇒

福沢 − 諭吉 

夏目 − 漱石 

表 1–6 Wnn6 の修飾語変換

形容詞 

あつい△△△ 

熱い湯 / 厚い本 / 暑い夏 

形容動詞 

ていちょうな△△△ 

ふしんな△△△  

丁重な挨拶 / 低調な作品 

不審な人影 / 不振な成績 

副詞 

▲▲▲もる 

ぽたぽた漏る / こんもり盛る 

連体詞 

▲▲▲きのう 

小さな機能 / 楽しかった昨日 

表 1–7 Wnn6 の複文変換

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▼ 

家が建ち 

人が立つ