Sun Cluster 定足数サーバーユーザーズガイド

第 1 章 Sun Cluster 定足数サーバー ソフトウェアのインストールと削除

この章では、Sun Cluster 定足数サーバー をインストールおよび削除する方法について説明します。この章は、次の節で構成されます。

定足数サーバーソフトウェアのインストール

パブリックネットワークを経由してクラスタに接続されている任意のコンピュータに、定足数サーバーソフトウェアをインストールできます。定足数サーバーはクラスタノード上で実行すべきではありません。

Procedure定足数サーバーソフトウェアをインストールする

始める前に

Sun Cluster 定足数サーバー ソフトウェアをインストールするには、少なくとも 1M バイトのディスク容量が必要です。インストールは、ほかの Sun Java Enterprise System コンポーネントからは独立してできます。Sun Cluster 定足数サーバー ソフトウェアは、Java Enterprise System の共有コンポーネントのインストールには依存せず、また Sun Cluster コアソフトウェアやそのエージェントソフトウェアのインストールにも依存しません。

定足数サーバーを使用する場合は、定足数サーバーが動作するクラスタのパブリックネットワークに接続されたポートの Ethernet スイッチのスパニングツリーアルゴリズムを無効にします。

  1. インストールするホストサーバー上でスーパーユーザーになります。


    % su -

    インストールにはルートアクセス権が必要です。

  2. (省略可能) GUI で installer プログラムを使用するには、インストール作業を行うホストサーバーの表示環境を、GUI を表示するように設定します。


    # xhost +
    # setenv DISPLAY nodename:0.0
    
  3. インストールメディアをドライブにロードします。

    ボリューム管理デーモン (vold(1M)) が実行中で、CD-ROM または DVD デバイスを管理するよう構成されている場合、このデーモンは自動的にメディアを /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントします。

  4. ディレクトリを、メディアのインストールウィザードのディレクトリに変更します。

    • SPARC プラットフォームにソフトウェアパッケージをインストールする場合は、次のコマンドを入力します。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_sparc
      
    • x86 プラットフォームにソフトウェアパッケージをインストールする場合は、次のコマンドを入力します。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_x86
      
  5. インストールウィザードを起動します。


    phys-schost# ./installer
    
  6. 画面の指示に従って、ホストサーバーに定足数サーバーソフトウェアをインストールします。

    「あとで設定」オプションを選択します。


    注 –

    インストーラで「あとで設定」オプションを選択できない場合、「今すぐ設定」を選択します。この選択でも、第 2 章「Sun Cluster 定足数サーバー ソフトウェアの構成」の指示に従って、定足数サーバーを構成する必要があります。


    インストールが完了すると、インストールログを表示できます。Java Enterprise System の installer プログラムの使用法の詳細については、『Sun Java Enterprise System 2006Q4 Installation Guide for UNIX』を参照してください。

  7. ドライブからインストールメディアを取り出します。

    1. インストールメディアが使用されないように、メディア上のディレクトリ以外に移動します。

    2. メディアを取り出します。


      phys-schost# eject cdrom
      
  8. 定足数サーバーソフトウェアをサポートするすべての必要なパッチを適用します。

    パッチの場所とインストールの指示については、『Sun Cluster 3.2 ご使用にあたって (Solaris OS 版)』「パッチと必須ファームウェアのレベル」を参照してください。

  9. 定足数サーバーのバイナリを PATH 環境変数に追加します。


    # PATH=$PATH:/usr/cluster/bin
  10. 定足数サーバーのマニュアルページを MANPATH 環境変数に追加します。


    # MANPATH=$MANPATH:/usr/cluster/man
注意事項

インストーラは、Sun Cluster 定足数サーバー パッケージの単純な pkgadd インストールを実行し、必要なディレクトリを設定します。ソフトウェアは次のパッケージから構成されています。

これらのパッケージの pkgadd は、/usr/cluster および /etc/scqsd ディレクトリにソフトウェアを追加します。Sun Cluster 定足数サーバー ソフトウェアの場所を変更することはできません。

定足数サーバーに関するインストールエラーメッセージが表示される場合は、パッケージが正しくインストールされているかどうか確認します。

次の手順

システムでデフォルトの定足数サーバーのみが必要である場合は、「定足数サーバーを起動する」の指示に従って定足数サーバーを起動します。

システムで特別に構成された定足数サーバーが必要である場合、または複数の定足数サーバーが必要である場合は、「同一ホスト上での複数の定足数サーバーの構成」の手順に従って定足数サーバーを構成します。

定足数サーバーソフトウェアの削除

Procedure定足数サーバーソフトウェアを削除する

始める前に

定足数サーバーソフトウェアのアンインストールを実行する前に、次の作業を完了していることを確認します。

  1. (省略可能) 対話型のグラフィカルインタフェースを使用して Java Enterprise System のコンポーネントをアンインストールするには、アンインストールするホストサーバーの表示環境を GUI を表示するように設定します。


    % xhost +
    % setenv DISPLAY nodename:0.0
    
  2. アンインストールするホストサーバー上でスーパーユーザーになります。

    ソフトウェアを削除するにはルートアクセス権が必要です。

  3. アンインストーラが格納されているディレクトリに移動します。


    phys-schost# cd /var/sadm/prod/SUNWentsysver
    
    ver

    システムにインストールされている Java Enterprise System のバージョンです。

  4. インストールウィザードを起動します。


    phys-schost# ./uninstall
    
  5. 画面の指示に従って、ホストサーバーで定足数サーバーソフトウェアをアンインストールします。

    削除が完了したあとは、使用可能なすべてのログを表示できます。Java Enterprise System の installer プログラムの使用法の詳細については、『Sun Java Enterprise System 2006Q4 Installation Guide for UNIX』を参照してください。

  6. (省略可能) 各定足数サーバーホストコンピュータ上で、定足数サーバーのディレクトリをクリーンアップまたは削除します。

    デフォルトでは、このディレクトリは /var/scqsd です。