Sun Cluster クイックスタートガイド (Solaris OS 版)

ProcedureSolaris OS をインストールする

ここでは、Sun Cluster ソフトウェアのインストールに必要な条件を満たすように Solaris 10 OS をインストールする方法について説明します。


注 –

使用しているシステムにすでに Solaris OS がインストールされているものの、Sun Cluster ソフトウェアのインストールに必要な条件が満たされていない場合は、ここで説明する手順を実行して、インストールの必要条件を満たすように Solaris ソフトウェアを再インストールしてください。


始める前に

次のものを用意します。

  1. クラスタのすべてのパブリックホスト名と論理アドレスを、ネームサービスに追加します。


    注 –

    この手順の IP アドレスは単なる例であり、実際のパブリックネットワークで使用できる有効なものではありません。この手順を実行するときは独自の IP アドレスに置き換えてください。



    192.168.10.1      phys-sun
    192.168.10.2      phys-moon
    192.168.10.3      apache-lh
    192.168.10.4      nfs-lh
    192.168.10.5      oracle-lh
    192.168.10.6      admincon
    
    192.168.11.1      phys-sun-11
    192.168.11.2      phys-moon-11
    192.168.11.3      se3510fc
    192.168.11.4      admincon-11

    ネームサービスについては、『System Administration Guide: Naming and Directory Services (DNS, NIS, and LDAP)』を参照してください。

  2. 管理コンソールから、cconsole(1M) ユーティリティーを起動します。


    admincon# cconsole &
    

    cconsole ユーティリティーを使用して個々のクラスタノードと通信するか、またはマスターウィンドウを使用して両方のノードに同時にコマンドを送信します。

  3. phys-sun の DVD-ROM ドライブに Solaris 10 11/06 DVD-ROM を挿入します。

  4. phys-sun のコンソールウィンドウにアクセスします。

  5. phys-sun を起動します。

    • システムが新規の場合は、電源を入れます。

    • システムが現在実行中の場合は、システムをシャットダウンします。


      phys-sun# init 0
      

    ok プロンプトが表示されます。

  6. 自動再起動を無効にします。


    ok setenv auto-boot? false
    

    自動再起動を無効にすることで、絶え間なく起動を繰り返すことを防ぎます。

  7. 各ディスクのエイリアスを作成します。

    エイリアスをディスクに割り当てることにより、デフォルトのディスクから起動できない場合に 2 台目のディスクにアクセスして起動することが可能になります。

    1. ディスクを表示して起動ディスクを選択します。


      ok show-disks
      …
          Enter selection, q to quit: X
      
    2. エイリアス名 rootdisk を、選択したディスクに割り当てます。


      ok nvalias rootdisk Control-Y
      

      Control-Y のキー操作により、「show-disks」メニューから選択したディスク名が入力されます。

    3. ディスクエイリアスを保存します。


      ok nvstore
      
    4. 前の手順を繰り返して、代替の起動ディスクを特定し、エイリアス名 backup_root を割り当てます。

    5. デフォルト起動ディスクとバックアップ起動ディスクのエイリアスに、boot-device 環境変数を設定します。


      ok setenv boot-device rootdisk backup_root
      

    詳細は、『OpenBoot 4.x Command Reference Manual』を参照してください。

  8. Solaris のインストールプログラムを起動します。


    ok boot cdrom
    
  9. プロンプトの指示に従います。

    • インストールに関して次を選択します。

      プロンプト 

      値 

      Solaris ソフトウェアグループ 

      Entire Plus OEM Support 

      パーティション 

      手動フォーマット 

      root パスワード 

      両方のノードで同じパスワード 

      自動再起動 

      不可 

      リモートクライアントのネットワークサービスを有効化します。 

      可能 

    • まだ設定していない場合は、パーティションサイズとファイルシステム名を次のように設定します。

      スライス 

      サイズ 

      ファイルシステム名 

      残りの空き領域 

      /

      2G バイト 

      スワップ領域 

      512 M バイト 

      /globaldevices

      2G バイト 

      /var

      32 M バイト 

      Solaris ボリュームマネージャー用 

  10. 手順 3 に戻り、phys-moon について前の手順を繰り返します。

  11. 両方のノードで、Sun Update Connection をダウンロードし、インストールと構成を行います。

    詳細は、http://www.sun.com/service/sunupdate/gettingstarted.html を参照してください。Sun Update Connection のマニュアルは、http://docs.sun.com/app/docs/coll/1320.2 で提供されています。

  12. 両方のノードで、Sun Update Connection を使用して、Solaris 10 のパッチをダウンロードし、適用します。