Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)

リソース関数

以下の関数は、RGM に管理されているリソースについての情報にアクセスしたり、モニターから見たリソースの状態を示します。

scha_resource_open(), scha_resource_get(), and scha_resource_close()

これらの関数は、RGM によって管理されるリソースに関する情報にアクセスします。scha_resource_open() 関数は、リソースへのアクセスを初期化し、scha_resource_get のハンドルを戻します。scha_resource_get 関数は、リソースの情報にアクセスします。scha_resource_close() 関数は、ハンドルを無効にし、scha_resource_get の戻り値に割り当てられているメモリーを解放します。

scha_resource_open() 関数がリソースのハンドルを戻したあとに、クラスタの再構成や管理アクションによって、リソースが変更されることがあります。その結果、scha_resource_get() 関数がハンドルを通じて獲得した情報は正しくない可能性があります。リソース上でクラスタの再構成や管理アクションが行われた場合、RGM は scha_err_seqid エラーコードを scha_resource_get() 関数に戻し、リソースに関する情報が変更された可能性があることを示します。このエラーメッセージは致命的ではありません。関数は正常に終了します。メッセージを無視し、戻された情報を受け入れることを選択できます。または、現在のハンドルを閉じて新しいハンドルを開き、リソースに関する情報にアクセスしてもかまいません。

これら 3 つの関数は 1 つのマニュアルページで説明しています。このマニュアルページには、個々の関数名 scha_resource_open(3HA)scha_resource_get(3HA)、または scha_resource_close(3HA) からアクセスできます。

scha_resource_setstatus()

RGM の制御下のリソースの Status および Status_msg プロパティーを設定します。この関数はリソースのモニターによって使用され、モニターから見たリソースの状態を反映します。


注 –

scha_resource_setstatus() はリソースモニター専用の関数ですが、任意のプログラムから呼び出すことができます。


scha_resource_setstatus_zone()

scha_resource_setstatus() 関数と同様に、RGM の制御下のリソースの Status および Status_msg プロパティーを設定します。この関数はリソースのモニターによって使用され、モニターから見たリソースの状態を反映します。ただし、この関数ではメソッドを実行するように構成されたゾーンの名前も指定します。


注 –

scha_resource_setstatus_zone() は特にリソースモニターが使用しますが、任意のプログラムから呼び出すことができます。