Solaris のシステム管理 (ネーミングとディレクトリサービス : FNS、NIS+ 編)

NIS+ セキュリティがシステム管理者に与える影響

Solaris オペレーティング環境は、認証のために DES 暗号機構を備えているため、セキュリティ保護操作を必要とするシステム管理者は、別に暗号キットを購入する必要がありません。ただし、システム管理者は、ユーザーに、passwd コマンドと passwd -r コマンドを使用する方法と、これらのコマンドをいつ使用するかを指示する必要があります。

また、セキュリティを強化した NIS+ 名前空間の設定は、通常の名前空間の設定よりも複雑です。この複雑さは、名前空間の設定に必要なステップが多いことだけではなく、すべての NIS+ 主体に対するユーザーの資格とマシンの資格を作成して管理しなければならないということに原因があります。管理者は、passwd テーブルとhosts テーブルから不要なアカウント情報を削除するのと同様に、不要な資格を削除する必要があります。また、管理者は、サーバーの公開鍵が変更された場合、nisupdkeys を使用して、名前空間全体の鍵も変更しなければなりません。さらに管理者は、他のドメインからこのドメインへのリモートログインを望んだり、NIS+ への認証されたアクセスを望むユーザーに対して、LOCAL 資格を追加しなければなりません。