Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)

ProcedureSun Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアパッケージをインストールする


注 –

代わりに、Sun N1TM Service Provisioning System 用の Sun Cluster プラグインを配備して、Sun Cluster フレームワークおよびデータサービスソフトウェアをインストールすることもできます。プラグインに付属のマニュアルに記載された手順に従ってください。また、http://wikis.sun.com/display/SunCluster/Sun+Cluster+Framework+Plug-in の情報にアクセスすることもできます。


Sun JavaTM Enterprise System (Java ES) installer プログラムを使用して次のインストール作業の 1 つまたは複数を実行するには、この手順に従います。


注 –

この手順では、対話型の installer プログラムを使用します。インストールスクリプトの開発といった非対話型の installer プログラムを使用するには、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Installation Guide for UNIX』 の 第 5 章、「Installing in Silent Mode」 を参照してください。


始める前に

次の作業を実行します。

  1. (Solaris 10 のみ) RPC 通信への外部アクセスを復元し、必要に応じて Sun Java Web コンソールへのアクセスを復元します。

    Solaris 10 OS のインストール中、遠隔クライアントのネットワークサービスを有効にしないように設定すると、特定のネットワークサービスへの外部アクセスを無効にする制限されたネットワークプロファイルが使用されます。この制限されたサービスには、クラスタ機能に影響を与える次のようなサービスがあります。

    • クラスタ通信に必要な RPC 通信サービス

    • Sun Cluster Manager の GUI を使用するために必要な Sun Java Web Console サービス

    次の手順によって、Sun Cluster フレームワークによって使用される Solaris 機能が復元されますが、制限されたネットワークプロファイルが使用されている場合は、復元されません。

    1. RPC 通信への外部アクセスを復元するには、次のコマンドを実行します。


      phys-schost# svccfg
      svc:> select network/rpc/bind
      svc:/network/rpc/bind> setprop config/local_only=false
      svc:/network/rpc/bind> quit
      phys-schost# svcadm refresh network/rpc/bind:default
      phys-schost# svcprop network/rpc/bind:default | grep local_only
      

      最後のコマンドの出力は、local_only プロパティーが現在 false に設定されていることを示しているはずです。

    2. (省略可能) Sun Java Web Console への外部アクセスを復元するには、次のコマンドを実行します。


      phys-schost# svccfg
      svc:> select system/webconsole
      svc:/system/webconsole> setprop options/tcp_listen=true
      svc:/system/webconsole> quit
      phys-schost# /usr/sbin/smcwebserver restart
      phys-schost# netstat -a | grep 6789
      

      最後のコマンドの出力は、Sun Java Web Console に接続するために使用されるポート番号である 6789 のエントリを返すはずです。

      制限ネットワークプロファイルが、ローカル接続に対して制限するサービスの詳細については、『Solaris 10 10/09 インストールガイド(インストールとアップグレードの計画)』「ネットワークセキュリティーの計画」を参照してください。

  2. (省略可能) GUI で installer プログラムを使用するには、インストール作業を行うクラスタノードの表示環境を、GUI を表示するように設定します。


    % xhost +
    % setenv DISPLAY nodename:0.0
    

    これらの設定を行わない場合、installer プログラムはテキストベースモードで実行されます。

  3. インストールするクラスタノードでスーパーユーザーになります。


    注 –

    物理的にクラスタ化されたマシンが Sun LDoms で構成されている場合、I/O ドメインまたはゲストドメインのみ Sun Cluster ソフトウェアをインストールしてください。


  4. DVD-ROM ドライブに Sun Java Availability Suite DVD-ROM を挿入します。

    ボリューム管理デーモン vold(1M) が実行中で、CD-ROM または DVD デバイスを管理するよう構成されている場合、このデーモンは自動的にメディアを /cdrom/cdrom0/ ディレクトリにマウントします。

  5. DVD-ROM の インストールウィザードディレクトリに移動します。

    • SPARC プラットフォームにソフトウェアパッケージをインストールする場合は、次のコマンドを使用します。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_sparc
      
    • x86 プラットフォームにソフトウェアパッケージをインストールする場合は、次のコマンドを使用します。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0/Solaris_x86
      
