Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

ファイルのコンテキスト

fncreate でコンテキストタイプに fs を指定すると、ユーザーまたはホストのファイルシステムコンテキスト (ファイルコンテキストとも呼ばれる) が作成されます。たとえば、以下のコマンドでは、


# fncreate -t fs org/sales/user/petrova/fs/

ユーザー petrovafs コンテキストを作成します。ここでは末尾の名前 (fs) が名前空間識別子なので、org/sales/user/petrova/fs/ のリファレンスに org/sales/user/petrova/_fs/ が割り当てられます。

ユーザーの fs コンテキストは、NIS+ テーブル passwd.org_dir に保存されているユーザーのホームディレクトリと同じものです。一方ホストの fs コンテキストは、ホストによってエクスポートされる NFS ファイルシステムをいくつか集めたものです。

組織およびサイトの file コンテキストを作成する場合、あるいはユーザーおよびホストのデフォルトでない file コンテキストを作成する場合は、fncreate_fs コマンドを使用します。詳細については、ファイルコンテキストの管理を参照してください。

作成された fs コンテキストの所有者となるのは、fncreate コマンドを実行した管理者です。