Solaris 9 環境で拡張された mp(1) 印刷フィルタは、UTF-8 で作成されたプレーンテキストファイルを含むさまざまな入力ファイル形式を印刷できます。この mp(1) は、Solaris システムで利用できる、TrueType と Type1 のスケーラブルフォントと、X11 のビットマップフォントを使用します。さらに、このユーティリティは、プリンタ常駐のフォントを使用することによって、 X 印刷サーバークライアントとして動作することもできます。
このユーティリティの出力は、標準的な PostScript であり、任意の PostScript プリンタへ送ることができます。さらに、X 印刷サーバークライアントとして動作している mp(1) は、任意のページ記述言語を出力することができます。mp は印刷サーバーによってもサポートされます。
このユーティリティを使うには、以下のように入力します。
system% mp filename | lp
また、このユーティリティは stdin ストリーム (標準入力) を受け付けるので、フィルタとしても使うことができます。
system% cat filename | mp | lp:
このユーティリティを、ラインプリンタの印刷フィルタとして使用することもできます。たとえば、以下の一連のコマンドは、印刷サービス LP に対して、プリンタ lp1 が mp 形式のファイルのみを受け付けるように指示しています。このコマンドは、プリンタ lp1 をポート /dev/ttya にインストールします。詳細については、lpadmin(1M) のマニュアルページを参照してください。
system# lpadmin -p lp1 -v /dev/ttya -I MP system# accept lp1 system# enable lp1
lpfilter(1M) を使用して、次のようにこのユーティリティをフィルタとして追加できます。
system# lpfilter -f lp1 -F pathname
このコマンドは、pathname で指定した名前のフィルタ記述ファイルにより、コンバータ (この場合は、mp) が使用可能であることを LP に伝えます。pathname の内容は次のとおりです。
Input types: simple Output types: MP Command: /usr/bin/mp
このフィルタは、/usr/bin/mp を使用して、デフォルトのファイル入力を PostScript 出力に変換します。
UTF-8 テキストファイルを印刷するには、次のコマンドを使用します。
system% lp -T MP UTF-8-file
詳細については、mp のマニュアルページを参照してください。