Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Procedure2 ノード接続より大きなクラスタでアレイと単一ノード間の接続を削除する

3 ノードまたは 4 ノード接続のクラスタでストレージアレイを単一クラスタノードから取り外すには、次の手順を使用します。

この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短形式については、付録 A 「Sun Cluster オブジェクト指向コマンド」を参照してください。

  1. 取り外す予定のストレージアレイに関連付けられているすべてのデータベーステーブル、データサービス、ボリュームのバックアップを作成します。

  2. 切断する予定のノードで動作しているリソースグループとデバイスグループを判別します。


    # clresourcegroup status
    # cldevicegroup status
    
  3. 必要であれば、切断する予定のノードからすべてのリソースグループとデバイスグループを移動します。


    Caution (SPARC only) – Caution (SPARC only) –

    Oracle Parallel Server/Oracle RAC ソフトウェアをクラスタで実行している場合、グループをノードから移動する前に、動作している Oracle Parallel Server/Oracle RAC データベースのインスタンスを停止します。手順については、『Oracle Database Administration Guide』を参照してください。



    # clnode evacuate node
    

    clnode evacuate コマンドは、すべてのデバイスグループを、指定ノードから次に優先されるノードに切り替えます。またこのコマンドは、指定のノード上の大域または非大域ゾーンから、ほかのノード上の次に優先される大域または非大域ゾーンへ、すべてのリソースグループを切り替えます。

  4. デバイスグループを保守状態にします。

    Veritas 共有ディスクグループへの入出力活動を休止させる手順については、VxVM のマニュアルを参照してください。

    デバイスグループを保守状態にする手順については、「ノードを保守状態にする」を参照してください。

  5. デバイスグループからノードを削除します。

    • VxVM または raw ディスクを使用している場合は、cldevicegroup(1CL) コマンドを使用して、デバイスグループを削除します。

    • Solstice DiskSuite を使用している場合は、metaset コマンドを使用して、デバイスグループを削除します。

  6. HAStoragePlus リソースが含まれる各リソースグループで、リソースグループのノードリストからノードを削除します。


    # clresourcegroup remove-node -z zone -n node + | resourcegroup
    
    node

    ノードの名前。

    zone

    リソースグループをマスターできる、node 上の非大域ゾーンの名前。リソースグループを作成した際に非大域ゾーンを指定した場合にのみ、zone を指定します。

    リソースグループのノードリストを変更する方法の詳細は、『Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)』を参照してください。


    注 –

    clresourcegroup を実行するときには、リソースタイプ、リソースグループ、およびリソースのプロパティー名には大文字と小文字の区別があります。


  7. 削除する予定のストレージアレイがノードに接続されている最後のストレージアレイである場合、当該ストレージアレイに接続されているハブまたはスイッチとノードの間にある光ケーブルを取り外します (そうでない場合、この手順を飛ばします)。

  8. 切断するノードからホストアダプタを削除する場合、ノードを停止し電源を切ります。切断するノードからホストアダプタを削除する場合、Step 11 に移動します。

  9. ノードからホストアダプタを削除します。

    ホストアダプタを削除する手順については、ノードに付属しているマニュアルを参照してください。

  10. 起動が行われないようにして、ノードに電源を入れます。

  11. SPARC:Oracle Parallel Server/Oracle RAC ソフトウェアがインストールされている場合、切断する予定のノードからそのパッケージを削除します。


    # pkgrm SUNWscucm 
    

    Caution (SPARC only) – Caution (SPARC only) –

    切断したノードから Oracle Parallel Server/Oracle RAC ソフトウェアを削除しなければ、そのノードをクラスタに導入し直したときに、ノードにパニックが発生して、データの可用性が失われる可能性があります。


  12. クラスタモードでノードを起動します。

    • SPARC ベースのシステム上で、以下のコマンドを実行します。


      ok boot
      
    • x86 ベースのシステムでは、次の操作を実行します。

      GRUB メニューが表示された時点で、適切な Solaris エントリを選択し Enter キーを押します。GRUB メニューは次のようになっています。


      GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
      +-------------------------------------------------------------------------+
      | Solaris 10 /sol_10_x86                                                  |
      | Solaris failsafe                                                        |
      |                                                                         |
      +-------------------------------------------------------------------------+
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
      commands before booting, or 'c' for a command-line.
  13. ノードの /devices/dev エントリを更新して、デバイスの名前空間を更新します。


    # devfsadm -C 
    # cldevice refresh
    
  14. デバイスグループをオンラインに戻します。

    VERITAS 共有ディスクグループをオンラインにする手順については、VERITAS Volume Manager のマニュアルを参照してください。

    デバイスグループをオンラインにする方法については、「ノードを保守状態から戻す」を参照してください。