クラスタのプライベート IP アドレス範囲を変更して、ノードまたは非大域ゾーンの数の増加やプライベートネットワークの数の増加、またはこれらの組み合わせに対応するには、この作業を実行します。また、この手順を使用して、プライベート IP アドレスの範囲を小さくすることもできます。
この手順を実行するには、クラスタ全体をシャットダウンする必要があります。
各クラスタのノードのスーパーユーザーになります。
1 つのノードから clsetup ユーティリティーを開始します。
# clsetup |
clsetup のメインメニューが表示されます。
各リソースグループをオフラインに切り替えます。
ノードに非大域ゾーンが含まれている場合は、ゾーン内にあるリソースグループもすべてオフラインに切り替わります。
クラスタ内のすべてのリソースを無効にします。
clsetup ユーティリティーを終了します。
すべてのノード上のすべてのリソースが Offline になっており、そのすべてのリソースグループが Unmanaged 状態であることを確認します。
# cluster status -t resource,resourcegroup |
指定したクラスタオブジェクトへの出力を制限します
リソースを指定します
リソースグループを指定します
ノードのどれか 1 つでクラスタを停止します。
# cluster shutdown -g0 -y |
待機時間を秒単位で指定します。
シャットダウンの確認を促すプロンプトを発生させないようにします。
各ノードを非クラスタモードで起動します。
SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
ok boot -x |
x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。
GRUB メニューで矢印キーを使用して該当する Solaris エントリを選択し、e と入力してコマンドを編集します。
GRUB メニューは、次のように表示されます。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------------+ | Solaris 10 /sol_10_x86 | | Solaris failsafe | | | +-------------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
GRUB ベースの起動の詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 11 章「GRUB ベースのブート (手順)」を参照してください。
ブートパラメータ画面で矢印キーを使用して kernel エントリを選択し、e と入力してエントリを編集します。
次のような GRUB ブートパラメータ画面が表示されます。
GNU GRUB version 0.95 (615K lower / 2095552K upper memory) +----------------------------------------------------------------------+ | root (hd0,0,a) | | kernel /platform/i86pc/multiboot | | module /platform/i86pc/boot_archive | +----------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press 'b' to boot, 'e' to edit the selected command in the boot sequence, 'c' for a command-line, 'o' to open a new line after ('O' for before) the selected line, 'd' to remove the selected line, or escape to go back to the main menu. |
コマンドに -x を追加して、システムが非クラスタモードで起動するように指定します。
[ Minimal BASH-like line editing is supported. For the first word, TAB lists possible command completions. Anywhere else TAB lists the possible completions of a device/filename. ESC at any time exits. ] grub edit> kernel /platform/i86pc/multiboot -x |
Enter キーを押して変更を承諾し、ブートパラメータ画面に戻ります。
画面には、編集されたコマンドが表示されます。
GNU GRUB version 0.95 (615K lower / 2095552K upper memory) +----------------------------------------------------------------------+ | root (hd0,0,a) | | kernel /platform/i86pc/multiboot -x | | module /platform/i86pc/boot_archive | +----------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press 'b' to boot, 'e' to edit the selected command in the boot sequence, 'c' for a command-line, 'o' to open a new line after ('O' for before) the selected line, 'd' to remove the selected line, or escape to go back to the main menu.- |
b と入力して、ノードを非クラスタモードで起動します。
カーネルのブートパラメータへのこの変更は、システムの起動後には保持されません。次にノードを再起動する際には、ノードはクラスタモードで起動します。非クラスタモードで起動するには、上記の手順を実行してもう一度カーネルのブートパラメータに -x オプションを追加してください。
1 つのノードから clsetup ユーティリティーを開始します。
非クラスタモードで実行している場合は、clsetup ユーティリティーで非クラスタモード操作のメインメニューが表示されます。
「クラスタトランスポート用のネットワークアドレス指定と範囲の変更」というオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。
clsetup ユーティリティーにより、現在のプライベートネットワーク構成が表示され、この構成を変更するかどうかを聞かれます。
プライベートネットワーク IP アドレスを変更する場合は、 yes と入力して、Return キーを押します。
clsetup ユーティリティーによりデフォルトのプライベートネットワーク IP アドレス (172.16.0.0) が表示され、このデフォルト値を受け入れるかどうかを聞かれます。
プライベートネットワーク IP アドレスを変更するか、または受け入れます。
デフォルトのプライベートネットワーク IP アドレスを変更するか受け入れます。
デフォルトのネットマスクは 255.255.248.0 です。このデフォルトの IP アドレス範囲は、クラスタ内で最大 64 ノードおよび10 プライベートネットワークをサポートしています。
デフォルトの IP アドレス範囲を受け入れるには、yes と入力して、Return キーを押します。
その後、次の手順に進みます。
IP アドレス範囲を変更するには、次の手順を実行します。
clsetup ユーティリティーによりデフォルトのアドレス範囲を受け入れるかどうかを聞かれたら、no と入力して、Return キーを押します。
デフォルトのネットマスクを使用しない場合、clsetup ユーティリティーからクラスタで構成するノードおよびネットワークの数を入力するように求められます。
クラスタで構成する予定のノードおよびネットワークの数を入力します。
これらの数から clsetup ユーティリティーが 2 つの推奨ネットマスクを計算します。
1 番目のネットマスクは、指定したノードとプライベートネットマスクの数をサポートする最小ネットマスクです。
2 番目のネットマスクは、指定したノードとプライベートネットマスクの数の 2 倍の数をサポートし、将来の拡張に対応します。
計算されたネットマスクを指定するか、予定されるノードとプライベートネットワークの数をサポートする別のネットマスクを指定します。
clsetup ユーティリティーから更新を続けるかどうかを聞かれたら、yes と入力します。
完了後 clsetup ユーティリティーを終了します。
各ノードを再起動してクラスタに戻します。
各ノードを停止します。
# shutdown -g0 -y |
各ノードをクラスタモードで起動します。
SPARC ベースのシステムでは、次の操作を実行します。
ok boot |
x86 ベースのシステムでは、次の操作を実行します。
GRUB メニューが表示されたら、該当する Solaris エントリを選択して、Enter キーを押します。GRUB メニューは、次のように表示されます。
GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory) +-------------------------------------------------------------------------+ | Solaris 10 /sol_10_x86 | | Solaris failsafe | | | +-------------------------------------------------------------------------+ Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted. Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the commands before booting, or 'c' for a command-line. |
GRUB ベースの起動の詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』の第 11 章「GRUB ベースのブート (手順)」を参照してください。
1 つのノードから clsetup ユーティリティーを開始します。
# clsetup |
clsetup のメインメニューが表示されます。
すべての無効リソースを再度有効にします。
各リソースグループをオンラインに戻します。
ノードに非大域ゾーンが含まれる場合は、それらのゾーン内にあるリソースグループもすべてオンラインにします。
すべてのリソースグループがオンラインに戻ったら、clsetup ユーティリティーを終了します。
q を入力して各サブメニューを取り消すか、Ctrl-C を押してください。
既存のクラスタにノードを追加するには、次のいずれかの手順に進みます。
ノードに非大域ゾーンを作成するには、「クラスタノードでの非大域ゾーンの設定」に進みます。