国際化対応言語環境の利用ガイド

SPARC システムでのキーボードの変更

サンのほとんどの Type 4,、5、5c キーボードでは、DIP スイッチの設定だけでキーボード配列を変えることができます。DIP スイッチの設定で配列を変更できるキーボードのタイプ、名称、対応する配列 id は、 /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.map ファイルに記載されています。


注 –

Type 6 キーボードの裏面には DIP スイッチがないため、このタイプのキーボードの配列を変えることはできません。米国、 米国/UNIX、日本語キーボードなど、一部の Type 5、5c キーボードには、DIP スイッチの代わりにジャンパがあります。 SPARC プラットフォームでも IA プラットフォームでも、Solaris 9 オペレーティング環境には、キーボードを変更するユーティリティやツールはバンドルされていません。ただし、xmodmap(1) など、標準的な UNIX ツールは除きます。


次の表に、Type 4、5、5c キーボードの配列 id 値を示します (1 = スイッチオン、0 = スイッチオフ)。

表 3–15 Type 4、5、5c キーボードの配列

DIP スイッチ 

キーボード (キーテーブルファイル) 

設定 (2 進数) 

米国. (US4.kt)

000000 

米国 (US4.kt)

000001 

ベルギー (FranceBelg4.kt )

000010 

カナダ (Canada4.kt )

000011 

デンマーク (Denmark4.kt )

000100 

ドイツ (Germany4.kt )

000101 

イタリア (Italy4.kt )

000110 

オランダ ( Netherland4.kt)

000111 

ノルウェー (Norway4.kt )

001000 

ポルトガル (Portugal4.kt )

001001 

10 (0x0a) 

ラテンアメリカ/スペイン語 (SpainLatAm4.kt)

001010 

11 (ox0b) 

スウェーデン ( SwedenFin4.kt)

001011 

12 (0x0c) 

スイス/フランス語 (Switzer_Fr4.kt)

001100 

13 (0x0d) 

スイス/ドイツ語 (Switzer_Ge4.kt)

001101 

14 (0x0e) 

イギリス ( UK4.kt)

001110 

16 (0x10) 

韓国 (Korea4.kt )

010000 

17 (0x11) 

台湾 ( Taiwan4.kt)

010001 

33 (0x21) 

米国 (US5.kt)

100001 

34 (0x22) 

米国./UNIX (US_UNIX5.kt)

100010 

35 (0x23) 

フランス (France5.kt)

100011 

36 (0x24) 

デンマーク (Denmark5.kt)

100100 

37 (0x25) 

ドイツ (Germany5.kt)

100101 

38 (0x26) 

イタリア (Italy5.kt)

100110 

39 (0x27) 

オランダ (Netherland5.kt)

100111 

40 (0x28) 

ノルウェー (Norway5.kt)

101000 

41 (0x29) 

ポルトガル (Portugal5.kt)

101001 

42 (0x2a) 

スペイン (Spain5.kt)

101010 

43 (0x2b) 

スウェーデン (Sweden5.kt)

101011 

44 (0x2c) 

スイス/フランス語 (Switzer_Fr5.kt)

101101 

45 (0x2d) 

スイス/ドイツ語 (Switzer_Ge5.kt)

101110 

46 (0x2e) 

イギリス (UK5.kt)

101111 

47 (0x2f) 

韓国 (Korea5.kt)

101111 

48 (0x30) 

台湾 (Taiwan5.kt)

110000 

49 (0x31) 

日本 (Japan5.kt)

110001 

50 (0x32), 63 (0x3f) 

カナダ/フランス語 (Canada_Fr5.kt)

110010 

51 0(x33) 

ハンガリー (Hungary5.kt)

110011 

52 (0x34 

ポーランド (Poland5.kt)

110100 

53 (0x35) 

チェコ (Czech5.kt)

110101 

54 (0x36) 

ロシア (Russia5.kt)

110110 

55 (0x37) 

ラトビア (Latvia5.kt)

110111 

56 (0x38), 62 (0x3e) 

トルコ-Q5 (TurkeyQ5.kt)

111000 

57 (0x39) 

ギリシャ (Greece5.kt)

111001 

58 (0x3a) 

アラブ (Arabic5.kt)

111011 

59 (0x3b) 

リトアニア (Lithuania5.kt)

111010 

60 (0x3c) 

ベルギー (Belgian5.kt)

111100 

62 (0x3e) 

トルコ-F5 (TurkeyF5.kt)

111110 

63 (0x3f) 

カナダ/フランス語 (Canada_Fr5_TBITS5.kt)

111111 

4 が付いたキーテーブルファイル名は Type 4 キーボードを、5 が付いたキーテーブルファイル名は Type 5 キーボードをそれぞれ表します。

キーボード配列を変更する手順は次のとおりです (チェコの例)。

  1. この表か /usr/openwin/share/etc/keytables/keytable.mp ファイルから適切な DIP スイッチ id (配列 id) を見つけます。keytable.mp ファイルの配列 id 値は 10 進数で表されています。

    チェコの場合、配列 id は 10 進数の 53 です (16 新数では 0x35)。

  2. 配列 id を 2 進数に変換するか、上の表の設定値を使用します。この変換には、dtcalc(1) などの計算ユーティリティが使用できます。

    チェコキーボードの場合、この値は 2 進数の 110101 です。

  3. スーパーユーザーになります。システムをシャットダウンし、電源を切ります。

  4. キーボード裏面の DIP スイッチの設定を手順 2 の 2 進数に変更します。

    左側が最初の DIP スイッチです。「1」の場合はスイッチを up に、「0」の場合はスイッチを down にします。

    したがって、チェコキーボードの 2 進数 110101 は up up down up down up になります。

  5. 電源を入れ、システムを起動します。


注 –

Type 4 キーボードとは異なり、Type 5、5c キーボードには、DIP スイッチが 5 つしかありません。Type 5、5c キーボードの場合は、2 進数の最初の桁を無視してください。たとえば、チェコ Type 5c キーボードの場合は最後の 5 桁 (10101) だけを使用するため、DIP スイッチの設定は「Up Down Up Down Up」になります。