Sun Java System Communications Express 6 2005Q4 管理ガイド

カレンダへのアクセス

Communications Express からカレンダにアクセスすると、「この処理の実行中にエラーが発生しました」というメッセージが表示される

このエラーは、次のどれか 1 つ以上の理由で表示されることがあります。

Communications Express からカレンダにアクセスすると、「カレンダを使用できません。表示できませんでした。選択したカレンダは削除されたか、存在していません。または、表示するための権限がありません。別のカレンダを選択してください」というメッセージが表示される

このエラーは、ユーザーが Schema 2 で使用される commcli を使用して、ホストされていないドメインのセットアップシナリオでプロビジョニングしている場合に起こります。このエラーメッセージは、commcli がユーザーの LDAP エントリ内の icsCalendar 属性の値に @domain を誤って付加しているために表示されます。

回避策

ホストされていないドメイン環境で commcli を使用してユーザーをプロビジョニングする場合は、commadmin コマンドで -k legacy オプションを使用します。ホストドメイン環境の場合は、-k hosted オプションを使用します。-k オプションを指定しない場合は、ホストドメインのセットアップと見なされます。


例 6–1 commcli によるプロビジョニング


./commadmin user create -D admin -w password -X siroe .varrius .com -n siroe.varrius.com -p 85 -d siroe.varrius.com -F test -L user2 -l user2 -W user2 -S mail,cal -k legacy
ok

               

または

すでにプロビジョニングされているユーザーに対応するエントリを削除できない場合は、icsCalendar、icsSubscribed、および icsOwned 属性から \q@domain \q の部分を手動で削除します。

Communications Express からドメインにわたるカレンダの可用性を検索、招待、登録、または確認すると、「ドメインにわたるカレンダを検索できません」、「ドメインにわたるカレンダを招待できません」、「ドメインにわたるカレンダを登録できません」、または「ドメインにわたるカレンダの可用性の確認を実行できません」というメッセージが表示される

回避策

カレンダの可用性を検索、招待、登録、または確認するには、クロスドメイン検索を有効にする必要があります。『Sun Java System Calendar Server 6 2005Q1 管理ガイド』の第 13 章にある「クロスドメイン検索の有効化」の節を参照してください。

デフォルトの予定状況フィルタに関する問題

「カレンダのオプション」ウィンドウにあるデフォルトの予定状況フィルタは、日別、週別、および月別のカレンダ表示で表示する予定を指定します。選択可能なオプションは、次のとおりです。「受諾済み」、「暫定」、「辞退済み」、「返信なし」。

予定状況として「受諾済み」オプションが選択されていると、日別、週別、または月別のカレンダ表示には受諾済みの出席依頼だけが表示されます。ただし、作成した予定はすべて、日別、週別、または月別のカレンダ表示に常に表示されます。

「カレンダのオプション」ウィンドウでは、デフォルトでは「受諾済み」と「暫定」だけが選択されています。 つまり、ユーザーには、辞退済みの予定や、まだ返信していない予定は表示されません。

回避策

日別、週別、月別、および年別表示にすべての予定を表示するには、「カレンダのオプション」ウィンドウですべてのオプション、つまり、「受諾済み」、「暫定」、「辞退済み」、「返信なし」を選択してください。

2M バイトを超えるファイルのアップロード中に Communications Express で「サーバーエラー」が表示される

このエラーは、アップロードされるファイルのサイズが 2M バイトより大きい場合に、予定や作業のカレンダへのインポート中または連絡先のアドレス帳へのインポート中に発生します。

デフォルトでは、Communications Express でインポートできるのは 2M バイトまでのファイルデータです。ただし、アップロードファイルのサイズ制限は設定できます。

回避策

アップロードファイルのサイズ制限を大きな値に設定します。

アップロードファイルのサイズ制限を大きな値に設定するには、web.xml 内のフィルタ MultipartFormServletFilter の、次に示す初期化パラメータを設定します。

たとえば、アップロードファイルのサイズを 10M バイトに増やすには、次の設定手順に従います。

Procedureアップロードファイルのサイズを増やす

手順
  1. uwc-deployed-path/WEB-INF/web.xml から、既存の web.xml のバックアップを取ります。

  2. uwc-deployed-path/WEB-INF/web.xml で、web.xml ファイルを編集します。

  3. web.xml 内の MultipartFormServletFilter の設定を、コード例 5-2 の太字で示すように指定します。


    <web-app\>
    ..
    ..
      <filter\>
        <filter-name\>MultipartFormServletFilter</filter-name\>
        <filter-class\>com.sun.uwc.calclient.MultipartFormServletFilter</filter-class\>
        ..
        ..
        <init-param\>
          <param-name\>fileSizeHardLimit</param-name\>
          <param-value\>10485760</param-value\>
          <description\>Ten mega bytes</description\>
        </init-param\>
        <init-param\>
          <param-name\>requestSizeLimit</param-name\>
          <param-value\>10485760</param-value\>
          <description\>Ten mega bytes</description\>
        </init-param\>
        <init-param\>
          <param-name\>fileSizeLimit</param-name\>
          <param-value\>10485760</param-value\>
          <description\>Ten mega bytes</description\>
        </init-param\>
        <init-param\>
          <param-name\>failureRedirectURL</param-name\>
          <param-value\>put your url here</param-value\>
          <description\>Request is redirected to this url when uploaded file size crosses fileSizeHardLimit value</description\>
        </init-param\>
        ..
        ..
      </filter\>
    ..
    ..
    ..
    ..
    </web-app\>
  4. Web コンテナを再起動して、変更内容を有効にします。