Sun Cluster データサービス開発ガイド (Solaris OS 版)

アプリケーションの適合性の分析

データサービスを作成するための最初の手順では、ターゲットアプリケーションが高可用性またはスケーラビリティーを備えるための要件を満たしているかどうかを判定します。アプリケーションが一部の要件を満たしていない場合は、アプリケーションの可用性とスケーラビリティーを高めるようにアプリケーションのソースコードを変更します。

次に、アプリケーションが高可用性またはスケーラビリティーを備えるための要件を要約します。詳細情報を確認する場合や、アプリケーションのソースコードを変更する必要がある場合は、付録 B データサービスのコード例を参照してください。


注 –

スケーラブルサービスは、次に示す高可用性の要件をすべて満たした上で、いくつかの追加要件も満たしている必要があります。


さらに、スケーラブルサービスは、次の要件も満たしている必要があります。

スケーラブルサービスの場合、アプリケーションの特性により負荷均衡ポリシーが決定されます。たとえば、負荷均衡ポリシー Lb_weighted は、任意のインスタンスがクライアントの要求に応答できるポリシーですが、クライアント接続にサーバー上のメモリー内キャッシュを使用するアプリケーションには適用されません。この場合、特定のクライアントのトラフィックをアプリケーションの 1 つのインスタンスに制限する負荷均衡ポリシーを指定します。負荷均衡ポリシー Lb_stickyLb_sticky_wild は、クライアントからのすべての要求を同じアプリケーションインスタンスに繰り返して送信します。この場合、そのアプリケーションはメモリー内キャッシュを使用できます。異なるクライアントから複数のクライアント要求が送信された場合、RGM はサービスの複数のインスタンスに要求を分配します。スケーラブルデータサービスに対応した負荷均衡ポリシーを設定する方法については、「フェイルオーバーリソースの実装」を参照してください。