Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

サービスレベル契約 (SLA) の定義

サービスレベル契約には、稼働時間、応答時間、メッセージ配信時間、および障害回復のような領域に関連する配備を盛り込む必要があります。サービスレベル契約自体には、システムの概要、サポート組織の役割と責任、応答時間、サービスレベルの評価方法、要求の変更などの項目が網羅されています。

サービスレベル契約の範囲を決定する際には、システムの可用性に対する組織の予測が重要なポイントとなります。システムの可用性は、システム稼働時間に対するパーセンテージで表されます。システムの可用性を表す公式は次のとおりです。

可用性 = 稼働時間 / (稼働時間 + 停止時間) * 100

たとえば、サービスレベル契約で稼働時間が 99.99 パーセントと規定されている場合、1 か月に許されるシステムが使用できない時間は、約 4 分間となります。

さらに、システムの停止時間とは、システムが使用できない時間の合計を意味します。この合計には、システム障害やネットワークの停止などの予期しない停止時間だけでなく、計画された停止時間、予防的保守、ソフトウェアのアップグレードやパッチを当てる時間なども含まれます。システムが 7x24 (週 7 日、24 時間) 稼働を前提としている場合、アーキテクチャーに冗長性を持たせて計画された停止や予期しない停止に備え、高可用性を確保する必要があります。