Sun Java System Communications Services 6 2005Q4 配備計画ガイド

Instant Messaging ワークシート

ユーザーは、インストールまたはアップグレード時に基本的な設定情報の入力を求められます。このような情報は事前に収集しておいてください。ユーザーはそうした情報の一部またはすべての入力を求められますが、そのどちらになるかは、ユーザーがどのコンポーネントをインストール対象として選択するかによります。

表 24–1 を印刷し、配備時の値を空白部分に記入してください。このインストール用ワークシートは、複数のインストールやアンインストール、アップグレードなどに再利用できます。この表にはパスワードなどの機密情報が含まれています。したがって、この情報を安全な場所に保管することをお勧めします。

表 24–1 Instant Messaging インストールパラメータ

パラメータ 

説明 

実際の設定値 

Installation Directory

instant-messaging-install-dir または installation directory

Instant Messaging のインストール先ディレクトリ。 

デフォルト: 

Solaris システム: /opt/SUNWiim

Linux システム: /opt/sun/im

Windows システム: C:\Program Files\Sun\Instant Messaging

 

Instant Messaging Server Host and Domain Name

Instant Messaging のインストール先ホスト名と、そのホストに関連付けられたドメイン名。例: 

ホスト名: instantmessaging.siroe.com

ドメイン名: siroe.com

 

Instant Messaging Server Port Number

Instant Messenger クライアント以外から着信した要求に対する Instant Messaging サーバーの待機ポートの番号。 

デフォルト: 49999 

 

Multiplexor Port Number (マルチプレクサ構成のみ)

Instant Messenger クライアントから着信した要求に対する Instant Messaging サーバーの待機ポートの番号。 

デフォルト: 49909 

 

Disable Server

インストールしたインスタンスをサーバーとしてではなくマルチプレクサとして動作させる場合に、このオプションを選択します。このオプションを選択した場合、Remote Instant Messaging Server Host Name (マルチプレクサ構成のみ) の値を入力する必要があります。 

 

Remote Instant Messaging Server Host Name (マルチプレクサ構成のみ)

このマルチプレクサがメッセージをルーティングする Instant Messaging サーバーのホスト名。設定対象のインストール済みインスタンスが、マルチプレクサではなく Instant Messaging サーバーである場合には、このパラメータの値を入力しないでください。 

依存関係: Disable Server パラメータを選択し、サーバー機能を無効にする必要があります。 

 

Assign Instant Messaging Services to existing users (省略可能)

このオプションを選択した場合、既存の Access Manager ユーザーに対して Instant Messaging が有効になります。 

依存関係: Portal Server と Access Manager。 

 

Secure Mode (省略可能)

これを選択した場合、Portal Server Secure Remote Access との統合化が有効になります。 

Secure Remote Access は、イントラネット内のリモートユーザーにセキュアアクセスを提供します。ユーザーは、ポータルゲートウェイを介して Web ベースの Portal Server Desktop にログインすることで、Secure Remote Access にアクセスできます。

依存関係: 

Portal Server と Access Manager が必要です。 

Instant Messaging をセキュリティー保護されたモードで実行できるのは、Secure Remote Access が設定されている場合だけです。手順については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』および『Sun Java System Portal Server 6 2005Q4 Secure Remote Access 管理ガイド』を参照してください。

この機能を有効にした場合、次にパラメータの値を入力する必要があります。 

  • Netlet Instant Messaging Port Number (省略可能)

  • Messenger Secure Download Port (省略可能)

 

Netlet Instant Messaging Port Number (省略可能)

Secure Mode (省略可能) を有効にした場合、これが着信要求に対する Netlet の待機ポートの番号になります。 

デフォルト: 49917 

依存関係: Secure Mode (省略可能) の有効化、Portal Server、および Access Manager。 

 

Messenger Secure Download Port (省略可能) 

Secure Mode (省略可能) を有効にした場合、これが、 Instant Messenger リソースを Netlet 経由でダウンロードする際のポート番号になります。 

