Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

netgroup テーブル

netgroup テーブルは、リモートマウント、ログインとシェルのアクセス権をチェックするために使用される、ネットワーク全域にわたるグループを定義します。リモートマウントに使用されるネットグループのメンバーは、マシンです。リモートログインとシェルの場合、これらのメンバーはユーザーです。


注 –

サービスを提供している NIS+ サーバーが互換モードで動作している場合、クライアントマシンのユーザーは netgroup テーブルに対して ypcat を実行できません。実行すると、エントリの有無に関わらず「テーブルが空である」という結果が返されます。


netgroup テーブルには 6 つの列があります。

表 23–9 netgroup テーブル

列 

コメント 

説明 

名前 

グループ名 

ネットワークグループ名 

グループ 

グループ名 

このグループを構成するグループ名 

ホスト 

ホスト名 

ホスト名 

ユーザー 

ユーザー名 

ユーザーのログイン名 

ドメイン 

ドメイン名 

ドメイン名 

コメント 

コメント 

エントリに関するコメント (必要に応じて) 

「入力ファイルのフォーマット」

入力ファイルは、1 つのグループ名と任意の数のメンバーから構成されます。


groupname member-list...

メンバー指定は、他のネットグループ名、または 3 つのフィールドを順序正しく並べたものとすることができます。ネットグループ名、3 つのフィールドを両方指定することもできます。


member-list::=groupname | (hostname, username, domainname)

最初のフィールドには、グループに属するマシン名を指定します。2 番目のフィールドに、グループに属するユーザー名を指定します。3 番目のフィールドには、メンバー指定が有効となっているドメインを指定します。

指定のないフィールドは、ワイルドカードを示します。たとえば、次の netgroup には、すべてのドメインのユーザーとすべてのマシンが含まれます。


everybody ( , , )

フィールド内のダッシュはワイルドカードの反対で、このグループに所属するマシンやユーザーがないことを示します。 次に 2 つの例を示します。


(host1, -,doc.com.) (-,joe,doc.com.)

最初の指定では、1 台のマシン host1doc.com. ドメインに入れますが、すべてのユーザーを排除します。2 番目の指定では、1 人のユーザーを doc.com. ドメインに入れますが、すべてのマシンを排除します。