Sun Cluster クイックスタートガイド (Solaris OS 版)

ハードウェアの設置

次の手順を実行してクラスタハードウェアコンポーネントを接続します。指示手順などの詳細については、ハードウェアのマニュアルを参照してください。

次の図は、この構成におけるケーブル配線を図示したものです。

図 1–1 クラスタのトポロジとケーブルの接続

図: クラスタハードウェアとネットワーク間の接続を示しています。

Procedure管理コンソールを接続する

設置を容易にするため、以降の設置手順例ではクラスタコントロールパネルソフトウェアと一緒にインストールされる管理コンソールを使用しています。ただし、Sun Cluster ソフトウェアでは管理コンソールは必ずしも使用する必要はありません。telnet コマンドを使用してパブリックネットワーク経由で接続するなど、他の手段によってクラスタノードに接続することもできます。また、管理コンソールを単一のクラスタ専用にする必要もありません。

  1. 管理コンソールを、phys-sun および phys-moon に接続されている管理ネットワークに接続します。

  2. 管理コンソールをパブリックネットワークに接続します。

Procedureクラスタノードを接続する

  1. 次の図に示すように、スイッチを使用して、phys-sun 上の ce0 および ce9 を、phys-moon 上の ce0 および ce9 に接続します。

    この接続によってプライベートインターコネクトが形成されます。

    図 1–2 2 ノードのクラスタインターコネクト

    図: スイッチを通じてケーブル接続された 2 つのノードにより、2 つのクラスタインターコネクトが形成されています。

    2 ノードのクラスタでスイッチを使用することにより、後でクラスタにノードを追加する場合に、拡張が容易になります。

  2. 各クラスタノードで、ce1 および ce5 をパブリックネットワークのサブネットに接続します。

  3. 各クラスタノードで、ce2 および ce6 を管理ネットワークのサブネットに接続します。

ProcedureSun StorEdge 3510 FC RAID アレイを接続する

  1. ストレージアレイを管理ネットワークに接続します。

    または、シリアルケーブルを通じて、ストレージアレイを管理コンソールに直接接続します。

  2. 次の図に示すように、光ファイバケーブルを使用してストレージアレイをクラスタノードに接続します。クラスタノードごとに 2 つの接続を行います。

    一方のノードをホストチャネル 0 および 5 上のポートに接続し、他方のノードをホストチャネル 1 および 4 上のポートに接続します。

    図 1–3 Sun StorEdge 3510 FC RAID アレイから 2 つのノードへの接続

    図: この図については、前の本文中で説明しています。

  3. ストレージアレイの電源をオンにし、LED を確認します。

    すべてのコンポーネントの電源がオンになり、正常に機能していることを確かめます。『Sun StorEdge 3000 Family Installation, Operation, and Service Manual, Sun StorEdge 3510 FC Array』「First-Time Configuration for SCSI Arrays」で説明している手順に従います。

Procedureストレージアレイを構成する

『Sun StorEdge 3000 Family RAID Firmware 4.1x User’s Guide』 の手順に従い、ストレージアレイを構成します。次の仕様のとおりにアレイを構成します。

  1. 未使用の物理ドライブから大域ホットスペアドライブを 1 台作成します。

  2. 2 台の RAID-5 論理ドライブを作成します。

    1. 冗長性を実現するため、各論理ドライブで選択する物理デバイスを別々のチャネルに分散させます。

    2. 6 台の物理ドライブを一方の論理ドライブに追加し、その論理ドライブを、ストレージアレイのポート 0 および 5 の主コントローラに割り当てます。

    3. 5 台の物理ドライブを他方の論理ドライブに追加し、その論理ドライブを、ストレージアレイのポート 1 および 4 の副コントローラに割り当てます。

  3. 論理ドライブをパーティションに分割し、3 つのパーティションを作成します。

    1. 6 ドライブの論理ドライブ全体を 1 つのパーティションに割り当てます。

      このパーティションは Sun Cluster HA for Oracle 用になります。

    2. 5 ドライブの論理ドライブ上に 2 つのパーティションを作成します。

      • 論理ドライブ上の領域の 40% を、Sun Cluster HA for NFS 用の 1 番目のパーティションに割り当てます。

      • 論理ドライブ上の領域の 10% を、Sun Cluster HA for Apache 用の 2 番目のパーティションに割り当てます。

      • 論理ドライブ上の領域の 50% は、必要に応じてほかの用途に使用できるように未割り当てのままにしておきます。

  4. 各論理ドライブパーティションを、ホストの論理ユニット番号 (LUN) にマッピングします。

    パーティションの用途 

    LUN 

    Oracle 

    LUN0

    NFS 

    LUN1

    Apache 

    LUN2

  5. 各 LUN の World Wide Name (WWN) を控えておきます。

    このマニュアルで後述するディスクセットの作成の際に、この情報を使用します。