  6. インストールウィザードプログラムを開始します。


    phys-schost# ./installer
    

    Java ES installer プログラムの各種フォームや機能の使用の詳細については、『Sun Java Enterprise System 5 Update 1 Installation Guide for UNIX』 を参照してください。

  7. 画面の指示に従い、Sun Cluster フレームワークソフトウェアおよびデータサービスをノードにインストールします。

    • Sun Cluster Manager (旧 SunPlex Manager) をインストールしない場合は、これを選択解除します。


      注 –

      Sun Cluster Manager は、クラスタのすべてのノードにインストールするか、まったくインストールしないかのいずれかにする必要があります。


    • Sun Cluster Geographic Edition ソフトウェアをインストールする場合は、これを選択します。

      クラスタが確立されたら、『Sun Cluster Geographic Edition Installation Guide』 でその後のインストール手順を参照してください。

    • Sun Cluster フレームワークソフトウェアを構成するかどうかを尋ねるプロンプトが表示されたら、「あとで設定」を選択します。

    インストールが完了すると、インストールログを表示できます。

  8. 次の機能のいずれかを使用するには、追加のパッケージをインストールします。

    • Remote Shared Memory Application Programming Interface (RSMAPI)

    • インターコネクトトランスポート用の SCI-PCI アダプタ

    • RSMRDT ドライバ


    注 –

    RSMRDT ドライバを使用できるのは、Oracle9i リリース 2 SCI 構成を RSM を有効にして実行しているクラスタだけです。インストールと構成手順についての詳細は、Oracle9i リリース 2 のユーザーマニュアルを参照してください。


    1. インストールが必要なパッケージを決定します。

      各機能に必要な Sun Cluster 3.2 11/09 パッケージとパッケージの各グループのインストール順序を次の表に示します。Java ES のinstaller プログラムでは、これらのパッケージは自動的にはインストールされません。


      注 –

      次の表に示した順序でパッケージをインストールしてください。


      機能 

      インストールする追加の Sun Cluster 3.2 11/09 パッケージ 

      RSMAPI 

      SUNWscrif

      SCI-PCI アダプタ 

      • Solaris 9: SUNWsci SUNWscid SUNWscidx

      • Solaris 10: SUNWscir SUNWsci SUNWscidr SUNWscid

      RSMRDT ドライバ 

      SUNWscrdt

    2. /cdrom/suncluster_3_0Packages/ ディレクトリ (ここで、archsparc または x86ver は Solaris 10 の場合 10 に移動します。


      phys-schost# cd /cdrom/cdrom0//cdrom/suncluster_3_0Packages/
      
    3. 追加のパッケージをインストールします。

      • SPARC:Solaris 9 OS の場合は、次のコマンドを実行します。


        phys-schost# pkgadd -d . packages
        
      • Solaris 10 OS の場合は、次のコマンドを実行します。


        phys-schost# pkgadd -G -d . packages
        
  9. DVD-ROM ドライブから Sun Java Availability Suite DVD-ROM を取り出します。

    1. DVD-ROM が使用されていないことを確認し、DVD-ROM 上にないディレクトリに移動します。

    2. DVD-ROM を取り出します。


      phys-schost# eject cdrom
      
  10. Sun Cluster ソフトウェアをサポートするために必要なパッチを適用します。

    パッチおよびインストール手順の場所については、Sun Cluster Release Notes の 「 「Patches and Required Firmware Levels」 」 を参照してください。

  11. クラスタインターコネクトに次のアダプタのいずれかを使用する場合、各ノード上で /etc/system ファイルの関連エントリのコメントを解除します。

    アダプタ 

    エントリ 

    ce 

    set ce:ce_taskq_disable=1 

    ipge 

    set ipge:ipge_taskq_disable=1 

    ixge 

    set ixge:ixge_taskq_disable=1 

    このエントリは、次のシステム再起動後に有効になります。

次の手順

Sun QFS ファイルシステムソフトウェアをインストールする場合、初期インストールの手順を実行してください。「Sun QFS Softwareのインストール方法」を参照してください。

root ユーザー環境を設定する場合は、「root 環境を設定する」に進みます。