Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)

Procedureクラスタコントロールパネルソフトウェアを管理コンソールにインストールする


注 –

管理コンソールの使用は必須ではありません。管理コンソールを使用しない場合は、クラスタ内の特定のノードから管理作業を行います。


この手順では、管理コンソールにクラスタコントロールパネル (CCP) ソフトウェアをインストールする方法を説明します。CCP が提供する単一のインタフェースにより起動されるのは、cconsolecsshctelnet、および crlogin ツールです。これらの各ツールは、共通ウィンドウや一連のノードとの多重ウィンドウ接続を提供します。共通ウィンドウを使用すると、すべてのノードに入力を一括送信できます。詳細は、ccp(1M) のマニュアルページを参照してください。

管理コンソールには、Sun Cluster 3.2 ソフトウェアがサポートする特定のバージョンの Solaris OS が動作する任意のデスクトップマシンを使用できます。Sun Cluster をSPARC ベースのシステムで使用している場合は、管理コンソールを Sun Management Center コンソールやサーバーとして使用することもできます。 Sun Management Center ソフトウェアをインストールする方法については、 Sun Management Center のマニュアルを参照してください。

始める前に

サポートされている Solaris OS 環境のバージョンと Solaris パッチが管理コンソールにインストールされていることを確認してください。すべてのプラットフォームで、少なくとも End User Solaris ソフトウェアグループが必要です。

  1. 管理コンソールでスーパーユーザーになります。

  2. DVD-ROM ドライブに Sun Java Availability Suite DVD-ROM を挿入します。

    ボリューム管理デーモン vold(1M) が実行され、CD-ROM または DVD デバイスを管理するように設定されている場合、このデーモンは自動的にメディアを /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントします。

  3. Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/ ディレクトリ (ここで、archsparc または x86 (Solaris 10 のみ)、ver9 (Solaris 9) または 10 (Solaris 10)) に移動します。


    adminconsole# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_arch/Product/sun_cluster/Solaris_ver/Packages/
    
  4. SUNWccon パッケージをインストールします。


    adminconsole# pkgadd -d . SUNWccon
    
  5. (省略可能) SUNWscman パッケージをインストールします。


    adminconsole# pkgadd -d . SUNWscman
    

    管理コンソールに SUNWscman パッケージをインストールすることで、クラスタノードに Sun Cluster ソフトウェアをインストールする前に、管理コンソールから Sun Cluster のマニュアルページを参照できるようになります。

  6. DVD-ROM ドライブから Sun Java Availability Suite DVD-ROM を取り出します。

    1. DVD-ROM が使用されていないことを確認し、DVD-ROM 上にないディレクトリに移動します。

    2. DVD-ROM を取り出します。


      adminconsole# eject cdrom
      
  7. 管理コンソールに /etc/clusters ファイルを作成します。

    クラスタ名と、各クラスタノードの物理ノード名をファイルに追加します。


    adminconsole# vi /etc/clusters
    clustername node1 node2
    

    詳細については、/opt/SUNWcluster/bin/clusters(4) のマニュアルページを参照してください。

  8. /etc/serialports ファイルを作成します。

    このファイルに、クラスタ内の各ノード用のエントリを追加します。物理ノード名、コンソールアクセスデバイスのホスト名、およびポート番号を指定します。コンソールアクセスデバイスの例として、端末集配信装置 (TC)、システムサービスプロセッサ (SSP)、および Sun Fire システムコントローラがあります。


    adminconsole# vi /etc/serialports
    node1 ca-dev-hostname port
    node2 ca-dev-hostname port
    
    node1、 node2

    クラスタノードの物理名

    ca-dev-hostname

    コンソールアクセスデバイスのホスト名

    port

    シリアルポート番号、またはセキュアシェル接続用のセキュアシェルポート番号

    /etc/serialports ファイルを作成するためには、次の注意事項に従ってください。

    • Sun Fire 15000 システムコントローラでは、各エントリのシリアル番号に telnet(1)ポート番号 23 を使用します。

    • その他のすべてのコンソールアクセスデバイスで、telnet 接続でコンソールに接続するには、物理ポート番号ではなく telnet シリアルポート番号を使用します。telnet シリアルポート番号は、物理ポート番号に 5000 を加えた値です。たとえば、物理ポート番号が 6 の場合、telnet シリアルポート番号は 5006 になります。

    • Sun Enterprise 10000 サーバーの詳細と注意事項については、/opt/SUNWcluster/bin/serialports(4) のマニュアルページを参照してください。

    • ノードコンソールへのセキュアシェル接続を行うには、各ノードについて、セキュリティー保護された接続に使用するコンソールアクセスデバイスの名前とポート番号を指定します。セキュアシェルのデフォルトのポート番号は 22 です。

    • 管理コンソールを直接クラスタノードに接続したり、管理ネットワーク経由で接続する場合は、ノードごとにそのノードが管理コンソールや管理ネットワークへの接続に使用するホスト名とポート番号を指定します。

  9. (省略可能) 便宜上、管理コンソール上のディレクトリパスを設定します。

    1. /opt/SUNWcluster/bin/ ディレクトリを PATH に追加します。

    2. /opt/SUNWcluster/man/ ディレクトリを MANPATH に追加します。

    3. SUNWscman パッケージをインストールした場合は、/usr/cluster/man ディレクトリも MANPATH に追加します。

  10. CCP ユーティリティーを起動します。


    adminconsole# /opt/SUNWcluster/bin/ccp &
    

    CCP ウィンドウで、cconsolecsshcrlogin、または ctelnet ボタンをクリックしてツールを起動します。これらのツールは直接起動することもできます。たとえば、ctelnet を起動するには、次のコマンドを入力します。


    adminconsole# /opt/SUNWcluster/bin/ctelnet &
    

    CCP ソフトウェアは、次のセキュアシェル接続をサポートしています。

    • ノードコンソールへのセキュリティー保護された接続を行うには、cconsole ツールを起動します。次に、「Cluster Console」ウィンドウの「Options」メニューから「Use SSH」チェックボックスを有効にします。

    • クラスタノードへのセキュリティー保護された接続を行うには、cssh ツールを使用します。

    CCP ユーティリティーを使用する方法については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』「クラスタ管理の開始」の 「クラスタに遠隔ログインする 」を参照してください。詳細は、ccp(1M) のマニュアルページも参照してください。

次の手順

Solaris OS がインストールされており、Sun Cluster ソフトウェアの必要条件を満たしているかどうかを確認します。Solaris OS に関する Sun Cluster のインストール要件については、「Solaris OS の計画」を参照してください。