Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Procedure定足数デバイスを保守状態にする

定足数デバイスを保守状態にするには、clquorum(1CL) コマンドを使用します。現在、clsetup(1CL) ユーティリティーにこの機能はありません。この手順は、Sun Cluster Manager GUI を使用しても実行できます。詳細については、Sun Cluster Manager のオンラインヘルプを参照してください。

サービスから定足数デバイスを長時間はずす場合は、その定足数デバイスを保守状態にします。定足数デバイスの定足数投票数 (quorum vote count) はゼロに設定されるため、そのデバイスが稼働中でも定足数確立の投票には参加しません。保守状態でも定足数デバイスの構成情報は保持されます。


注 –

2 ノードクラスタでは、定足数デバイスが少なくとも 1 つは構成されている必要があります。構成されているデバイスが 2 ノードクラスタの最後の定足数デバイスの場合は、clquorum は失敗してデバイスは保守状態になりません。


クラスタノードを保守状態にする方法については、「ノードを保守状態にする」を参照してください。

この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短形式については、付録 A 「Sun Cluster オブジェクト指向コマンド」を参照してください。

  1. クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。

  2. 定足数デバイスを保守状態にします。


    # clquorum disable device
    
    device

    変更するディスクデバイスの DID 名 (d4 など) を指定します。

  3. 定足数デバイスが保守状態にあることを確認します。

    保守状態にしたデバイスの出力は、定足数デバイスの投票数 (以下の例の Quorum device votes) がゼロになっていなければなりません。


    # clquorum status device
    

例 6–8 定足数デバイスを保守状態にする

次に、定足数デバイスを保守状態にし、結果を検証する例を示します。


# clquorum disable d20
# clquorum status d20
  
=== Cluster Quorum ===

--- Quorum Votes by Device ---

Device Name       Present      Possible      Status
-----------       -------      --------      ------
d20                1            1             Offline

参照

定足数デバイスを有効にし直す方法については、「定足数デバイスを保守状態から戻す」を参照してください。

ノードを保守状態にする方法については、「ノードを保守状態にする」を参照してください。