この作業は、定足数デバイスが保守状態にある場合にその状態から定足数デバイスを戻して定足数投票数をデフォルトにリセットするときに実行します。
globaldev または node オプションのどちらも指定しない場合、定足数投票数はクラスタ全体でリセットされます。
定足数デバイスを構成する場合、Sun Cluster ソフトウェアは定足数デバイスに投票数として N-1 を割り当てます (N は定足数デバイスに結合された投票の数)。たとえば、2 つのノードに接続された、投票数がゼロ以外の定足数デバイスの投票数は 1 (2-1) になります。
クラスタノードと、そのクラスタノードに関係付けられた定足数デバイスを保守状態から戻す方法については、「ノードを保守状態から戻す」を参照してください。
定足数投票数の詳細については『Sun Cluster の概念 (Solaris OS 版)』の「定足数投票数について」を参照してください。
phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。
この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。
クラスタの任意のノードで、スーパーユーザーになるか、RBAC の承認 solaris.cluster.modify を提供する役割になります。
定足数投票数をリセットします。
# clquorum enable device |
リセットする定足数デバイスの DID 名 (d4 など) を指定します。
ノードが保守状態にあったために定足数投票数をリセットする場合は、このノードを再起動します。
定足数投票数を確認します。
# clquorum show + |
次に、定足数デバイスの投票数をリセットしてデフォルト設定に戻し、結果を検証する例を示します。
# clquorum enable d20 # clquorum show + === Cluster Nodes === Node Name: phys-schost-2 Node ID: 1 Quorum Vote Count: 1 Reservation Key: 0x43BAC41300000001 Node Name: phys-schost-3 Node ID: 2 Quorum Vote Count: 1 Reservation Key: 0x43BAC41300000002 === Quorum Devices === Quorum Device Name: d3 Enabled: yes Votes: 1 Global Name: /dev/did/rdsk/d20s2 Type: shared_disk Access Mode: scsi2 Hosts (enabled): phys-schost-2, phys-schost-3 |