Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

Procedureクラスタを起動する

この手順では、ノードが停止されているグローバルクラスタまたはゾーンクラスタを起動する方法について説明します。グローバルクラスタノードに対して、ok プロンプト (SPARC システムの場合) または「Press any key to continue」メッセージ (GRUB ベースの x86 システムの場合) が表示されています。

phys-schost# プロンプトは、グローバルクラスタのプロンプトを表します。この手順は、グローバルクラスタ上で実行します。

この手順では、長形式の Sun Cluster コマンドを使用して説明します。多くのコマンドには短縮形もあります。コマンド名の形式の長短を除き、コマンドは同一です。コマンドのリストとその短縮形については、付録 B Sun Cluster オブジェクト指向コマンドを参照してください。


注 –

ゾーンクラスタを作成するために、『Sun Cluster ソフトウェアのインストール (Solaris OS 版)』「ゾーンクラスタの設定」の手順を実行します。


  1. 各ノードをクラスタモードで起動します。グローバルクラスタのノードから、次の手順のステップをすべて実行します。

    • SPARC ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。


      ok boot
      
    • x86 ベースのシステム上で、次のコマンドを実行します。

      GRUB メニューが表示された時点で、適切な Solaris エントリを選択し Enter キーを押します。GRUB メニューは次のようになっています。


      GNU GRUB version 0.95 (631K lower / 2095488K upper memory)
      +-------------------------------------------------------------------------+
      | Solaris 10 /sol_10_x86                                                  |
      | Solaris failsafe                                                        |
      |                                                                         |
      +-------------------------------------------------------------------------+
      Use the ^ and v keys to select which entry is highlighted.
      Press enter to boot the selected OS, 'e' to edit the
      commands before booting, or 'c' for a command-line.

      GRUB ベースの起動についての詳細は、『Solaris のシステム管理 (基本編)』「GRUB を使用して x86 システムをブートする (作業マップ)」を参照してください。


      注 –

      クラスタメンバーシップを取得できるように、ノードにはクラスタインターコネクトとの動作中の接続が必要です。


    • ゾーンクラスタが 1 つの場合は、ゾーンクラスタ全体を起動できます。


      phys-schost# clzonecluster boot zoneclustername
      
    • ゾーンクラスタが複数ある場合は、すべてのゾーンクラスタを起動できます。zoneclustername の代わりに + を使用してください。

  2. ノードが問題なく起動し、オンラインであることを確認します。

    cluster(1CL) ステータスコマンドは、グローバルクラスタノードのステータスを報告します。


    phys-schost# cluster status -t node
    

    clzonecluster(1CL) ステータスコマンドをグローバルクラスタノードから実行すると、ゾーンクラスタノードの状態が報告されます。


    phys-schost# clzonecluster status
    

    注 –

    ノードの /var ファイルシステムが満杯になると、そのノード上では Sun Cluster が再起動できなくなる可能性があります。この問題が発生した場合は、「満杯の /var ファイルシステムを修復する」を参照してください。



例 3–4 SPARC: グローバルクラスタの起動

次に、ノード phys-schost-1 を起動してグローバルクラスタに結合させたときのコンソールの出力例を示します。グローバルクラスタ内のほかのノードのコンソールにも同様のメッセージが表示されます。ゾーンクラスタの自動起動プロパティーが true に設定されている場合は、そのマシン上のグローバルクラスタノードが起動すると、ゾーンクラスタノードも自動的に起動されます。

グローバルクラスタノードが再起動すると、そのマシン上のゾーンクラスタノードがすべて停止します。 同じマシン上に、自動起動プロパティーが true に設定されたゾーンクラスタノードがある場合は、グローバルクラスタノードが再起動するとゾーンクラスタノードも再起動されます。


ok boot
Rebooting with command: boot 
...
Hostname: phys-schost-1
Booting as part of a cluster
NOTICE: Node phys-schost-1 with votecount = 1 added.
NOTICE: Node phys-schost-2 with votecount = 1 added.
NOTICE: Node phys-schost-3 with votecount = 1 added.
...
NOTICE: Node phys-schost-1: attempting to join cluster
...
NOTICE: Node phys-schost-2 (incarnation # 937690106) has become reachable.
NOTICE: Node phys-schost-3 (incarnation # 937690290) has become reachable.
NOTICE: cluster has reached quorum.
NOTICE: node phys-schost-1 is up; new incarnation number = 937846227.
NOTICE: node phys-schost-2 is up; new incarnation number = 937690106.
NOTICE: node phys-schost-3 is up; new incarnation number = 937690290.
NOTICE: Cluster members: phys-schost-1 phys-schost-2 phys-schost-3.
...