Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Procedure共通エージェントコンテナのセキュリティー鍵を再生成する

Sun Cluster Manager は、強力な暗号化技術を使用して、Sun Cluster Manager Web サーバーと各クラスタノード間の安全な通信を確保しています。

Sun Cluster Manager が使用する鍵は、各ノードの /etc/opt/SUNWcacao/security ディレクトリに格納されています。これらの鍵は、すべてのクラスタノードで同一でなければなりません。

通常の動作では、これらのキーはデフォルトの構成のままとなります。クラスタノードのホスト名を変更する場合は、共通エージェントコンテナのセキュリティー鍵を再生成する必要があります。また、鍵が攻撃の対象となる恐れがある場合 (マシンのルート侵入など) にも鍵の再生成が必要となります。セキュリティー鍵を再生成するには、次の手順を実行します。

  1. すべてのクラスタ上で 共通エージェントコンテナ 管理デーモンを停止します。


    # /opt/bin/cacaoadm stop
    
  2. クラスタの 1 つのノード上で、セキュリティー鍵を再生成します。


    phys-schost-1# /opt/bin/cacaoadm create-keys --force
    
  3. セキュリティー鍵を再生成したノード上で 共通エージェントコンテナ 管理デーモンを再起動します。


    phys-schost-1# /opt/bin/cacaoadm start
    
  4. /etc/cacao/instances/default ディレクトリの tar ファイルを作成します。


    phys-schost-1# cd /etc/cacao/instances/default
    phys-schost-1# tar cf /tmp/SECURITY.tar security
    
  5. /tmp/Security.tar ファイルを各クラスタノードにコピーします。

  6. /tmp/SECURITY.tar ファイルをコピーした各ノード上で、セキュリティーファイルを解凍します。

    /etc/opt/SUNWcacao/ ディレクトリに既にセキュリティーファイルがある場合は、すべて上書きされます。


    phys-schost-2# cd /etc/cacao/instances/default
    phys-schost-2# tar xf /tmp/SECURITY.tar
    
  7. クラスタの各ノードから /tmp/SECURITY.tar ファイルを削除します。

    セキュリティーのリスクを避けるために tar ファイルの各コピーを削除する必要があります。


    phys-schost-1# rm /tmp/SECURITY.tar
    
    phys-schost-2# rm /tmp/SECURITY.tar
    
  8. すべてのノード上で 共通エージェントコンテナ 管理デーモンを再起動します。


    phys-schost-1# /opt/bin/cacaoadm start
  9. Sun Cluster Manager を再起動します。


    # /usr/sbin/smcwebserver restart