Sun Cluster 3.2 ご使用にあたって (Solaris OS 版)

パッチと必須ファームウェアのレベル

Sun Cluster 構成のパッチに関する情報を以下に示します。Sun Cluster 3.2 ソフトウェアにアップグレードしている場合は、『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』の第 8 章「Sun Cluster ソフトウェアのアップグレード」を参照してください。Sun Cluster 3.2 コア パッチを適用しても、ソフトウェアを Sun Cluster 3.2 リリースにアップグレードするのと同じ結果にはなりません。


注 –

パッチを適用または削除する前に、パッチの README を参照してください。


パッチ (ノード) 再起動メソッドを使用して Sun Cluster コアパッチ 125510 (S9/SPARC)、125511 (S10/SPARC)、または 125512 (S19/x64) をインストールする場合は、パッチの上位バージョンをインストールする前に -02 バージョンのパッチをインストールしている必要があります。-02 パッチをインストールせずに -03 以降 (存在する場合) のパッチをインストールしようとする場合は、再起動用クラスタメソッドを使用する必要があります。

パッチ適用シナリオの例については、次のリストを参照してください。


注 –

Sun Cluster 製品に必要なパッチを確認してダウンロードするためには、SunSolveTM ユーザーとして登録済みでなければなりません。SunSolve アカウントをまだ入手していない場合は、Sun のサービス担当者またはセールスエンジニアに問い合わせるか、あるいは http://sunsolve.sun.com でオンライン登録を行なってください。


Sun Cluster 3.2 コアパッチの適用

Sun Cluster 3.2 コアパッチを適用するには、次の手順を完了します。

ProcedureSun Cluster 3.2 コアパッチを適用する

  1. コアパッチ用の通常の再起動用パッチ手順を使用して、パッチをインストールします。

  2. パッチがすべてのノードに正しくインストールされ、正常に機能していることを検証します。

  3. このパッチで更新される、新しいバージョンのリソースタイプ、SUNW.HAStoragePlusSUNW.ScalDeviceGroup、および SUNW.ScalMountPoint を登録します。これらのタイプの既存のリソースすべてに、新バージョンのリソースタイプへのアップグレードを実行します。

    リソースタイプの登録については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』「リソースタイプの登録」を参照してください。


    注意 – 注意 –

    Sun Cluster 3.2 コアパッチが削除された場合は、手順 3 でアップグレードしたリソースすべてを、以前のリソースタイプのバージョンにダウングレードする必要があります。ダウングレードの手順を実行するには、これらのサービスの停止時間を計画しておく必要があります。したがって、Sun Cluster 3.2 コアパッチをクラスタに永続的に確定する準備ができるまでは、手順 3 を実行しないでください。


Sun Cluster 3.2 コアパッチの削除

Sun Cluster 3.2 コアパッチを削除するには、次の手順を完了します。

ProcedureSun Cluster 3.2 コアパッチを削除する

  1. クラスタ上のリソースタイプをリストします。


    # clrt list
    
  2. リストが SUNW.HAStoragePlus:5SUNW.ScalDeviceGroup:2、または SUNW.ScalMountPoint:2 を返す場合は、これらのリソースタイプを削除する必要があります。リソースタイプの削除の方法については、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』「リソースタイプを削除する」を参照してください。

  3. すべてのクラスタノードを、非クラスタのシングルユーザーモードで再起動します。

    クラスタノードを非クラスタのシングルユーザーモードで再起動する方法については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』「非クラスタモードでクラスタノードを起動する」を参照してください。

  4. Sun Cluster 3.2 コアパッチを、パッチをインストールした各ノードから削除します。


    # patchrm patch-id
    
  5. Sun Cluster 3.2 コアパッチを削除したすべてのノードを、クラスタモードで再起動します。

    Sun Cluster 3.2 コアパッチを削除したすべてのノードを、影響を受けないノードよりも前に再起動することにより、クラスタが CCR 内の正しい情報で確実に構成されます。クラスタ上のすべてのノードにコアパッチが適用されている場合、各ノードを任意の順序でクラスタモードで再起動できます。

    ノードをクラスタモードで再起動する方法については、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』「クラスタノードを再起動する」を参照してください。

  6. 残りのノードをクラスタモードで再起動します。

パッチ管理ツール

PatchPro パッチ管理技術を Patch Manager 2.0 (Solaris 9 OS) および Sun Update Connection 1.0 (Solaris 10 OS) として使用できるようになりました。

一部のパッチをノードが非クラスタモードのときに適用しなければならない場合は、パッチの手順でクラスタ全体をシャットダウンする必要がある場合以外は、一度に 1 ノードずつ、順次適用できます。ノードを準備して、非クラスタモードで起動する場合は、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』「再起動パッチを適用する (ノード)」の手順に従ってください。インストールを簡単にするために、非クラスタモードにするノードにすべてのパッチを一度に適用することを検討してください。

SunSolve Online

SunSolve Online Web サイトには、サン製品のパッチやソフトウェア、ファームウェアに関する最新情報が常時掲載されています。現在サポートされるソフトウェア、ファームウェア、およびパッチの最新のリビジョンについては、SunSolve Online サイト (http://sunsolve.sun.com ) にアクセスしてください。

Sun Cluster 3.2 のサードパーティによるパッチ情報は、SunSolve Info Doc により提供されています。この Info Doc ページでは、Sun Cluster 3.2 環境で使用する特定のハードウェアに関するサードパーティによるパッチ情報を提供しています。この Info Doc を見つけるには、SunSolve にログオンします。SunSolve ホームページから、検索基準ボックスに Sun Cluster 3.x Third-Party Patches と入力します。

Sun Cluster 3.2 ソフトウェアをインストールし、クラスタコンポーネント (Solaris OS、Sun Cluster ソフトウェア、ボリューム管理ソフトウェア、データサービスソフトウェア、またはディスクハードウェア) にパッチを適用する前に、取得したパッチに付属する各 README ファイルを確認してください。クラスタが適切に動作するためには、すべてのクラスタノードが同じパッチレベルになっていなければなりません。

特定のパッチの適用手順およびパッチの管理に関するヒントについては、『Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)』の第 10 章「Sun Cluster ソフトウェアとファームウェアのパッチ」を参照してください。