デフォルト: 49916 

依存関係: Secure Mode (省略可能) の有効化、Portal Server、および Access Manager。 

 

Enable Instant Messaging Archive (省略可能) 

これを選択した場合、Instant Messaging に対する Portal Server 検索ベースアーカイブが有効になります。 

依存関係: Portal Server と Access Manager。 

 

LDAP Host Name 

Instant Messaging に対するユーザーとグループの情報が格納された LDAP サーバーのホスト名。たとえば、directory.siroe.com など。

依存関係: Directory Server などの LDAP サーバー。 

 

LDAP Port Number 

着信した要求に対するディレクトリサーバーの待機ポート番号。たとえば、389 など。

依存関係: Directory Server などの LDAP サーバー。 

 

Base DN 

Instant Messaging のユーザーとグループの情報が格納されているディレクトリツリー内のベース識別名。たとえば、o=siroe.com など。

依存関係: Directory Server などの LDAP サーバー。 

 

Bind DN 

インストール中に、ディレクトリマネージャの バインド DN とパスワードを使用する必要があります。この情報に基づき、インスタントメッセージングと在席確認サービスのテンプレートと属性のみを使ってディレクトリスキーマが更新されます。これにはディレクトリマネージャのアクセス権が必要となります。インストールや初期設定の終了後に、ディレクトリマネージャのバインド DN とパスワードが保存または使用されることはありません。 

サーバー構成の場合、Instant Messaging はこのバインド DN を使ってディレクトリ内のユーザーとグループを検索します。匿名でのディレクトリ検索が可能である場合は、これを空白のままにしてください。 

依存関係: Directory Server などの LDAP サーバー。 

 

Bind Password 

Bind DN のパスワード。 

 

SMTP Server Host Name (省略可能) 

オフラインユーザーにメッセージ通知を電子メールで送信する際に使用する SMTP サーバーのホスト名。たとえば、mail.siroe.com など。SMTP サーバーが 25 以外のポートを使用する場合、ホスト名のほかにそのポートも指定します。たとえば、SMTP サーバーがポート 1025 を使用する場合、次のように指定します。

mail.siroe.com:1025

依存関係: Messaging Server などの SMTP サーバー。 

 

Database, Logs, and Runtime File Pathname 

実行時ファイル、データベース、およびログの格納先。 

デフォルト: 

Solaris システム: /var/opt/SUNWiim/default

Linux システム: /var/opt/sun/im

Windows システム: C:\Program Files\Sun\Instant Messaging

 

Resources and Help Files Pathname 

instant-messaging-resource-directory または resource directory

リソースファイルとオンラインヘルプファイルのインストール先ディレクトリ。 

デフォルト: 

Solaris システム: /opt/SUNWiim/html

Linux システム: /opt/sun/im/html

Windows システム: C:\Program Files\Sun\Instant Messaging\html

 

Code Base 

Instant Messenger がリソースをダウンロードする URL。

リソースは、Web サーバーのドキュメントルート内にインストールします。たとえば、Web サーバー www.example.com の待機ポートが 89、ドキュメントルートが /opt/web/ であり、Instant Messenger リソースを /opt/web/im にインストールする場合は、Instant Messenger リソースのコードベースは次のようになります。

http://www.example.com:89/im/

インストール時に正しい codebase を入力しなかった場合、Instant Messenger の起動ページ codebase /lang/im[ssl].html codebase/lang /im[ssl].jnlp 内の URL を、正しい値に更新する必要があります。

UNIX の場合、リソースを任意のディレクトリにインストールし、シンボリックリンクを使ってそのリソースを Web サーバーから見えるようにする、といったことも可能です。 

たとえば、前述した例で、/opt/SUNWiim/html 内に Instant Messenger リソースをインストールした場合、そのリソースを Web サーバーから見えるようにするには、次のようなシンボリックリンクを作成します。

ln -s /opt/SUNWiim/html /opt/web/im

詳細については、『Sun Java System Instant Messaging 7 2005Q1 Administration Guide』と Web サーバーのマニュアルを参照してください。