Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Procedureクラスタトランスポートケーブルを無効にする

この手順は、Sun Cluster Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。

クラスタトランスポートケーブルを無効にし、クラスタインターコネクトパスを一時的に停止する必要があることがあります。一時的な停止は、クラスタインターコネクトで発生する問題の解決や、クラスタインターコネクトのハードウェアの交換に便利です。

ケーブルを無効にした場合、このケーブルの 2 つのエンドポイントは構成されたままになります。トランスポートケーブルの終端として使用されているアダプタは削除できません。


注意 – 注意 –

各クラスタノードには、他のすべてのクラスタノードに対する (機能している) トランスポートパスが少なくとも 1 つずつ必要です。2 つのノードは必ず接続されており、お互いに分離されているノードは存在しません。ケーブルを無効にする前には、必ず、ノードのクラスタインターコネクトの状態を確認してください。状態が冗長な場合、つまり別の接続が使用できる場合だけ、ケーブル接続を無効にします。ノードの最後の機能しているケーブルを無効にすると、そのノードはクラスタメンバーシップから外れます。


この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短形式については、付録 A 「Sun Cluster オブジェクト指向コマンド」を参照してください。

  1. クラスタ内にある任意のノード上でスーパーユーザーになります。

  2. ケーブルを無効にする前に、クラスタインターコネクトの状態を確認します。


    # clinterconnect status
    

    注意 – 注意 –

    2 ノードクラスタのいずれかのノードを削除しようとして「パス障害 (Path faulted)」などのエラーメッセージが表示された場合、この手順を続ける前に問題を調査してください。このような問題は、ノードパスが利用できないことを示しています。残りの動作中のパスを削除すると、このノードはクラスタメンバーシップから外れ、クラスタが再構成されます。


  3. clsetup ユーティリティーを起動します。


    # clsetup
    

    メインメニューが表示されます。

  4. クラスタインターコネクトメニューにアクセスするためのオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。

  5. トランスポートケーブルを無効にするためのオプションに対応する番号を入力し、Return キーを押します。

    指示に従い、必要な情報を入力します。このクラスタインターコネクトのすべてのコンポーネントは無効になります。ケーブルのいずれかの終端のノード名およびアダプタ名の両方を入力する必要があります。

  6. ケーブルが無効になっていることを確認します。


    # clinterconnect show  node:adapter,adapternode
    

例 7–5 クラスタトランスポートケーブルを無効にする

次の例に、ノード phys-schost-2 にあるアダプタ qfe-1 のクラスタトランスポートケーブルを無効にする方法を示します。


[Become superuser on any node.]
[Start the clsetup utility:]
# clsetup
[Select Cluster interconnect>Disable a transport cable.]

[Answer the questions when prompted.]
[You will need the following information.]
  [ You Will Need:]
Information:               Example:
   node names             phys-schost-2
   adapter names          qfe1
   switch names           hub1
[Verify that the clinterconnect
 command was completed successfully:]
 Command completed successfully.
[Quit the scsetup Cluster Interconnect Menu and Main Menu.]
[Verify that the cable is disabled:]
# clinterconnect show  -p phys-schost-1:qfe2,hub2
  Transport cable:   phys-schost-2:qfe1@0 ethernet-1@2    Disabled
  Transport cable:   phys-schost-3:qfe0@1 ethernet-1@3    Enabled
  Transport cable:   phys-schost-1:qfe0@0 ethernet-1@1    Enabled