Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)

Agent Builder の使用にあたって

Agent Builder を使用する場合は、独立した複数のプロセスツリーを持つリソースタイプの作成方法をあらかじめ認識しておく必要があります。

Agent Builder は、複数の独立したプロセスツリーを持つアプリケーション用のリソースタイプを作成できます。これらのプロセスツリーは、RMF によって監視と起動が個別に行われるという意味でそれぞれ独立していると言えます。PMF は、独自のタグを使用して各プロセスツリーを起動します。


注 –

Agent Builder を使って、複数の独立したプロセスツリーをもつリソースタイプを作成できますが、そのためには、生成されるソースコードとして C か GDS を指定する必要があります。Agent Builder を使って、このようなリソースタイプを Korn シェル用に作成することはできません。Korn シェル用にこれらのリソースタイプを作成するには、それらのコードを手動で作成する必要があります。


複数の独立したプロセスツリーを持つベースアプリケーションの場合、1 つのコマンド行だけでアプリケーションを起動することはできません。代わりに、アプリケーションの各プロセスツリーを起動するコマンドへの完全パスを行ごとに記述したテキストファイルを作成します。このファイルには空白行を含めることはできません。そして、このファイルへのパスを Agent Builder 構成画面の「起動コマンド」テキストフィールドに指定します。

このファイルに実行権を設定しないことで、Agent Builder はこのファイルを識別できます。このファイルは、複数のコマンドが入ったシンプルな実行可能スクリプトから複数のプロセスツリーを起動するためのものです。このテキストファイルに実行権を設定しても、リソースはクラスタ上で問題なく動作するように見えます。しかし、すべてのコマンドが 1 つの PMF タグ下で起動されるため、PMF はプロセスツリーの監視と再起動を個別に行うことができません。