Sun Cluster のシステム管理 (Solaris OS 版)

期限切れの定足数サーバークラスタ情報のクリーンアップ

quorumserver のタイプの定足数デバイスを削除するには、「定足数デバイスを削除する」で説明されているように、clquorum remove コマンドを使用します。通常の動作では、このコマンドは定足数サーバーホストに関する定足数サーバーの情報も削除します。ただし、クラスタが定足数サーバーホストとの通信を失うと、定足数デバイスを削除しても、この情報がクリーンアップされません。

定足数サーバークラスタ情報は、次の状況で無効になります。


注意 – 注意 –

タイプ quorumserver の定足数デバイスがまだクラスタから削除されていない場合、この手順を使用して無効な定足数サーバーを削除すると、クラスタ定足数に障害が発生する可能性があります。


Procedure定足数サーバーの構成情報をクリーンアップする

始める前に

「定足数デバイスを削除する」で説明されているとおりに、定足数サーバーの定足数デバイスを削除します。


注意 – 注意 –

クラスタがまだこの定足数サーバーを使用している場合、この手順を実行するとクラスタ定足数に障害が発生します。


  1. 定足数サーバーホストでスーパーユーザーになります。

  2. clquorumserver clear コマンドを使用して、構成ファイルをクリーンアップします。


    # clquorumserver clear -c clustername -I clusterID quorumserver [-y]
    -c clustername

    以前に定足数サーバーを定足数デバイスとして使用していたクラスタの名前です。

    クラスタ名を取得するには、クラスタノード上で cluster show を実行します。

    -I clusterID

    クラスタ ID です。

    クラスタ ID は 8 桁の 16 進数です。クラスタ ID を取得するには、クラスタノード上で cluster show を実行します。

    quorumserver

    1 つまたは複数の定足数サーバーの識別子です。

    定足数サーバーは、ポート番号かインスタンス名で識別できます。ポート番号は、クラスタノードが定足数サーバーと通信するために使用されます。インスタンス名は、定足数サーバーの構成ファイル /etc/scqsd/scqsd.conf で指定されます。

    -y

    実行前に確認のプロンプトを表示することなく、clquorumserver clear コマンドに、構成ファイルからクラスタ情報をクリーン アップさせます。

    期限切れのクラスタ情報を定足数サーバーから削除したいことが確かである場合のみ、このオプションを使用します。

  3. (省略可能) このサーバーインスタンスでほかに定足数デバイスが構成されていない場合は、定足数サーバーを停止します。


例 6–18 定足数サーバー構成からの期限切れのクラスタ情報のクリーンアップ

次の例は、sc-cluster という名前のクラスタについての情報を、ポート 9000 を使用する定足数サーバーから削除します。


# clquorumserver clear -c sc-cluster -I 0x4308D2CF 9000
The quorum server to be unconfigured must have been removed from the cluster.  
Unconfiguring a valid quorum server could compromise the cluster quorum.  Do you 
want to continue? (yes or no) y