Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)

Procedure定足数サーバーソフトウェアをインストールして構成する

この手順を実行して、ホストサーバーを定足数サーバーとして構成します。

始める前に

次の作業を実行します。

  1. 定足数サーバーソフトウェアをインストールするマシンでスーパーユーザーになります。

  2. (省略可能) GUI で installer プログラムを使用するには、インストール作業を行うホストサーバーの表示環境を、GUI を表示するように設定します。


    # xhost +
    # setenv DISPLAY nodename:0.0
    
  3. インストールメディアをドライブにロードします。

    ボリューム管理デーモン (vold(1M)) が実行中で、CD-ROM または DVD デバイスを管理するよう構成されている場合、このデーモンは自動的にメディアを /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントします。

  4. ディレクトリを、メディアのインストールウィザードのディレクトリに変更します。

    • SPARC プラットフォームにソフトウェアパッケージをインストールする場合は、次のコマンドを使用します。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_sparc
      
    • x86 プラットフォームにソフトウェアパッケージをインストールする場合は、次のコマンドを使用します。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_x86
      
  5. インストールウィザードを起動します。


    phys-schost# ./installer
    
  6. 画面の指示に従って、ホストサーバーに定足数サーバーソフトウェアをインストールします。

    「あとで設定」オプションを選択します。


    注 –

    インストーラで「あとで設定」オプションを選択できない場合、「今すぐ設定」を選択します。


    インストールが完了すると、インストールログを表示できます。Java Enterprise System の installer プログラムの使い方に関するその他の情報については、『Sun Java Enterprise System 2006Q4 Installation Guide for UNIX』を参照してください。

  7. ドライブからインストールメディアを取り出します。

    1. インストールメディアが使用されないように、メディア上のディレクトリ以外に移動します。

    2. メディアを取り出します。


      phys-schost# eject cdrom
      
  8. 定足数サーバーソフトウェアをサポートするすべての必要なパッチを適用します。

    パッチおよびインストール手順については、「Patches and Required Firmware Levels」 in 『Sun Cluster 3.2 12/07 Release Notes for Solaris OS』を参照してください。

  9. (省略可能) 定足数サーバーのバイナリの場所を PATH 環境変数に追加します。


    # PATH=$PATH:/usr/cluster/bin
  10. (省略可能) 定足数サーバーのマニュアルページの場所を PATH 環境変数に追加します。


    # MANPATH=$MANPATH:/usr/cluster/man
  11. 定足数サーバーを構成します。

    次のエントリを /etc/scqsd/scqsd.conf ファイルに追加して、定足数サーバーに関する構成情報を指定します。

    インスタンス名またはポート番号の少なくとも一方を使用して、定足数サーバーを識別します。ポート番号は指定する必要がありますが、インスタンス名はオプションです。インスタンス名を指定する場合、その名前は定足数サーバー間で一意にします。名前を指定しない場合、常に、定足数サーバーが待機するポートによりこの定足数サーバーを参照します。


    /usr/cluster/lib/sc/scqsd [-d /var/scqsd] [-i instancename] -p port
    
    -d /var/scqsd

    定足数サーバーが定足数データを格納できるディレクトリへのパスです。

    クラスタ固有の定足数情報を格納するために、定足数サーバープロセスはこのディレクトリに 1 クラスタにつき 1 つのファイルを作成します。

    デフォルトでは、このオプションの値は /var/scqsd です。このディレクトリは、ユーザーが構成する各定足数サーバーに対して一意にします。

    -i instancename

    定足数サーバーインスタンスに対してユーザーが選択する一意の名前です。

    -p port

    定足数サーバーがクラスタからの要求を待機するポート番号です。

  12. (省略可能) 複数のクラスタにサービスを提供し、別のポート番号またはインスタンスを使用する場合は、必要な定足数サーバーの追加のインスタンスごとに追加エントリを構成します。

  13. /etc/scqsd/scqsd.conf ファイルを保存して終了します。

  14. 新しく構成した定足数サーバーを起動します。


    # /usr/cluster/bin/clquorumserver start quorumserver
    
    quorumserver

    定足数サーバーを識別します。定足数サーバーが待機するポート番号を使用できます。構成ファイルでインスタンス名を指定した場合は、代わりにその名前を使用できます。

    • 1 台の定足数サーバーを起動するには、インスタンス名とポート番号のいずれかを指定します。

    • 複数の定足数サーバーを構成している場合、すべての定足数サーバーを起動するには、 + オペランドを使用します。

注意事項

インストーラは Sun Cluster 定足数サーバー パッケージの簡易 pkgadd インストールを実行し、必要なディレクトリを設定します。ソフトウェアは次のパッケージから構成されています。

これらのパッケージをインストールすると、/usr/cluster および /etc/scqsd ディレクトリにソフトウェアが追加されます。Sun Cluster 定足数サーバー ソフトウェアの場所を変更することはできません。

Sun Cluster 定足数サーバー ソフトウェアに関するインストールエラーメッセージが表示される場合は、パッケージが正しくインストールされているかどうかを確認します。

次の手順

管理コンソールを使用してクラスタノードと通信する場合は、「クラスタコントロールパネルソフトウェアを管理コンソールにインストールする」に進みます。

それ以外の場合は、「Solaris ソフトウェアをインストールする」に進みます。