障害の発生したルートディスクを交換した後などに、この手順を使用してルート (/) ファイルシステムを新しいディスクに復元します。復元中のノードは起動しなおさないでください。復元手順を実行する前に、クラスタが正常に動作していることを確認してください。
新しいディスクは、障害が発生したディスクと同じ形式でパーティション分割する必要があります。このため、この手順を始める前に、パーティションの分割方式を確認し、ファイルシステムを適切に再作成しておいてください。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
復元するノードの添付先であるディスクセットへのアクセス権があるクラスタノード上で、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
復元する以外のノードを使用します。
すべてのメタセットから、復元するノードのホスト名を削除します。
このコマンドは、削除するノード以外のメタセットのノードから実行します。復元を行っているノードはオフラインであるため、システムは「RPC: Rpcbind failure - RPC: Timed out」というエラーを表示します。このエラーを無視し、次のステップを続けます。
# metaset -s setname -f -d -h nodelist |
ディスクセット名を指定します。
ディスクセットから最後のホストを削除します。
ディスクセットから削除します。
ディスクセットから削除するノードの名前を指定します。
root (/) ファイルシステムと /usr ファイルシステムを復元します。
root ファイルシステムと /usr ファイルシステムを復元するには、『Solaris のシステム管理 (デバイスとファイルシステム)』の第 26 章「UFS ファイルとファイルシステムの復元 (手順)」の手順に従ってください。Solaris OS の手順にあるシステムを再起動する手順は省略してください。
/global/.devices/ node@nodeid ファイルシステムが作成されていることを確認します。
ノードをマルチユーザーモードで再起動します。
# reboot |
ディスク ID を交換します。
# cldevice repair rootdisk |
metadb(1M) コマンドを使用し、状態データベースの複製を再作成します。
# metadb -c copies -af raw-disk-device |
作成する複製の数を指定します。
複製の作成先の raw ディスクデバイス名を指定します。
複製を追加します。
復元するノード以外のクラスタノードから、復元するノードをすべてのディスクセットに追加します。
phys-schost-2# metaset -s setname -a -h nodelist |
ホストを作成してディスクセットに追加します。
ノードがクラスタモードで再起動します。これでクラスタを使用できるようになります。
次に、テープデバイス /dev/rmt/0 からノード phys-schost-1 に復元したルート (/) ファイルシステムの例を示します。metaset コマンドは、クラスタの別のノード phys-schost-2 から実行し、ノード phys-schost-1 を削除し、後でディスクセット schost-1 に追加します。そのコマンドはすべて phys-schost-1 から実行します。新しいブートブロックが /dev/rdsk/c0t0d0s0 に作成され、3 つの状態データベースの複製が /dev/rdsk/c0t0d0s4 に再作成されます。
[Become superuser or assume a role that provides solaris.cluster.modify RBAC authorization on a cluster node other than the node to be restored .] [Remove the node from the metaset:] phys-schost-2# metaset -s schost-1 -f -d -h phys-schost-1 [Replace the failed disk and boot the node:] Restore the root (/) and /usr file system using the procedure in the Solaris system administration documentation [Reboot:] # reboot [Replace the disk ID:] # cldevice repair /dev/dsk/c0t0d0 [Re-create state database replicas:] # metadb -c 3 -af /dev/rdsk/c0t0d0s4 [Add the node back to the metaset:] phys-schost-2# metaset -s schost-1 -a -h phys-schost-1 |