Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Sun StorageTek Availability Suite ソフトウェアが使用するデータ複製方式

この節では、Sun StorageTek Availability Suite が使用するリモートミラー複製方式とポイントインタイムスナップショット方式について説明します。このソフトウェアは、sndradm (1RPC) と iiadm(1II) コマンドを使用してデータを複製します。

リモートミラー複製

図 A–1 はリモートミラー複製を示しています。主ディスクのマスターボリュームのデータは、TCP/IP 接続を経由して二次ディスクのマスターボリュームに複製されます。リモートミラービットマップは、主ディスク上のマスターボリュームと、二次ディスク上のマスターボリュームの差分を追跡します。

図 A–1 リモートミラー複製

主ディスクのマスターボリュームから二次ディスクのマスターボリュームへのリモートミラー複製を示す図

リモートミラー複製は、リアルタイムに同期で実行することも非同期で実行することもできます。各クラスタの各ボリュームセットはそれぞれ、同期複製または非同期複製に構成できます。

ポイントインタイムスナップショット

図 A–2 は、ポイントインタイムスナップショットを示しています。各ディスクのマスターボリュームのデータは、同じディスクのシャドウボリュームにコピーされます。ポイントインタイムピットマップは、マスターボリュームとシャドウボリューム間の違いを追跡調査します。データがシャドウボリュームにコピーされると、ポイントインタイムビットマップはリセットされます。

図 A–2 ポイントインタイムスナップショット

ポイントインタイムスナップショットを示す図

構成例での複製

図 A–3 に、この構成例でミラー複製とポイントインタイムスナップショットがどのように使用されているかを示します。

図 A–3 構成例での複製

リモートミラー複製とポイントインタイムスナップショットが構成例でどのように使用されているかを示す図