Sun Cluster データサービスの計画と管理 (Solaris OS 版)

クラスタファイルシステム用の HAStoragePlus リソースの構成

HAStoragePlus リソースがクラスタファイルシステム用に構成され、オンラインになると、これらのファイルシステムは使用可能になります。クラスタファイルシステムは UFS (Unix File System) と VxFS (Veritas File System) でサポートされています。データサービスの入出力負荷が高い場合は、HAStoragePlus とローカルファイルシステムを併用します。HAStoragePlus リソースのファイルシステムを変更する方法については、HAStoragePlus リソースの広域ファイルシステムをローカルファイルシステムに変更する 」を参照してください。

クラスタファイルシステム用の /etc/vfstab のサンプルエントリ

次の例に、クラスタファイルシステムに使用される広域デバイスの /etc/vfstab ファイルにあるエントリを示します。


注 –

クラスタファイルシステム用の /etc/vfstab ファイルのエントリには、マウントオプションに global キーワードが含まれているべきです。



例 2–30 Solaris Volume Manager を使用する広域デバイスの /etc/vfstab にあるエントリ

この例では、Solaris Volume Manager を使用する広域デバイス用の /etc/vfstab ファイルにあるエントリを示します。

/dev/md/kappa-1/dsk/d0   /dev/md/kappa-1/rdsk/d0
/global/local-fs/nfs ufs     5  yes     logging,global


例 2–31 VxVM を使用する広域デバイス用の /etc/vfstab にあるエントリ

この例では、VxVM を使用する広域デバイス用の /etc/vfstab ファイルにあるエントリを示します。


/dev/vx/dsk/kappa-1/appvol    /dev/vx/rdsk/kappa-1/appvol
/global/local-fs/nfs vxfs     5 yes     log,global

Procedureクラスタファイルシステム用に HAStoragePlus リソースを設定する

  1. クラスタ内の任意のノードで、スーパーユーザーになるか、solaris.cluster.modify RBAC の承認を提供する役割になります。

  2. フェイルオーバーリソースグループを作成します。


    # clresourcegroup create resource-group-1
    
  3. HAStoragePlus リソースタイプを登録します。


    # clresourcetype register SUNW.HAStoragePlus
    
  4. HAStoragePlus リソースを作成し、ファイルシステムのマウントポイントを定義します。


    # clresource create -g resource-group -t SUNW.HAStoragePlus \
     -p FileSystemMountPoints="mount-point-list" hasp-resource
    

    リソースは有効状態で作成されます。

  5. resource-group-1 にデータサービスリソースを追加し、hasp-resource 対する依存関係を設定します。

  6. HAStoragePlus リソースを含むリソースグループをオンラインにし、管理状態にします。


    # clresourcegroup online -M resource-group-1
    

Procedureクラスタファイルシステム用の HAStoragePlus リソースタイプを削除する

    クラスタファイルシステム用に構成された HAStoragePlus リソースを無効にし、削除します。


    # clresource delete -F -g resource-group -t SUNW.HAStoragePlus resource