Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)

付録 D 有効な RGM 名と値

この付録では、リソースグループマネージャー (RGM) の名前と値に指定できる文字の条件について説明します。

この付録の内容は次のとおりです。

有効な RGM 名

RGM 名は、次のカテゴリに分類されます。

命名規則 (リソースタイプ名を除く)

リソースタイプ名を除き、すべての名前は次の規則に従う必要があります。

リソースタイプ名の形式

リソースタイプの完全な名前の書式は、次のように、リソースタイプによって異なります。

ピリオドは、vendor-idbase-rt-name を分離します。コロンは、base-rt-namert-version を分離します。

この書式における変数要素は次のようになります。

vendor-id

ベンダー ID 接頭辞を指定します。ベンダー ID 接頭辞は、RTRファイル内の Vendor_id リソースタイププロパティーの値です。リソースタイプを開発する場合、会社の略号など、ベンダーを一意に識別するベンダー ID 接頭辞を選択します。たとえば、Sun Microsystems, Inc. により開発されるリソースタイプのベンダー ID 接頭辞は SUNW です。

base-rt-name

ベースリソースタイプ名を指定します。ベースリソースタイプ名は、RTR ファイル内の Resource_type リソースタイププロパティーの値です。

rt-version

バージョン接尾辞を指定します。バージョン接尾辞は、RTR ファイル内の RT_version リソースタイププロパティーの値です。バージョン接尾辞は、RTR ファイルが #$upgrade 指令を含む場合、完全なリソースタイプ名の部分だけを示します。#$upgrade 指令は、Sun Cluster 製品のリリース 3.1 から導入されました。


注 –

ベースリソースタイプ名が 1 つのバージョンだけ登録されている場合、管理コマンドで完全な名前を使用する必要はありません。ベンダー ID 接頭辞、バージョン接尾辞、あるいはその両方は省略できます。


詳細は、「資源タイプのプロパティー」を参照してください。


例 D–1 リソースタイプの完全な名前 (#$upgrade ディレクティブが指定されている場合)

この例では、RTR ファイルで次のようなプロパティーが設定されているリソースタイプの完全な名前を示します。

RTR ファイルによって定義される完全なリソースタイプ名は次のようになります。

SUNW.sample:2.0


例 D–2 リソースタイプの完全な名前 (#$upgrade ディレクティブが指定されていない場合)

この例では、RTR ファイルで次のようなプロパティーが設定されているリソースタイプの完全な名前を示します。

RTR ファイルによって定義される完全なリソースタイプ名は次のようになります。

SUNW.nfs

RGM の値

RGM の値は、プロパティー値と記述値という 2 つのカテゴリに分類されます。 どちらのカテゴリも規則は同じで、次のようになります。