Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)

CRNP によるクライアントとサーバーの認証

サーバーは、TCP ラッパーを使用してクライアントの認証を行います。この場合、登録メッセージのソース IP アドレス (これはイベントの配信先であるコールバック IP アドレスとしても使用される) がサーバー側の「許可されたユーザー」リストに含まれていなければなりません。ソース IP アドレスと登録メッセージが「拒否されたクライアント」リストに存在してはなりません。ソース IP アドレスと登録メッセージがリスト中に存在しない場合、サーバーは要求を拒否し、クライアントに対してエラー応答を返します。

サーバーが SC_CALLBACK_REG ADD_CLIENT メッセージを受け取る場合、そのクライアントの後続の SC_CALLBACK_REG メッセージには最初のメッセージ内のものと同じソース IP アドレスが含まれていなければなりません。

この条件を満たさない SC_CALLBACK_REG を受信した場合、CRNP サーバーは次のどちらかを実行します。

このセキュリティーメカニズムは、正規クライアントの登録の解除を試みるサービス拒否攻撃の防止に役立ちます。

クライアントも、同様のサーバー認証を行う必要があります。クライアントは、それ自体が使用した登録 IP アドレスおよびポート番号と同じソース IP アドレスおよびポート番号を持つサーバーからのイベント配信を受け入れるだけです。

CRNP サービスのクライアントはクラスタを保護するファイアウォール内に配置されるのが一般的なため、CRNP にセキュリティーメカニズムは提供されていません。